ランディックスのIR責任者に突撃取材!富裕層に特化した理由や事業の特徴とは?

(ランディックス株式会社 松村様)
やさしい株のはじめ方編集部(にしけい)が、富裕層に特化した住宅をメインに扱う不動産事業者であるランディックス(2981)(以下ランディックス)に突撃取材しました!
今回は、ランディックスで取締役を務められている松村様に、富裕層に特化した理由や事業の特徴、今後の成長戦略などをお聞きしました。
この記事では、株初心者の方がランディックスについて理解を深められるよう、わかりやすい言葉でていねいに解説します。ぜひ最後まで読んでくださいね。
事業内容をわかりやすく解説
ランディックスは、東京の城南エリア(世田谷区・目黒区・大田区・渋谷区・港区・品川区)で、住宅用不動産の販売、および注文住宅の希望者に対して最適な建築事業者をマッチングしている会社です。富裕層に特化しており、紹介・リピート比率が高い特徴があります。
同社のビジネスについて、もう少し詳しく見ていきましょう。
ランディックスのビジネス
同社では、土地購入から建築事業者選定、竣工までを一気通貫でサポートしています。不動産業界は従来、土地探しから住宅が完成するまでの各段階で、違う事業者に依頼しなければいけませんでした。
同社に依頼すれば、土地探しの段階から完成形を見据えた検討が可能です。事業者と顧客の情報格差が大きい不動産購入において、安全で満足度の高いサービスを受けることができ、建築にあたり事業者とのミスマッチを防ぐことができる点が魅力となります。
セグメント情報
同社では、下の2つの事業を展開しています。
事業内容
- sumuzu事業
- 賃貸事業
①sumuzu事業
不動産や住宅に関する情報メディア『sumuzu(スムーズ)』を運営する事業です。このメディアを通して、戸建住宅用の土地売買と建築請負紹介を主力事業にしています。
先ほど説明したように、富裕層に向けて土地購入から建築事業者選定、竣工までを一気通貫でサポートしている点が特徴です。
にしけい
一気通貫でサポートしようと考えたきっかけを教えてください!
これまでの不動産業界では、土地探しから住宅が完成するまでの各段階で、対応する事業者が異なっていました。家づくりを全体的にコーディネートできる事業者がおらず、効率が悪い状態だったのです。このような“業界の非効率性”を改善するためにも、一気通貫でサポートしようと考えました。
松村様
にしけい
おっしゃるとおり、各段階で違う事業者にお願いするよりも、1社にすべてお任せできたほうが、住宅購入者にとっては手間が省けてうれしいですね。
そうですね。一気通貫でサポートするメリットは手間以外にもあります。具体的には、デザイン性やコストパフォーマンスに優れた家が作れる点です。
また、当社では将来の売却価値を最大限に引き出す住宅建築という考え方を大事にしており、シンプルモダンをベースとして「住宅は資産である」という考えのもと、デザイン提案をおこなっています。
松村様
②賃貸事業
この事業では、収益用不動産※1を購入して「賃料収入」を得ています。安定収益の基盤となる事業です。
※1 収益用不動産とは、貸出によって賃料収入を得ることを目的にした不動産です。
セグメント構成
続いて、セグメント構成を見てみましょう。
売上高の99.3%がsumuzu事業、0.7%が賃貸事業となっています。同社を分析する際には、sumuzu事業を中心に見るのがおすすめです。
創業エピソード
にしけい
御社の創業エピソードを聞かせてください!
弊社代表の岡田は広告代理店出身です。平成バブルを経て数多くの会社が倒産していく中で、いつの時代も必要とされる、人の生活の基盤となる「住宅」に携わろうと考えるようになりました。このような背景から、当時最大手の不動産売買仲介会社に転職しました。
松村様
にしけい
バブル崩壊が岡田社長の転機だったのですね!
そのとおりです。実家も事業をおこなっていたそうですが、やはり大変な状況の中で実家を売らなければいけないなど、「家があるのは当たり前でない」ことに気づき、家に対する思い入れが強くなったこともきっかけだったようですね。
松村様
不動産会社に転職を決意
大手の不動産仲介会社に入社後、岡田はエリアトップセールスを記録するほど、熱心に仕事をしました。
松村様
にしけい
すごいですね!
