決算書を読み解くのはむずかしい。学習の仕方は?
株式投資で成功するには、会社が発表する決算書を読みこなす必要があることは理解できますが、はじめて読む書類なので、とっつきにくい印象です。何から勉強したらよいでしょうか?
まず、認識していただきたいことは、どんな人でもはじめは“初心者”という点です。初見でいきなり、決算書のすべてを理解できる人はいません。ですから、「数字は苦手だから無理」とか、「活字は苦手だから無理」などと、思考停止してしまうことはやめましょう。はじめのうちは、完ぺきを求めずに、わかるところからの理解で十分です。
続いて、初心者の人が決算書に慣れていくポイントですが、まずは、ビジネスモデルがわかりやすい企業の決算書を読んでください。イメージしやすい業態だと、わからないなりにも理解が深まります。具体的には、外食や小売りなどの業種です。
例えば、うどん屋さんの場合で考えてみましょう。損益計算書のはじめにくる「売上高」は、レジでの会計の合計です。「営業利益」は、売上高から、うどん屋さんの店舗運営に必要な費用(材料費、人件費、水道光熱費など)を引きます。ここから税金を引くと、「純利益」です。都合上、かなり簡略化しましたが、基本的なお金の流れです。このように、比較的お金の流れがわかりやすいモデルで、決算書を眺めてみると、なんとなくつかめてきます。
次にやっていただきたいことは、同じ会社の“過去”の決算書を見ることです。当然ですが、会社は何年も前から続いているので、決算書も同じように存在します。例えば、過去5年分を続けて見ることで、「どのように成長(衰退)してきたのか?」、「会社の計画はどうなっているのか?」、「会社の業績予想と、実際の数字はどれくらい違っているのか?」など、会社の大枠が見えてきます。過去の資料は、未来を想像するヒントになるので、会社のことを知るためには、確実に押さえておかなければなりません。
最後に、その会社の最新の決算書が出たときに、チェックすることです。決算書がリリースされた時には、株価に対して大きなインパクトがあるので、投資判断に重要なイベントです。予想と実際の数字が、どれくらい違ったかを確認しましょう。なお、予想の精度を上げるためにも、会社四季報のような、自分以外の“目”を入れることも重要です。
★わかりやすいビジネスモデルの決算書を読み、少しずつ慣れていきましょう。
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投資歴18年目の株初心者アドバイザーです。2005年からの投資成績は+2億円を突破しました!2009年に発売した著書『はじめての株1年生 新・儲かるしくみ損する理由がわかる本』は、累計59,000部のロングセラー。その他、数多くの金融系メディアにも寄稿しています。