「代用貸株」とは?

代用貸株(だいようかしかぶ)とは?

代用貸株のイメージ図

(出典:auカブコム証券ホームページより〈代用貸株のイメージ図〉)

代用貸株(だいようかしかぶ)とは、信用取引の担保になっている現物株やETFREITなどの代用有価証券を貸し付けできる制度です。これまで、現物株を持っているときは、信用取引の担保にするか、貸株にするかのどちらかしかできませんでした。

しかし、代用貸株は、信用取引の担保になっている現物株を貸株にできるため、信用取引と貸株の2つのメリットのいいとこ取りをした制度です。auカブコム証券(旧 カブドットコム証券)が、2018年に業界初のサービスとしてはじめて、2019年12月現在、auカブコム証券のみがおこなっているサービスです。

「信用取引」、「貸株」のメリット・デメリット

信用取引は、借金をして、自分の持っている資金以上に株式投資を行うことができます。また、貸株は、保有している株式を証券会社へ貸し出すことで、金利が受け取れるサービスです。それぞれのメリット、デメリットを見てみましょう。

信用取引のメリット

  • 持っているお金以上の取引ができる 
  • 現物株などを担保として活用できる

貸株のメリット

  • 貸株金利がもらえる
  • 銀行の預金金利より金利が高い

信用取引のデメリット

  • 金利がかかる
  • 追証が発生することがある

貸株のデメリット

  • 証券会社が破綻した場合は、株券が返却されない可能性がある

信用取引のデメリットである「金利がかかる」部分と、貸株のメリットである「貸株金利がもらえる」部分が相殺されるため、両者はとても相性が良く、担保の株券を代用貸株できることで、信用取引の金利手数料を緩和する効果が期待できます。

代用貸株を使うとメリットがある人

個人投資家のなかでも、次の3つのうち、どれかにあてはまっていればメリットがあります。

  • 1.信用取引をしている
  • 2.貸株をしている
  • 3.優待クロス取引をしている

1.信用取引をしている

証券会社のなかには、信用取引口座と貸株口座を併用できないことがあります。また、併用できる証券会社でも、信用取引の担保になっている現物株は貸株にできませんでした。

代用貸株では、現物株を信用取引の担保にしたまま貸株にできるため、貸株金利がもらえるという貸株のメリットも得られます。また、信用取引には金利がかかりますが、貸株金利をもらうことで、トータルでみると信用取引の金利支払いを少なくできます

<代用貸株を利用した場合の例>

代用貸株を使うメリット

※信用取引の金利「3%」、代用貸株金利「2%」となっていますが、仕組みをわかりやすくした例です。実際の数字は異なります。
※auカブコム証券における、制度信用取引の買方金利は、「2.98%(通常ブラン適用時)」です
※auカブコム証券における、代用貸株の貸付還元料率は、「最低0.05%~上限10%」です
※金利手数料を「100万円×3%」としていますが、1回の取引にかかる手数料ではなく、その建玉を1年間保有した場合です。制度信用取引を利用した場合は、最長6か月なので、1年間保有するには一度決済が必要です

2.貸株をしている

貸株の最大のリスクは、貸し出した証券会社が破綻することです。貸株とは、証券会社へ保有している株式を貸し出すことです。そのため、貸していた証券会社が破綻すると、株式が返済されないことがあります。

ただし、証券会社が破綻するケースは少なく、現在、経営が危ぶまれるような大手証券会社やネット証券はないので、気に留める程度でよいと思います。代用貸株では、証券会社とは分けて管理をしているため、証券会社が破綻しても貸し出した株式の時価相当額が返済されます

3.優待クロス取引をしている

優待クロス取引との相性が抜群です。代用貸株サービスを利用していても、権利日には自動的に解約されて、株主優待の権利が取れるのです。「人気の優待は株券の在庫がすぐになくなってしまうから…」と、株主優待のクロス取引を早めに行うと支払金利がかさみがちです。

しかし、代用貸株を設定しておけば、その分金利負担が軽くなります。優待投資家には見逃せないサービスですね。優待クロス取引のくわしい内容は、「クロス取引でお得に株主優待をゲット!」をご覧ください。

代用貸株の利用手順

代用貸株を使うまでの流れは以下のとおりです。たったの3ステップで手続きが完了するので、とてもかんたんです!

代用貸株の手順

(出典:auカブコム証券ホームページより)

上記のステップをおこなった銘柄について、貸出が成立した場合にのみ貸付が発生します。つまり、申し込みをしても貸付ができない場合もありますので、ご注意ください。