仕事をする中で「意識改革やサービス品質の向上によって、不動産ビジネスはもっと良いものになる!」と感じたそうです。そこで「人生で一番の買い物をするお客様に、もっと温かく良いサービスを提供する」という理念の元独立し、ランディックスを設立しました。
松村様
にしけい
業界の課題を発見し、それを解決するために起業されたのですね!
紹介が紹介を呼ぶ循環
にしけい
御社の事業の特徴として“富裕層にターゲットを絞っている”ことが挙げられます。なぜ「富裕層」にターゲットを絞ろうと考えたのですか?
最初から富裕層に絞ったわけではありませんでした。起業後、先輩経営者に家を買っていただいたのがきっかけです。その方が別の富裕層のお客様を紹介してくださったのを皮切りに、富裕層の間で紹介が紹介を呼ぶようになりました。その結果、富裕層が主な顧客となったのです。
このように、紹介による顧客獲得が進んだ結果、安定的に業績を伸ばせました。「長期的に富裕層のお客様と信頼関係を構築し、紹介・リピートを積み上げていく」スタイルになったのは、こうした背景があったからです。創業以来20年間のお客様との関係値の蓄積は、そうかんたんに摸倣できないものと私自身も考えています。
松村様
にしけい
御社の紹介・リピート率の高さは、創業以来積み上げてきた“顧客との信頼関係”の上に成り立っているのですね!
ランディックスの特徴
ランディックスの特徴は次の3つです。
ランディックスの特徴
それぞれ説明しますね。
①富裕層顧客を多く抱えている
同社の主要顧客は富裕層です。決算説明資料の中で、同社が抱えている富裕層の数を表す「富裕層顧客データ」を開示しています。それによると、富裕層顧客は年々増えており、2023年3月期時点の富裕層顧客データは4万件を超えています。上場後4期間の年平均増加率は+51%と、大幅に増加しているのがわかりますね。
弊社のビジネスにおいて、富裕層顧客データの積み上がりはとても大切です。
なぜなら、富裕層のお客様は「広告したら集客できる」わけではなく、「紹介」によって集まってきます。そのため、富裕層顧客データをどれだけ抱えているかが大事なのです。
松村様
にしけい
芸能人をイメージするとわかりやすいかもしれませんね。仮に御社がCMを放映したとして、「CMを見た」と問い合わせ電話をするとは思えません。周りの“信頼できる人”からの紹介で購入につながるイメージです。
したがって、同社とまったく同じ事業を展開するには、富裕層との関係性構築が必要です。一朝一夕で4万人以上の富裕層と信頼関係を構築するのはむずかしいため、かなり参入障壁が高いと言えるでしょう。
この富裕層顧客データの積み上げが、次に説明する「②紹介・リピートが全成約の35%程度で高い収益力を確保している」にも関係します。
②紹介・リピートが全成約の35%程度で高い収益力を確保している
同社の成約のうち、35%程度が「紹介・リピート」で構成されています。
にしけい
「家は一生で一度の買い物」のイメージがありますし、いくらお金持ちの富裕層とはいえ、家をリピート購入するとは想像できないのですが…。
実は、自宅の買い替えや家族用、収益用不動産としてリピート購入されるのです。
松村様
にしけい
なるほど!そういった需要があるのですね!
紹介・リピート率が高いため、テレビCMなどの広告宣伝投資を積極的にしなくても、顧客を獲得可能です。実際に、損益計算書の販管費の内訳を見てみましょう。主要項目に「広告宣伝費」が入っていません。その分だけ顧客獲得コストを抑制でき、高収益な体質となっています。
③販売速度が速い
仕入れた在庫(土地)をスムーズに販売できている点も特徴です。販売用の土地を仕入れてから販売するまでの平均的な期間を表す「平均在庫期間」は約4.2か月であり、年間で3回転する計算になります。
にしけい
在庫として持つ土地が「1年で3回入れ替わる」と考えれば、個人的に早い印象があります。業界内の平均はどれくらいなのでしょうか?
建売であれば8~10か月程度ですが、弊社のように土地販売が主力の場合は明確なデータが存在しません。弊社としては4~5か月程度であれば許容範囲と考えています。
過去には3か月を切ったこともありますが、調子が良すぎて「異常値」と捉えています!
