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キャピタルゲインとは?わかりやすく解説します

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2023年11月30日

キャピタルゲインとは、株式や投資信託などを安く買って、高く売ったときに得られる「利益」です。いわゆる「値上がり益」と考えれば良いでしょう。

このコラムでは、キャピタルゲインの意味や投資の事例などを、株初心者向けにわかりやすく解説しています。

キャピタルゲインとは?

キャピタルゲインとは、株式や投資信託などを安く買って、高く売ったときに得られる「利益」です。例えば、100円で買った株が150円になったとしましょう。150円のときに売れば、50円の利益が得られます。この50円が、キャピタルゲインとなります。

イメージしやすいのは、「デイトレ」でしょうか。株価チャートを見て、株価が上がりそうな株を買い、予想通りに上がったタイミングで売ります。このとき手に入れた値上がり益が、「キャピタルゲイン」なのです。

しかし、デイトレのように短期間でキャピタルゲインを狙う方法は、利益が出るときもあれば損失が出るときもあります。「株価の値上がり」に賭けている状態なので、ギャンブルに近く、ハイリスク・ハイリターンです。当然、安定して利益が得られるわけではないので、当サイトでは中長期でキャピタルゲインを狙う成長バリュー株投資」をおすすめしています。

成長バリュー株投資は、成長が見込める会社の株を、中長期にわたって持ち続ける投資法です。会社の成長は、株価の値上がりとなって現れるので、中長期的にじっくりとキャピタルゲインが得られます。

キャピタルゲインを狙った投資の事例

当サイトの管理人が実践していた、キャピタルゲインを狙った投資事例として、アークランドサービスホールディングス(3085)を紹介します。

アークランドサービスホールディングス(以下、アークランドサービス)は、カツ丼店「かつや」を日本全国やアジアなどで展開する会社です。管理人が投資したのは2011年で、株式分割を考慮した当時の株価は100円※1でした。

※1 アークランドサービスは株式分割を何度かおこなっているため、2011年当時付いていた株価は100円ではありません。

飲食店は、店舗数が増えるのに合わせて、売上高が増える性質を持っています。当時はまだ店舗数が少なく、新規出店によって店舗数を増やしている途中でした。飲食店では、「年間○店舗」のように出店目標が出されたり、過去の出店ペースから店舗の増加スピードを推測できたりします。そのため、売上高がどれくらい伸びるか予想しやすいのです。

2008年時点の『かつや』店舗数は、直営店とフランチャイズ店(以下、FC店)を合わせて138店舗でした。その後安定して出店を続け、2011年には164店舗となっていました。毎年およそ10店舗ペースで直営店を増やしている計算です。今後も継続して店舗数が増えると予想できました。

実際に、アークランドサービスは順調に『かつや』の店舗数を増やし、2020年には420店舗になりました。店舗数が増えれば、売上高が積み上がります。下のグラフは、アークランドサービスの売上高の推移です。右肩上がりになっているのがわかりますね。

アークランドサービスホールディングス(3085)の業績推移>

アークランドサービスの売上高推移

(出典:マネックス証券の銘柄スカウター)

売上高が増えれば、純利益も増えます。株価は、基本的に“純利益が増えるのに合わせて高まっていく”ものです。アークランドの株価も、2018年にかけて右肩上がりになっています※2。投資したときは「100円」でしたが、2021年2月時点では「2,100円」になりました。

※2 2019年から2020年2月ごろまでは、店舗数が増えて売上高が伸びているものの、既存店売上高が伸び悩んだため、株価が下がっていました。2020年3月ごろの株価急落は、コロナショックによるものです。

アークランドサービスのように、成長力を持った会社に投資できれば、株の値上がり益(=キャピタルゲイン)を手に入れられます。しかも、株価は10年で21倍になっているのです。会社を見極めて、中長期的にキャピタルゲインを狙いたいですね!

今回紹介したアークランドサービスについて詳しく知りたい方は、アークランドサービスホールディングス(3085)で企業分析を公開しています。ぜひこちらもご覧ください。

キャピタルゲインに関連した用語

続いて、キャピタルゲインに関連した用語を2つ紹介します。ぜひ、キャピタルゲインとセットで覚えておきましょう。

  1. キャピタルロス
  2. インカムゲイン

キャピタルロス

株などの資産を売って「損失」が出た場合、この損失をキャピタルロスと言います。いくら成長性の高い会社であっても、デイトレのように短期間で取引してしまうと、キャピタルロスが発生しやすくなるので、注意が必要です。

インカムゲイン

株などの資産を売らず、持ち続けることで得られる利益(利息や配当金など)を、インカムゲインと言います。

成長性の高い会社は、会社を成長させるための投資が必要です。そのため、配当金を出さず、投資に回すケースが多くあります。インカムゲインを狙う場合は、成熟産業で安定的に配当金を出している会社がおすすめです。具体的にどのような銘柄があるのかは、高配当株一覧表で説明しています。

まとめ

キャピタルゲインの意味や投資の事例を紹介しました。キャピタルゲインは、株式や投資信託などを安く買って高く売ったときに得られる「利益」です。デイトレで利益を稼ぐ方法がピンと来る方が多いかもしれませんが、デイトレは瞬間的な値上がりを狙う取引なので、損失が出る可能性が高いです。

そのため、キャピタルゲインを狙って投資する場合は、中長期の投資がおすすめです。事例で紹介したように、中長期で成長が見込める会社に投資すれば、株価が何倍にも膨れ上がり、利益を手に入れられるかもしれません。ただし、必ず利益が出るわけではない点には注意しましょう。

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

FP2級や証券外務員二種、日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)を持つ複数のメンバーが「株初心者の方に株式投資をわかりやすく理解していただく」をモットーに、記事を執筆しています。

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