株のバーチャルトレード(仮想取引)は勉強になりますか?
株の「バーチャルトレード(仮想取引)」を使って、株のトレーニングをしようと考えていますが、株取引の勉強になりますか?
結論から言って、私はあまり意味がない(成長しない)と考えています。まず、「バーチャルトレード」とは、現実のお金ではなく、仮想のお金を使った取引です。ここが最大のポイントです。
問題点①
“バーチャル(仮想)”ではいくらお金を増やそうが、減らそうが“バーチャル”なのです。バーチャルでの取引結果が現実世界に与える影響はまったくないので、心や感情が動きません。本物のお金を使ったときには、感情が必ず動くので、バーチャルでの経験とはまったく別物です。投資に対する真の経験値としては積まれません。
次に、バーチャルトレードにつきものなのが、次のような企画です。 例えば、「はじめにユーザーに100万円の仮想のお金が配られ、これを1か月の間に一番多く増やした人が優勝でプレゼントがもらえる」というような企画を目にしたことはありませんか?
問題点②
この企画に、エンターテイメントとして参加すること自体は悪いことではありませんが、中長期投資を軸としてやっていく場合には、これで身につくことは少ないと思います。なぜなら、リスク管理が不要だからです。
つまり、かんたんに言うと、バーチャルで大損しても何ら問題はなく、むしろ、大損してもよいから1位を取りにいくという、優勝狙いのムチャな取引をしてしまいがちです。資産運用で大事な要素の「リスク管理」は完全に無視です。一方で、リスク管理を重視して、日々の変動な少ない銘柄を選んでいては、平凡な結果しか期待できず、より高いパフォーマンスを争うこの企画では意味がありません。
逆に、変にうまくいき優勝してしまうようなことがあると、「私ならリアルな投資でもうまくできる!」と過信して、何か危ないような気がします…。
★バーチャルトレードで経験を積みたいと考えている人は、少額でもよいので、自身の生きたお金を株式市場に投じるべきです。実際にやってみればわかりますが、真剣度合いが全然違いますよ!
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投資歴18年目の株初心者アドバイザーです。2005年からの投資成績は+2億円を突破しました!2009年に発売した著書『はじめての株1年生 新・儲かるしくみ損する理由がわかる本』は、累計59,000部のロングセラー。その他、数多くの金融系メディアにも寄稿しています。