松村様
市場
ランディックスは、東京・城南エリアを中心に事業を展開しています。城南エリアとは、世田谷区・目黒区・大田区・渋谷区・港区・品川区の6区です。この地区には東京都全体の32%の住宅が集中しているだけでなく、富裕層顧客が多いエリアと言われています。
市場規模は、城南6区だけで1.4兆円となっています(下のスライド参照)。2024年3月期の同社の予想売上高は200億円なので、「市場拡大余地は十分に残っている」と言えるでしょう。
また、城南エリアは市場環境が安定しているのも魅力です。下のスライドをご覧ください。
上のスライドのグラフは、全国・東京23区・城南エリアの人口の推移を表すものです。2020年を1として、“どれだけ人口が増えると予想されるか”を表しています。全国で見ると人口は減少トレンドが続く予測ですが、城南エリアは2040年の予測値が1.017とわずかながら増える見通しです。
したがって、人口減少の影響を受けにくく、安定して事業を展開し続けられると考えられます。
決算の注目ポイントをわかりやすく解説
ここからは、ランディックスの決算を見る際の注目ポイントを解説します。同社の注目ポイントは下の3つです。
決算の注目ポイント
それぞれ実際に数値を見ていきましょう。
売上高・営業利益・当期純利益
売上高と営業利益、当期純利益の推移は、ランディックスの決算説明資料に載っています。
はじめに、大まかな流れを把握しましょう。売上高は右肩上がりで増加しています。営業利益と当期純利益も、2021年3月期を除けば右肩上がりと言えますね。
にしけい
2021年3月期だけ減益となっていますが、この理由を教えてください。
新型コロナウイルス感染拡大の影響です。外出自粛によって売上高が伸びなかった影響で、利益が前年比で減ってしまいました。
松村様
続いて、2024年3月期の第1四半期時点の数値を見てみましょう。売上高は前年同期よりも伸びていますが、営業利益と当期純利益は前年同期と比べてマイナスになっていますね。
にしけい
2024年3月期の第1四半期業績について質問です。売上高は前年同期比プラスですが、営業利益と当期純利益は前年同期比マイナスですね。費用が先行したのでしょうか?
営業利益と当期純利益が前年同期比で減った理由は、下の2つです。
松村様
減益の理由
- 城南エリア以外に進出した結果、仕入の判断基準が甘くなってしまい、売上総利益が前年同期比でマイナスになってしまった。
- 新入社員の教育にベテラン社員のリソースを多く使ってしまい、物件の販売が遅れてしまった。
にしけい
ご説明ありがとうございます!新入社員の教育にベテラン社員のリソースを多く使ったのが原因の1つなのですね。新入社員が独り立ちするまで同じ状況が続きそうですが…新入社員はどれくらいの期間で独り立ちするのでしょうか?
新卒社員は、3か月から半年程度で独り立ちしています。上場以来、採用を加速しているため、教育にパワーがかかっていますが、若手社員をしっかり立ち上げていけるかどうかが今後の事業のポイントになってきます。
松村様
にしけい
4月入社と考えると、もう少しで独り立ちできそうですね。通期の業績目標である「売上高200億円」を達成するためには、第3四半期以降の挽回が重要になると考えられます。達成確度はどう考えていますか?
