IPO株で儲けやすい時期はありますか?
IPO株をはじめようと思いますが、初値売りで儲けやすい時期(季節)のようなものはあるのでしょうか?
結論から申し上げて、時期による偏りはありますし、チャンスとなる季節もあります。これは今までのIPOの経験則で証明されていて、今後も続く傾向にあります。
①12月は当選の大チャンス!
12月のIPOは毎年非常に多く、2023年は「15社」もの企業が上場しました。2022年は96社が上場(REITをのぞく)したので、約15%程度が12月に集中したことになります。
月 | 上場数 |
---|---|
1月 | 0 |
2月 | 7 |
3月 | 8 |
4月 | 9 |
5月 | 1 |
6月 | 12 |
7月 | 4 |
8月 | 2 |
9月 | 9 |
10月 | 12 |
11月 | 3 |
12月 | 15 |
このように、12月はIPOが多いので、当選確率はグッと上がります。ただし、毎日のように上場するので、投資家の資金がいろいろなIPOに分散されてしまい、初値の株価上昇率としては、他の月よりも下がってしまう傾向にあります。
②閑散期は株価上昇の大チャンス!
①とは逆に、IPOが少ない月は、初値が上がりやすい傾向にあります。これは、需要(欲しい投資家が多い)と供給(IPO企業は少ない)の関係で、一銘柄あたりに資金が集中しやすいからです。特に、12月末から1月末ごろまではIPOがまったくない時期があり、新年最初のIPOは毎年勝率が高く、株価上昇率も高い傾向にあります。
年月 | 企業名 (IPOサイトへ) |
公募価格 | 初値 | 初値上昇率 |
---|---|---|---|---|
2022年2月 | Recovery International | 3,060円 | 2,640円 | -420円 (-13.7%) |
2021年2月 | QDレーザ | 340円 | 797円 | +457円 (+134.4%) |
2020年2月 | ジモティー | 1,000円 | 2,300円 | +1,300円 (+230%) |
2019年2月 | 識学 | 1,800円 | 4,550円 | +2,750円 (+152.8%) |
2018年2月 | Mマート | 1,240円 | 5,380円 | +4,140円 (+333.9%) |
※ 2017年以前の情報を知りたい方は、「年明け最初のIPO(やさしいIPO株のはじめ方)」をご覧ください。
※ リート投資法人、インフラ投資法人は除きます。
2022年最初のIPOは、公募割れという結果でした。年初の案件で公募割れするのは、2000年代で初めてです。勝率が高いことに変わりはないですが、「年初の案件は勝率が高い」という理由だけで投資するのではなく、しっかり銘柄分析をおこない、投資価値があると判断してから投資するようにしましょう。
グループサイト「やさしいIPO株のはじめ方」では、IPO株の初値予想や評価をしているので、ぜひ参考にしてください。
★以上のことをまとめると、常にIPOにはチャンスはあるものの、12月は上場数が多いので当選のチャンスが大きく、新年はじめのIPOのような閑散期には、会社の実力以上に、あっと驚く株価上昇率を見せることがあるので、見逃さずに狙っていきましょう!
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投資歴18年目の株初心者アドバイザーです。2005年からの投資成績は+2億円を突破しました!2009年に発売した著書『はじめての株1年生 新・儲かるしくみ損する理由がわかる本』は、累計59,000部のロングセラー。その他、数多くの金融系メディアにも寄稿しています。