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楽天銀行は危険?格付けや潰れたらどうなるのか、破綻リスクはあるのか解説

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日: 2023年9月1日

楽天銀行は、楽天証券との相性がよく、他の楽天グループのサービスとの連携によるメリットがある人気のネット銀行です。楽天銀行の利用を検討している方は多いのではないでしょうか。

一方で、楽天銀行をはじめとするネット銀行は、店舗をもつ銀行に比べて、どの程度信用できるのか気になる方もいるでしょう。

このコラムでは「楽天銀行って危ないのでは?」と不安な方に向けて、格付け運営の健全性を確認するための指標について紹介します。

楽天銀行の信頼性が気になる方は、ぜひ参考にしてください。

楽天銀行は危ない?格付けを紹介

楽天銀行が危ないネット銀行なのでしょうか。1985年に設立された歴史ある格付け会社「JCR(日本格付研究所)」が、楽天銀行の格付けを確認してみると、「A(長期発行体格付)※1」と評価されています。

※1 参考:楽天銀行(5838)(日本格付研究所)

格付けの評価はAAA~Dに分かれており、AAAに近いほど信用度が高く、Dに近いほど信用度が低いです。「借金を返せる経営体制にあるか?」という観点で、さまざまな角度から信用状態がチェックされ、格付けがされています。

格付けの定義

出典:日本格付研究所[PDF]

つまり、楽天銀行は上から3番目の評価がされています。

顧客が金融機関を選ぶときや、社債を買うときの指標になり、銀行の信用を表す指標としても用いられます。信用をビジネスの礎としている銀行にとって、格付はとても重要です。

JCRの評価だけを見ると、現時点で「楽天銀行が債務不履行に陥るリスクは低い」と考えて良いでしょう。

なお、JCRの格付一覧によると、ほとんどの金融機関でA以上の格付を維持しています。メガバンクである「三菱UFJ銀行」や「三井住友銀行」は、楽天銀行よりひとつ上の「AA」です※2

※2 参考:主要行の格付見直し結果(日本格付研究所)

楽天銀行に破綻リスクはあるのか?銀行の破綻理由に当てはまるか検証

楽天銀行をはじめとして、信用を担保として運営をおこなう銀行でも、破綻するリスクはあります。銀行全般が破綻するときの要因にはどのようなものがあるのでしょうか。かんたんに解説していきます。

銀行が破綻する要因

銀行が破綻する要因は、次の2つが考えられます。

銀行が破綻する要因

  1. 資金繰りに行き詰まる
  2. 準備預金が用意できない

それぞれ見ていきましょう。

資金繰りに行き詰まる

銀行の資金繰りの要ともいうべき、無担保コール市場※3での資金調達ができなくなると破綻のきっかけとなります。

※3 銀行や証券会社が、無担保で億単位の資金の貸し借りをする市場のことです。

銀行は、顧客から預かった資金の大部分を融資に回し、獲得する金利が主な収益です。お金を預けてもらったお礼として、収益の一部は顧客へ利息として還元されます。

銀行が常に持っている現金は案外少なく、瞬間的に不足するお金は無担保コール市場から調達しています。無担保コール市場とは、銀行や証券会社、保険会社などの金融機関がお互いに資金不足を融通し合う市場です。

万が一、期日までに返済が滞るようなことがあれば、金融機関としての信用は大きく失墜してしまうでしょう。経営悪化や信用の低下によって資金の準備が間に合わず、コール市場で返済の資金繰りができなくなると、破綻へつながります。

準備預金が用意できない

銀行は、預金のうち一定割合を日本銀行へ預けるように義務付けられています。これを準備預金といい、普通預金や定期預金などの種類に応じて、それぞれの割合を乗じた金額を預けなければいけません。準備金が用意できないと破綻したとみなされます。

準備率は日本銀行の「準備預金制度における準備率 公表データ」で公開されているので、気になる方はチェックしてみてください。

取り付け騒ぎが起きる

銀行で「取り付け騒ぎ」が起きると、経営破綻の可能性が高まります。取り付け騒ぎとは、預金者が銀行に殺到し、預金を引き出そうとする行動です。上で説明したように、銀行は手元にあまり現金を持っていません。

このため、預金の引き出しに対応できなくなったり、手持ちの現金が大幅に減少して経営が立ち行かなくなったりして、破綻に追い込まれてしまいます。

取り付け騒ぎは、「あの銀行がつぶれるかもしれない」といったデマや予測をきっかけに発生します。最近だと、2023年3月のシリコンバレー銀行の経営破綻の例があります。金利上昇による損失発生から信用不安につながり、預金者の間で取り付け騒ぎとなったことが原因です。

