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もしトラで日本株市場への影響はどうなる?国内トランプ関連銘柄も紹介

にしけい担当:にしけい

最終更新日:2024年7月22日

お知らせ
(2024年7月22日追記)バイデン大統領が11月の大統領選挙からの撤退を表明しました。後継候補として、ハリス副大統領を支持することも明らかにしています。今回の大統領選挙はトランプ氏優位と見られますが、まだ決まったわけではありません。民主党がどのような候補者を出すかに注目です。

2024年7月14日、トランプ氏が東部ペンシルベニア州で演説中に銃撃を受けたとの報道がありました。トランプ氏は右耳を負傷したものの、命に別状はないとのことです。

今回の銃撃直後、メディアではトランプ氏がSPに支えられながら力強く拳を掲げる写真が報道されました。事件直後の緊迫した写真でありながら、トランプ氏の力強さを感じる1枚となっており、株式市場ではトランプ氏の再選を織り込んでいます。

このコラムでは、トランプ氏が再選した場合に影響を受ける“トランプ銘柄”について、日本株ではどの銘柄が該当するかを解説します。

日本の主なトランプ銘柄

トランプ氏が再選した場合、日本で影響が及ぶと考えられるセクターは、資源金融防衛半導体の4つのセクターです。これらに該当する日本株の中から、代表的なものをピックアップしました。

資源

トランプ氏はパリ協定から再離脱し、石油や天然ガスを大幅に増産する方針です。これに関連して、EVへの移行に向けた制度の撤廃も公言しています。このため、トランプ氏が再選すれば、石油や天然ガスの掘削やパイプラインの敷設といった資源・エネルギー業界が恩恵を受けると考えられるのです。

日本の資源・エネルギー関連株もこの影響を受けると予想されますが、石油や天然ガスの増産によってエネルギー価格が下落する可能性には注意が必要です。この場合、エネルギー企業の売上高を押し下げる要因にもなります。

日本における資源・エネルギー関連株として、日本最大の石油・天然ガス開発会社であるINPEX(1605)をはじめ、鉄鋼会社や素材メーカーなどが挙げられます。

トランプ銘柄:資源株
銘柄名
(コード)
事業内容
INPEX(1605) 日本最大の石油・天然ガス開発会社。オーストラリアでイクシスLNGプロジェクトなどを運営している。
石油資源開発(1662) 石油・天然ガス開発会社。国内の天然ガス田の操業が基盤である。
日本製鉄(5401) 日本最大手の鉄鋼会社。海外展開を積極的に進めており、米国のUSスチールを2024年7~12月に買収予定である。
神戸製鋼所(5406) 「KOBELCO(コベルコ)」のブランド名を持つ大手鉄鋼会社。建設機械も手掛ける。防衛省への納入実績もある。
三菱マテリアル(5711) 三菱グループの総合素材メーカー。銅加工や電子材料、超硬器具、鉱山出資など多角的に事業を展開している。

金融

トランプ氏は、前回の政権時に導入して2025年に失効する所得税減税を恒久化しようとしています。これによって財政赤字が拡大するため、国債価格の下落と金利の上昇につながり、銀行セクターに追い風が吹くと考えられるのです。

また、規制緩和によって米国経済が成長する可能性もあります。経済成長によって企業業績も成長すれば、株式市場の上昇へとつながるでしょう。株式市場が好調のときは証券会社の業績も上向くため、証券セクターにもプラスの影響が及ぶと考えられます。

このような流れが、日本の銀行セクターや証券セクターにも影響するかもしれません。また、米国経済の成長によって日本の輸出が増えれば、日本経済も好調になり、銀行や証券会社の業績改善、株価上昇へとつながる可能性もあるでしょう。

具体的には、国内最大の金融グループ会社である三菱UFJ FG(8306)や証券業界で国内最大手の野村HD(8604)などが恩恵を受けそうです。

トランプ銘柄:金融株
銘柄名
(コード)
事業内容
三菱UFJ FG(8306) 国内最大の金融グループ会社。銀行、信託、証券、カード、リースなどを展開している。
三井住友FG(8316) 国内の3大金融グループの一角。三井住友銀行やSMBC日興証券のほか、カード会社などを傘下に持つ。
みずほFG(8411) 国内の3大金融グループの一角。第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行の3行が前身である。
大和証券グループ本社(8601) 証券業界国内2位の大和証券を中心に、ネット銀行なども手掛けている。
野村HD(8604) 証券業界国内最大手の会社。個人向けの営業を重点的に強化中。未上場株をはじめオルタナティブ商品も開拓している。