現時点では「通期目標を達成できる」と考えています。
松村様
営業社員数・社員1人あたり営業利益
続いて、「営業社員数」と「社員1人あたり営業利益」を見ていきましょう。こちらも決算説明資料の中に時系列データが載っており、黒色の折れ線グラフが営業社員数を、薄いオレンジ色の棒グラフが社員1人あたり営業利益を表しています。
営業社員数は増加傾向にあり、2023年3月期から2024年3月期の第1四半期まで「15名の純増」とペースが加速しています。一方で、社員1人あたり営業利益は1,890万円と、ピークの2,179万円と比べて減少しました。
これには「新入社員の増加」が関係しています。新入社員は入社後、独り立ちするための研修を受けます。その期間中、物件を売ることはできません。そのため、新入社員が入社した直後は、社員1人あたり営業利益が減少してしまうのです。業容拡大による仕方のない影響と言えるでしょう。
足もとでは、新入社員が増加した影響で社員1人あたり営業利益が減少しています。今後は社員1人あたり営業利益を減らさずに業容を拡大できるように、人材育成をおこなう予定です。
松村様
平均在庫期間・確定在庫を含む在庫量
最後に、「平均在庫期間」と「確定在庫を含む在庫量」を見ていきます。その前に、平均在庫期間と確定在庫がどういった指標なのかを説明しますね。
用語 |
説明 |
---|---|
平均在庫期間 | 土地を仕入れてから販売するまで、どれだけの期間かを表す指標 |
確定在庫 | 期末時点で契約済かつ未決済(棚卸資産に計上される前)の物件の仕入原価 |
にしけい
平均在庫期間は、期間が短いほど効率的に販売できていることを示します。確定在庫が増えていれば、貸借対照表の棚卸資産に加えて、将来売上に変わる在庫が増えていることを表します。
これらの指標も、同社の決算説明資料の中で開示されています。それぞれ見ていきましょう。
平均在庫期間
2024年3月期第1四半期時点の平均在庫期間は、4.20か月となっています。決算説明資料には時系列データが載っていなかったため、やさしい株のはじめ方編集部が独自にグラフを作成しました。
<平均在庫期間>

2023年3月期は3.78か月でしたが、足もとの2024年3月期第1四半期(グラフでは2024年1Q)は4.20か月なので、平均在庫期間が0.4か月ほど長くなっています。
これには、新入社員の増加が関係していると予想できます。売上高・営業利益・当期純利益で説明したように、新入社員の教育にベテラン社員のリソースを多く使ったため、物件の販売が遅れているのです。
また、松村様は「4~5か月程度であれば適正値」とおっしゃっていました。これくらいの伸びであれば、誤差と捉えて良さそうですね。第2四半期以降の平均在庫期間がどうなるか、要注目です。
確定在庫を含む在庫量
次に、確定在庫を含む在庫量に注目しましょう。四半期ごとに多少のブレはありますが、おおむね増加傾向にあり、2024年3月期第1四半期時点では97.79億円となっています。
貸借対照表の棚卸資産には確定在庫が計上されないので、決算説明資料の数値を確認するのがおすすめです。こちらに載っている「確定在庫を含む在庫量」が、将来の売上に変わるものとなります。
にしけい
売上高の先行指標として使えますね!
今後の成長戦略
同社は「3ヵ年中期計画(2023~2025)」を公表しています。売上高や経常利益だけでなく、自己資本比率や在庫保有期間、PERなどの数値目標を掲げているのが興味深いですね。
すべての項目についてお話を聞きたいところですが、今回は重要な部分に絞って取材しました。以下の3つのポイントをまとめているので、ランディックスの今後を考える際の参考にしてください。
売上高300億円をどうやって達成するか
にしけい
3ヵ年中期計画では、2025年3月期に売上高300億円を達成する目標を掲げられていますね。2023年3月期の売上高が150億円なので、3年で2倍に拡大する計算となります。目標達成までの道のりを説明していただけないでしょうか?
売上高300億円までは、既存事業を展開することにより達成できる見通しです。具体的には、次のように考えています。
松村様
売上高300億円を達成するための取り組み
- 住宅事業でエリア拡大に取り組む。
- 収益用不動産販売を売上高全体の20~30%になるよう成長させる。
にしけい
ご説明ありがとうございます!エリア拡大について質問です。城南6区以外ですと、どのようなエリアが対象になるのでしょうか?
文京区・豊島区・中野区・杉並区が対象です。このエリアは城南6区と似ており、“戸建・富裕層顧客”という成功パターンを横展開できます。
松村様
にしけい
なるほど!城南6区と似たエリアを開拓されていくわけですね。
そのとおりです。城南6区に加えて新たに進出した4区での事業拡大により、売上高300億円以上を目指します。そのためにも、「人材採用」と「若手育成」による人員規模拡大と営業力強化が大切です。
松村様
にしけい
城南6区や新たに進出したエリア(文京区・豊島区・中野区・杉並区)以外に、エリア開発するご予定はありませんか?