SNSの発展により情報の流通スピードが速くなっており、取り付け騒ぎが起きやすくなっているとの指摘もあります。

銀行の健全性の指標

「銀行が良い状態で運営できているのか」を見極める指標のひとつとして、自己資本比率(じこしほんひりつ)があります。

自己資本比率とは、総資産のうち、貸し倒れリスクがある資産に対して、資本金などの自己資本がどの程度あるかを示す指標です。なお、銀行の自己資本比率は、自己資本を総資産で割って計算する"一般的な自己資本比率"とは異なるので注意しましょう。

自己資本比率は銀行の健全性を表す指標としても活用でき、水準が高いとより健全性が高く水準が低くなると健全性が失われている証拠となり、銀行運営に悪い影響を与えます。

自己資本比率は一定の数値をクリアすると安心という指標はありませんが、国際統一基準ではバーゼル合意に基づき目標自己資本比率を8%国内基準では4%をクリアするように定められています※4

※4 参考:銀行の自己資本に関する国際統一基準(バーゼル合意に基づく基準)と国内基準の違いを教えてください。(日本銀行)

楽天銀行の自己資本比率は、2023年3月期時点で11.2%で、国際基準の8%、国内基準の4%はクリアしています。

楽天銀行の自己資本比率

出典:楽天銀行

自己資本も年々増えており、特に運営に問題があるようには見えません。自己資本比率の観点からも、楽天銀行がすぐに破綻するリスクは低いと考えられます。

楽天証券が潰れたらどうなるの?

もし楽天銀行が破綻した場合、預けている預金はどうなるのか気になる方は多いのではないでしょうか。

銀行が破綻したときの預金の取り扱いについては国や地域によって異なりますが、日本では「預金保険制度」によって、顧客の資産は1,000万円を上限として補償されます。

したがって、1,000万円以内の預金であれば、万が一楽天銀行が破綻した場合でも、資産を損なうことはありません。

楽天証券も同時利用で安心&現金3,000円をゲット

銀行では、預金保険制度によって顧客の資産は1,000万円まで保護されますが、証券会社では預けている資産の全額が保証されています。

具体的には、金融商品取引法の第四十三条の二(分別管理)により、「顧客から預かっている資産と、証券会社自身が持っている資産は区別して管理しなければいけない」と定められており、預けている資産の安全は法律で保証されています。

実際に楽天証券の公式サイトにも、次のように記載されているので、確認してみましょう。

証券会社は、お客様からお預かりした有価証券や預かり金については「顧客資産」として、証券会社自身の資産と区別して保管することが法令で義務づけられています(これを「顧客資産の分別管理」といいます)。お取引証券会社が分別管理をしっかりおこなっていれば、万一破綻した際でも、お客様の有価証券や金銭はお客様へ確実に返還されます。 楽天証券では、従前より法令に従い、お客様の大切な資産を安全確実に保管・管理しております。

出典:楽天証券

このように、万が一楽天証券が破綻した場合でも、顧客の資産が失われることはありません。

また、楽天銀行と楽天証券を連携させることで、預金金利が通常の100倍になる「マネーブリッジ」や、楽天ポイントが貯まりやすくなる「ハッピープログラム」などのメリットもあるので、どちらの口座も持っておくとお得です。

楽天証券に口座開設し、楽天銀行と連携させてマネーブリッジに登録すれば、もれなく現金3,000円がプレゼントされるキャンペーンが実施中です(~2023年10月31日まで)。

マネーブリッジ

(出典:楽天証券

また、楽天証券に口座開設するだけで、日経新聞や投資関連の書籍が無料で読めるサービスがあります。口座開設するだけでもかなりお得なので、まだ楽天証券を口座を持っていない方は、ぜひ口座開設しておきましょう。

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口座開設料・年会費などは一切かかりません。

まとめ

楽天銀行は健全に運営されており、危ない銀行ではありません。格付け機関による格付は上から3番目のAを維持しており、銀行運営の健全性をみる自己資本比率は11%台です(2023年5月現在)。

また、「銀行の預金保証1,000万円だけでは不安」という方は、楽天証券の口座にも資金を移しておくといいでしょう。連携メリットや同時開設キャンペーンを利用するとお得です。

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

「株初心者の方に株式投資をわかりやすく理解していただく」をモットーに、記事を執筆しています。当サイトを見て、少しでも“勉強になった”と思っていただければ幸いです。

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