防衛

トランプ氏が再選した場合、日本に防衛費の積み増しを要求する可能性があります。実際に要求があった場合には、日本政府から防衛関連企業への発注が増えるため、防衛関連企業の業績に追い風が吹くでしょう。

三菱重工業(7011)に代表される重工業メーカーを筆頭に、その関連企業にプラスの影響が及ぶと考えられます。

また、米国で使われている中国製港湾クレーンを置き換える目的で、日本の三井E&S(7003)子会社が港湾クレーンの最終組立をカリフォルニア州で実施する計画が進んでおり、こちらも防衛関連で注目される可能性があります。

トランプ銘柄:防衛株
銘柄名
(コード)
事業内容
神戸製鋼所(5406) 「KOBELCO(コベルコ)」のブランド名を持つ大手鉄鋼会社。建設機械も手掛ける。防衛省への納入実績もある。
三井E&S(7003) 船舶用エンジンで国内首位の会社、港湾クレーンも手掛けている。米国における港湾のサイバーセキュリティ対応として、カリフォルニア州で三井E&S子会社らと港湾クレーンの最終組立をおこなうための検討が進んでいる。
三菱重工業(7011) 日本を代表する総合重工業メーカー。タービンや航空、防衛、造船を手掛ける。
川崎重工業(7012) 大手重工業メーカー。陸・海・空の輸送機器やシステムなどを手掛ける。主力製品には高速鉄道車両(国内最大手)やボーイング社向け製品、航空機用エンジン製造品などがある。
IHI(7013) 総合重工業メーカー。航空機エンジンやロケットシステム、LNGタンク、原子力機器、舶用機械などを手掛ける。

半導体

トランプ氏は、選挙公約の中で中国との貿易でWTO(世界貿易機関)のルールに基づく最恵国待遇の廃止とそれによる関税引き上げ、一部品目の輸入停止を掲げています。

輸入停止の具体的な品目は不明ですが、半導体や鉄鋼、医薬品などが該当するとうわさされています。自国生産や日本からの輸入が増える可能性があり、日本の半導体関連企業にも恩恵があるかもしれません。

一方で、バイデン政権が中国に半導体技術を提供している日本やオランダに対して輸出規制の強化を検討しており、日本の半導体株が下落しています。トランプ政権下でもこういった規制がおこなわれた場合、半導体セクターにはマイナスの影響があるので注意が必要です。

日本の半導体株の代表例としては、世界的な総合化学素材メーカーである信越化学工業(4063)や、半導体製造装置で世界3位を誇る東京エレクトロン(8035)などが挙げられます。

トランプ銘柄:半導体株
銘柄名
(コード)
事業内容
信越化学工業(4063) 世界的な総合化学素材メーカー。塩化ビニル樹脂やシリコンウェハー、シリコーンの製造販売などを手掛ける。
ソニーグループ(6758) 世界的なレクトロニクス企業。ゲーム会社のイメージが強いが、カメラのレンズ部分から取り込んだ光を電気信号に変換する半導体(イメージセンサー)や映画、金融など幅広く事業を展開している。
アドバンテスト(6857) 半導体試験装置の大手メーカー。半導体デバイスや部品テストシステムなどの製造・販売を手掛けている。
村田製作所(6981) 大手電子部品メーカー。世界首位の積層セラミックコンデンサー(MLCC)が柱である。
東京エレクトロン(8035) 半導体製造装置で世界3位の会社。エッチング装置や成膜装置、潜像装置などを手掛けている。

まとめ

日本の主なトランプ銘柄を紹介してきました。今回ご紹介した銘柄は、あくまでトランプ銘柄の一角です。このほかにもトランプ氏再選で恩恵を受ける銘柄が出てくる可能性があるので、ぜひご自身でも探してみてください。

ただし、100%プラスの影響が及ぶわけではありません。プラスの面とマイナスの面の両方が存在するので、トランプ銘柄をチェックする際は注意しましょう。

にしけい

この記事の執筆者

にしけい

当サイトで上場企業のIR取材記事やコラムを執筆しています。企業分析と経済分析が趣味で、BSテレビ東京『マネーのまなび』や日経ヴェリタス、日経マネー等への掲載歴があります。日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)、簿記2級、FP2級の資格を保有しています。

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