① 会社予想に届かなかった

毎年、会社が来期の業績予想を出すのですが、その業績予想に決算の数字が届かなかった時には株価が下がります。似たような話で、「コンセンサス」と言われる、投資家たちによる事前の予想よりも良い数字が出ないと、こちらも株価が下がってしまいます。

他にも、投資家のバイブルとも言われている、会社四季報に掲載されている記者による業績予想の数字も同じような話です。自分では好業績と思っていても、世間的にはそうではなかったということがあるのです。

② 好業績が株価に織り込み済みだった

株式投資には、織り込み済みという用語がよく使われます。これは、決算などの株価に影響が出そうな要因が、すでに株価に反映されていることを表す言葉です。

例えば、「投資家にとって特別に驚きがあった決算ではなく、事前予想よりも物足りない数字で織り込み済みだった」という使い方をします。この場合は、好業績の決算は誰でも予想できている状態だったので、「株価は上がるどころか下落したと」いうことです。

③ 上方修正が出なかった

会社の決算予想と実際の数字に差がある場合には、上方修正が発表されます。

例えば、第3四半期(9か月分の決算)で好業績の決算が出ていて、「このまま順調に行けば、通期予想に対する業績の進捗が100%を超えるだろうな」と投資家が予想しても、会社から上方修正が出なかった場合には、失望売りが出ることがあります。

これは、「会社が上方修正を出さないのは、第4四半期に対して自信がないからだ」と投資家がとらえるからです。

④ 決算の直前に株価が上がっていた

決算発表の直前に株価が上がっていることがあります。このときも、決算発表をきっかけに利益確定の売りが出やすくなるため、株価下落のリスクは高いです。

決算期待上げで、決算の1週間くらい前から株価上昇の材料もないのに、株価がするすると上がることがあります(ごくまれにですが、決算情報が漏れていることがあるかも…!?)。

⑤ 大量に売りたい投資家がいた

普段から出来高が少ない銘柄に対して起こりうる事例を紹介します。

決算発表や業績修正など、投資家の注目を集めるイベントがあるときは、出来高が急増しやすいので、その機会を利用して、投資家が一気に売ってくることがあります。普段は出来高が少ないため、大量な株数の売買は株価に影響を与えてしまい、売りたくても売りにくいのです。

このような理由もあるんだという程度に頭の片隅に入れておいてください。

⑥ 地合いが悪かった

好決算にもかかわらず、地合い(じあい)の悪さに引っ張られてしまうことがあります。地合いは、相場全体の雰囲気のことを表しており、投資家マインドにも影響を与えます。

地合いの状態を知るには、日経平均株価や東証グロース指数などの指数を確認してみてください。これらの指標が継続的に下がっているときには、良い決算が出ても株価の反応が薄いことがあります。

★考えてみると、決算発表で下がってしまう原因はいろいろとありますね。今回は私の経験則的にピックアップしたので、他にも原因はあるかもしれません。決算発表で株価が下がったからと言って、短期的に株価の動きが間違うこともあるので、株ってむずかしいですね…。

サイト内の参考ページ

この質問を見た人は、こちらも読んでいます

お悩みをキーワードで検索する

お悩み検索

他のお悩みを検索できます

ひっきー

この記事の執筆者

ひっきー(竹内弘樹)

投資歴18年目の株初心者アドバイザーです。2005年からの投資成績は+2億円を突破しました!2009年に発売した著書『はじめての株1年生 新・儲かるしくみ損する理由がわかる本』は、累計59,000部のロングセラー。その他、数多くの金融系メディアにも寄稿しています。

ページ上部へ移動