現時点では具体的な地域、都市の選定はしていません。ただし、富裕層顧客にターゲットを置いているため、そういった人々が多い都市やエリアは候補になります。長期的な構想としては、富裕層顧客の集客が見込めるエリアであれば、地方都市も視野に入るでしょう。
松村様
PER12倍をどうやって達成するか
にしけい
中期計画の中でPERを目標に掲げられている点が興味深いです。取材時点(2023年8月末)のPERは6倍ですが、どうやって12倍まで引き上げるのでしょうか?
弊社の株主構成は、個人投資家が多くを占めています。個人投資家向けに説明会の数を増やし、SNSを活用することで、銘柄の認知を高めていきます。 加えて、以下の2つの取り組みにより、PERを高めていく方針です。
松村様
ランディックスの今後の取り組み
- 他の不動産企業よりも「低リスクな」ビジネスモデルだと発信する。
- 市場で高いPERが付く事業に取り組む。
にしけい
「他の不動産企業よりも低リスク」というのは、平均在庫期間が短い点がポイントになりそうですね。
はい。加えて、手数料が全体の売上高の20%程度を占めているため、他社よりも低リスクなビジネスとなっています。
松村様
にしけい
「高いPERが付く事業」とは、具体的にどのような事業を想定していらっしゃいますか?
直近の取り組みでは、中古戸建バリューアップ事業がそれに当てはまります。この事業については、「中長期の基本戦略とは何か」で説明しますね。
今後も積極的に新規事業に取り組み、PER12倍の達成を目指します。
松村様
中長期の基本戦略とは何か
同社では、売上高300億円の先を見据えた「中長期の基本戦略」も掲げています。今後は「事業エリア拡大」と「既存顧客層への販売を基軸とした新事業」によって、売上高成長を目指す計画です。
にしけい
「事業エリア拡大」は、先ほどご説明いただいたとおりかと思います。「既存顧客層への販売を基軸とした新事業」とは、具体的にどのような取り組みでしょうか?
「中古戸建バリューアップ事業」と「新タイプの別荘開発事業」です。その他にも新しい取り組みをはじめたので、合わせて説明します。
松村様
中古戸建バリューアップ事業
この事業は、富裕層顧客向けに中古戸建住宅をバリューアップして販売するものです。下のスライドに載っている画像のように、富裕層向けの物件が中心となります。同社がこれまで蓄積してきた顧客データや注文住宅のノウハウを活かし、富裕層のニーズに合わせてバリューアップできる点が強みです。
にしけい
とてもカッコいい物件ですね!私もいつか住んでみたいです!
ところで、富裕層は新築で住宅を買うイメージがあります。新築なら自分のこだわりを詰め込めますし、わざわざ中古戸建を選ぶ人は少ないのではないでしょうか?
実は、富裕層の方で“あえて”中古戸建を選ぶ人がいらっしゃいます。
松村様
にしけい
なぜ中古戸建を選ぶのですか?
中古戸建は「すぐ住める・割安・オリジナリティがある・現物を確認できる」というメリットがあるからです。富裕層には時間の余裕がない方も多く、すぐに手に入る中古戸建は一定の需要があります。
松村様
にしけい
そういった理由があるのですね!とてもおもしろいです!
新タイプの別荘開発事業
この事業は、同社で住宅を建てた富裕層に対して別荘を販売する事業です。富裕層のリピート購入につながりやすく、顧客あたりの単価を高められる点がメリットとなります。
現在、開発案件1号が決まっています。山梨県の富士河口湖町で、富士山が望める1,200坪の土地を取得しました。そこには、3棟の別荘を開発する計画です。
今後は「都心から車で3時間以内の山・川・湖・海などが眺められるロケーションの良いエリア(山梨・静岡・神奈川・千葉・群馬)」を中心に、別荘の開発を進める計画となっています。
また、顧客自身が別荘を利用しないときは「賃貸別荘」として提供可能です。収益性が見込めるとともに、建物の老朽化対策にもなるため、一石二鳥と言えますね。
その他の取り組み
その他の取り組みとして、「がん細胞を検出する先端検査サービス」の提供を開始しました。
「マイクロCTC検査サービス」と呼ばれるもので、1回5分の採血だけで全身のがんリスクを検出できる先端検査です。
にしけい
御社の不動産事業とは一見すると関係がありませんよね。なぜ医療サービスを提供しようと考えたのですか?
