財務健全性とは?

財務健全性とは?

担当・西尾

財務健全性とは、「会社の健康状態」のことです。財務健全性が高いほど、倒産しにくく、会社が長続きしやすくなります。

たとえば、あなたが馬主として馬を買うことになったとしましょう。このとき、健康な馬と病気を持っている馬の2頭がいたとします。あなたはどちらの馬を買いますか?おそらく、多くの方が健康な馬を選ぶのではないでしょうか。なぜなら、健康な馬のほうが速く走れますし、長生きする可能性が高いからです。

株式投資でも、同じように考えられます。健康な会社、つまり財務健全性が高い会社を買えば、倒産する可能性が低く、長続きしてくれるでしょう。お金を投資した会社に、お金を増やしてもらう」ためにも、長続きする会社に投資することが必要です。このようなときに、財務健全性の分析が役立ちます。

財務健全性が高い企業に投資する「メリット」

財務健全性が高い企業に投資するメリットは、次の2点です。

  • 優良企業に投資できる
  • 株主のお金を増やしてくれる

財務健全性が高いということは、優良企業であることを意味します。会社にとって無理な投資をしないよう、管理がしっかりとできているためです。そのため、会社が倒産する可能性が低く、長続きします。このような会社に投資すれば、株主のお金を増やし続けてくれる、というメリットもあるのです。

財務健全性が高い企業に投資する「デメリット」

財務健全性だけに注目していると、成長性の低い会社に投資してしまうデメリットがあります。たとえば、事業を拡大せず業績が頭打ちになっているような会社です。このような会社も決して悪いわけではありませんが、成長性が乏しいため、投資家の注目を集めにくく、株価の値上がりが期待できないでしょう。

最終的に投資先を決めるときは、他の指標も組み合わせて判断することが大事です。

優秀な無料ツールで、財務健全性の高い企業を見つけよう!

財務健全性の高い企業を見つけるには、指標を使って分析する必要があります。今回は、業績分析に役立つ、マネックス証券の『銘柄スカウター』を使って、財務健全性を分析する方法をご紹介します!これは、証券会社に口座開設するだけで、無料で使えます。

財務健全性の分析で使う指標は、「①自己資本比率(株主資本比率)」、「②キャッシュフロー計算書」の2つです。物語コーポレーションを例に、指標の見方を説明していきます。

①自己資本比率(株主資本比率)

会社が持っている資産のうち、返済しなくて良いお金がどれくらいあるかをチェックする指標です。一般的には、40%以上あると優良企業だと考えます。計算式はこちらです。

自己資本比率=自己資本÷総資産×100

ただし、自己資本比率の目安は、銀行業や証券会社や保険会社、金融事業をおこなう会社(ヤフーやイオンなど)では使いづらい指標となっています。これは、お客さんから預かった多額のお金が貸借対照表の負債に計上され、自己資本比率が低くなるからです。他にも、土地や建物を仕入れるために多額の借金が必要な不動産会社なども、自己資本比率が低く、使いづらいです。

自己資本比率は、マネックス証券銘柄スカウターでかんたんにチェックできます。

自己資本比率

(出典:マネックス証券の銘柄スカウター)

物語コーポレーションの自己資本比率は、2019年7月18日時点で51.0%となっています。目安となる40%を超えているので、会社の健康状態に問題はなさそうです。

また、GMOクリック証券の財務分析ツールを使うと、自己資本比率をビジュアルで確認できます。右下の黄色の部分が自己資本で、これが総資産と比べてどれくらいの大きさなのかをざっくり把握できるのでおすすめです。

自己資本比率

(出典:GMOクリック証券の財務分析ツール)

余力のある方は、自己資本の変化も見てみましょう。自己資本が毎年増えていることがわかりますね。これは、利益を蓄えて自己資本を増やしているためだと考えられます。

自己資本比率

(出典:GMOクリック証券の財務分析ツール)

自己資本比率を使って物語コーポレーションを分析した結果、財務健全性は高いことがわかりました。

②キャッシュフロー計算書

キャッシュフロー計算書(以下、CF計算書)は、会社のお金の流れを表したものです。会社にお金がどれだけ入ってきて、どれだけ出ていったのかがわかります。身近なものでたとえると、通帳みたいなものです。

CF計算書は、下のようなものです。文字と数字ばかりで、読み解くのが難しく感じますよね。

自己資本比率

(出典:物語コーポレーション 平成30年6月期 有価証券報告書

こちらも自分で読み解く必要はなく、マネックス証券銘柄スカウターを使うと、ビジュアルで把握できて便利です。

CF計算書

(出典:マネックス証券の銘柄スカウター)

CF計算書を読み解くときに大事なのは、会社の商売活動によるお金の出入りを表す「営業CF」と、設備投資など会社を発展させるために使ったお金の出入りを表す「投資CF」、借金や配当金の支払いなどのお金の出入りを表す「財務CF」の3つの動きに注目することです。

CF計算書の動きにはいくつか種類がありますが、今回は基本的な3つの動きを紹介します。

CF計算書

このうち、会社のあるべき姿としては、①優良企業系②積極投資系のCF計算書です。特に①優良企業系は、本業でしっかりと稼いで、その金額内で会社の発展のための投資と借金の返済をしています。②積極投資系はベンチャー企業などに見られ、今後成長するために銀行からお金を借りて投資している会社です。

③しんどい系の会社は、本業で利益が出せていないので、会社のお金がどんどん減っていくことになります。そのため、持っている資産を売って現金化したり借金したりして、何とか経営している状態です。このような会社は、存続するのがむずかしいと考えられるので、投資先としてはふさわしくありません。

ここで、物語コーポレーションのCF計算書をもう一度確認しましょう。下のように、「営業CF:+、投資CF:-、財務CF:+」となっているので、②積極投資系に近い形となっているとわかりますね。

CF計算書

(出典:マネックス証券の銘柄スカウター)

余力のある方は、実際のキャッシュフロー計算書を見てみましょう。新規出店のため、「有形固定資産」への投資が増えて投資CFはマイナスに、その資金の一部を、銀行からの「長期借入れ」でまかなっているため、財務CFがプラスになっていることが読み取れますね。

自己資本比率

(出典:物語コーポレーション 平成30年6月期 有価証券報告書

CF計算書を使って物語コーポレーションを分析した結果、財務健全性はそれなりに高いと言えます。

以上、株式投資で大事な「財務健全性」について説明してきました。今回ご紹介した「自己資本比率(株主資本比率)」と「CF計算書」をチェックして、健康な会社に投資しましょう。また、これらはマネックス証券の銘柄スカウターと、GMOクリック証券の財務分析ツールでチェックできます。無料で使えるので、口座開設しておくのがおすすめです。

また、当サイト内で、実在する企業の収益性を分析した結果を公開中です。興味のある人は、株初心者におすすめ!企業分析ツール活用法(無料)をご覧ください。

西尾のプロフィール

・やさしい株のはじめ方の資産運用担当
・ファイナンシャルプランナー2級、証券外務員の資格あり
・年間200銘柄以上を分析中

Twitter「@kabuotaku758」でも情報発信中です!