株の損失と配当金は、相殺できますか?
今年の取引状況を見ると、株の売買で少し損をしましたが、配当金はそこそこもらえていました。株の損失と配当金は相殺できますか?
「株の損失」と「配当金」は、通算して支払う税金額を減らしたり、0円にしたりすることができます。これを『損益通算』と言います。同一の「源泉徴収ありの特定口座」内であれば、株や投資信託の損失と配当金の通算を、金融機関が自動でおこなってくれるので、確定申告は不要です。注意点は、配当金の受け取り方法をあらかじめ「株式数比例配分方式」で申し込んでおくことです。
損益通算を実際の例で見てみましょう。
- 株の損益 … -10万円 (税金なし)
- 配当金 … +10万円 (税金2万円)
上記の場合、株の損益はマイナスなので、もちろん税金はかかりません。一方、配当金10万円を受け取っているので、利益の20%にあたる2万円分の税金が発生します。ですが、この2つは同じ「源泉徴収ありの特定口座」内で起きているので、自動で損益通算がおこなわれ、払いすぎた源泉徴収税額2万円が、翌年の年初(1月)に還付されます。
複数の証券会社の特定口座で利益や損失が出ている場合も、確定申告をすることで損益通算できます。仮に利益が出ていなくても、損失分を確定申告しておくと、3年間の繰越控除ができます。利益が出た年にその分を控除できるので、節税効果があります。
★「株の損失」と「配当金」の損益通算は、株式投資をしているとよく目にする組み合わせです。証券会社が同じかどうか、どんな口座を使っているかで手続きが変わってくるので、詳しくは、お住まいの地域にある税理士事務所か、ご利用中の証券会社に相談してください。
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投資歴18年目の株初心者アドバイザーです。2005年からの投資成績は+2億円を突破しました!2009年に発売した著書『はじめての株1年生 新・儲かるしくみ損する理由がわかる本』は、累計59,000部のロングセラー。その他、数多くの金融系メディアにも寄稿しています。