実は、弊社のメイン顧客である“富裕層の関心事に根差したサービス”だからです。富裕層の方々は、健康意識が高い方が多くいらっしゃいます。そのような方の顧客満足度を高めるために、また新しい将来の収益獲得の取り組みとして導入を決定しました。
松村様
にしけい
なるほど!確かに、富裕層の方は会員制人間ドッグなどにお金を掛けられているイメージがあります。実は親和性の高い取り組みだったのですね!
株主還元
最後に、ランディックスの株主還元について説明します。同社では配当と株主優待を実施しているので、それぞれ見ていきましょう。
配当
はじめに、配当の推移を確認します。下のスライドをご覧ください。コロナ禍の特殊事情で減配となった2021年3月期を除き、毎年増配しています。
弊社では、長期的に増配をおこなう方針です。
松村様
にしけい
投資家として、とてもありがたいです!配当利回りや配当性向など、配当に関連した指標の目標値はありますか?
明確な目標値は設定していませんが、継続的に保有していただくことでプラスのある銘柄にしたいと考えています。
松村様
株主優待
続いて、株主優待の説明です。同社では保有株式数に応じて「優待ポイント」を付与しています。
優待ポイントは、ランディックス・プレミアム優待倶楽部に掲載されている約5,000種類の商品から好きな商品を選べるほか、共通株主優待コイン「WILLsCoin」と交換可能です。
詳しい内容は、グループサイト『楽しい株主優待&配当』の「ランディックス(2981)の株主優待&配当」で紹介しています。ぜひ、こちらのページもご覧ください。
個人投資家へのメッセージ
にしけい
ここまで事業内容や今後の成長戦略など、詳しくお話をうかがってきました。最後に、個人投資家へのメッセージをいただけませんか?
もちろんです!弊社は成長意欲が高い会社です。個人投資家のみなさまは、ぜひ弊社の今後にご期待ください!
松村様
にしけい
熱いメッセージをありがとうございました!
ランディックスへの取材は以上となります。富裕層に絞ってビジネスを展開している、おもしろい不動産会社でしたね。
同社が主な事業エリアとしている城南6区はもちろん、新たに進出した文京区・豊島区・中野区・杉並区を含めて考えると、市場の獲得余地はまだたくさん残っています。
四半期ごとの決算では、「富裕層顧客データの積み上がり」や「確定在庫を含む在庫量」をチェックし、成長していく様子を追いかけていきたいですね!
最後に、当サイトではランディックスの岡田代表が出演された“IRTV※2の動画書き起こし記事”を公開中です!事業内容や今後の戦略についてわかりやすく解説しているので、こちらの記事もセットでご覧ください。
※2 IRTVとは、IR Robotics社が運営する“投資家と企業をつなぐ上場企業のIR動画メディア”です。決算情報から事業モデル・経営戦略・成長可能性まで、トップ自らがわかりやすく、かつタイムリーに解説しています。
ひっきー
当サイトでは、上場企業に取材させていただき、事業内容や成長戦略などを株初心者向けにわかりやすく解説した“企業紹介記事”を公開しています。こちらで記事の一覧を公開していますので、ぜひご覧ください。株初心者の方が企業を知るきっかけになれますと幸いです。
また、当サイトの取材を希望される上場企業の担当者様は、お問い合わせフォームからご連絡をお願いいたします。ご連絡をいただいた担当者様に、企業紹介記事の企画概要資料をご送付するほか、取材のご案内をいたします。
ディスクレーマー
当記事では、筆者独自の見解を述べることがありますが、証券およびその他の金融商品の売買や引受けを勧誘する目的ではなく、証券およびその他の金融商品に関する助言や推奨をするものではありません。また、個別企業の業績予想や株価予想、投資推奨を提供する予定はありません。投資判断等は、自己責任でお願いいたします。
家を建てるにあたり、土地選定から竣工までを1社にお任せできるのはありがたいですよね。多くの人にとって家を建てるのは初めての経験なので、自分で事業者を選ぶのはとてもむずかしいと思います。ランディックスにお任せできるメリットは大きいですね!