NISA口座開設後、放置したら(使わなかったら)どうなるのでしょうか?
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NISA口座開設後、放置したらどうなるのでしょうか?何か不都合なことは起きるのでしょうか?
結論から申し上げると、NISA口座を開設した後に使わなくても、通常、口座の維持費用はかかりません。ただし、「まだ何も買っていない場合」と「買った商品をそのまま持っている場合」では、確認しておきたいことが違います。
NISA口座を使わないときの注意点
- その年に使わなかった年間投資枠は、翌年に繰り越せない
- 2024年からの新NISAで買った商品は、非課税保有期間が無期限
- 2023年までの旧NISAで買った商品は、非課税期間の終了に注意が必要
「放置したら罰金がかかるの?」「5年経ったら使えなくなるの?」と心配される方もいると思います。新NISAと旧NISAを分けて、順番に説明しますね。
1.口座を開設しただけなら、通常は維持費用がかからない
例えば、SBI証券や松井証券では、NISA口座の開設・維持にかかる費用は無料です。口座を作ったものの、まだ商品を買っていないというだけで、口座管理料を払い続けることにはなりません※1。
※1 口座の維持費用と、取引や商品保有にかかる費用は別です。投資信託を保有していれば信託報酬などがかかります。また、有料サービスや書面の郵送など、別途費用が発生する場合もあるため、利用先の料金表をご確認ください。参考:SBI証券の口座開設料・管理料、松井証券のNISA手数料
また、新NISAは制度が恒久化されているので、口座を開設してから5年経ったら、制度を利用できなくなるわけではありません。投資するお金や目的がまだ決まっていなければ、あわてて商品を買う必要はないですよ。
なお、旧制度では、2014~2017年に開設した口座のうち、2018年以降の口座開設手続きをしていないものなどが、2022年1月1日に「みなし廃止」となる取り扱いがありました※2。これは過去の一部口座についての話なので、新NISAも「5年間使わないと必ず閉鎖される」と考える必要はありません。ただし、古い口座が現在も利用できるか、取引制限などがないかは、開設先で確認しておきましょう。
※2 詳しい対象条件は、SBI証券の2021年10月15日付のお知らせをご覧ください。現在の口座状況は、金融機関のログイン後の画面や窓口でご確認ください。
2.使わなかった年間投資枠は、翌年に繰り越せない
口座を使わない場合に知っておきたいのが、年間投資枠の未使用分は、翌年に持ち越せないことです。新NISAでは、つみたて投資枠が年間120万円、成長投資枠が年間240万円で、合わせて年間360万円まで投資できます。
例えば、2026年に一度も投資しなかったとしても、2027年に使える年間投資枠が720万円になるわけではありません。2027年も、つみたて投資枠は120万円、成長投資枠は240万円が上限です※3。
※3 年間投資枠の繰り越しはできません。参考:SBIネオトレード証券「NISAに関するよくあるご質問」
一方で、新NISAの非課税保有限度額1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円)は、投資しなかった年があるだけで減るものではありません。まだ一度も新NISAで買っていなければ、今後、毎年の投資枠の範囲内で1,800万円まで使っていけるわけです。
「今年の枠が余るともったいない」と感じるかもしれませんが、投資には元本割れのリスクがあります。枠を使い切ることよりも、生活に必要なお金を残して、無理のない金額で続けることを大切にしてください。
3.新NISAで買った商品は、非課税保有期間が無期限
2024年以降の新NISAで購入した株や投資信託は、非課税保有期間が無期限です。例えば、2024年に買った商品を5年後も持ち続けているからといって、非課税期間の終了を理由に課税口座へ移されることはありません。
積立をやめた場合も、すでに新NISAで購入した商品は、そのまま非課税で保有を続けられます。旧一般NISAのように、非課税期間を延ばすためのロールオーバー手続きも必要ありません。
ただし、非課税期間が無期限でも、利益が保証されるわけではありません。保有中も価格は上下しますし、投資信託には信託報酬などの費用がかかります。ときどき残高や運用状況を見て、投資の目的に合っているかを確かめておきましょう※4。
※4 新NISAの年間投資枠・非課税保有限度額・非課税保有期間は、金融庁「NISAを知る」で確認できます。
4.旧NISAの商品は、非課税期間の終了に注意する
気をつけたいのは、2023年までの一般NISA・つみたてNISAで購入した商品を持っている場合です。こちらは新NISAと別に管理され、非課税期間は次のとおりです。
- 旧一般NISA:購入した年を含めて5年間
- 旧つみたてNISA:購入した年を含めて20年間
例えば、2022年に旧一般NISAで買った商品の非課税期間は2026年末まで、2023年に買った商品は2027年末までです。旧つみたてNISAで2023年に買った商品なら、2042年末まで非課税で保有できます。
非課税期間が終了するまで売らずに持っていた商品は、原則として特定口座や一般口座などの課税口座に移されます。旧一般NISAで使われていたロールオーバーによる期間延長は終了しており、旧NISAの商品を新NISAへそのまま移すこともできません。
課税口座へ移る際は、非課税期間が終わる時点の時価が、新しい取得価額になります。その後の値上がり益や配当金・分配金などは課税の対象です※5。「買ったときからの利益すべてに、さかのぼって税金がかかる」というわけではありませんが、移管時に値下がりしていると、その後の値戻り部分に課税される場合もあるので注意してください。
※5 旧NISAの取り扱いは、金融庁「よくある質問」、移管後の取得価額などは日本証券業協会「NISAのよくある質問」をご確認ください。
なお、2023年末時点で有効な旧NISA口座があった方は、原則として同じ金融機関に新NISA口座が自動開設されています。ただし、自動で開かれたのは新しい口座です。以前に買った商品まで新NISAへ移ったわけではないので、保有商品の預り区分と非課税期間を確認しましょう。
5.再開する前に、口座の状態と積立設定を確認する
しばらく使っていなかったNISAを再開するときは、まず開設先にログインしてみましょう。次の点を確認しておくと安心です。
- NISA口座の開設状況:新NISAが利用できる状態か、必要な手続きが残っていないか
- 保有商品と預り区分:新NISA・旧NISA・課税口座のどこで保有しているか
- 積立設定と引き落とし:使っていないつもりでも、自動積立や入金設定が続いていないか
- 登録情報とお知らせ:住所・氏名・メールアドレスが現在のものになっているか、重要な案内が届いていないか
- ログイン時の安全対策:金融機関が案内する多要素認証などを設定しているか
どこでNISA口座を開いたか忘れた場合は、税務署への相談や、一定の条件を満たせばe-Taxのマイページで確認できます。使っていない口座があっても、別の金融機関で自由にもう1つ開けるわけではありません。利用先を変えたい場合は、金融機関変更の手続きを確認してください。
投資先を検討する方は、グループサイト「やさしい投資信託のはじめ方」の外国株式ファンドやインデックスファンドの解説も参考にしてください。商品ごとの特徴やリスク、NISAの対象かどうかを確認してから選びましょう。
まとめると、NISA口座を使っていないだけなら、あわてて投資する必要はありません。まだ買っていない方は年間投資枠、すでに買っている方は新旧どちらのNISAかを確認し、自分のペースで活用していきましょう。
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投資歴22年目の株初心者アドバイザーです。2005年からの投資成績は+2億円を突破しました!2009年に発売した著書『はじめての株1年生 新・儲かるしくみ損する理由がわかる本』は、累計59,000部のロングセラー。その他、数多くの金融系メディアにも寄稿しています。






