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潰れそうな証券会社はある?潰れる理由や、過去に潰れた証券会社一覧も紹介

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2025年12月16日

株式投資をしていると、「証券会社が潰れるとどうなるの?」、「潰れそうな証券会社はあるの?」などと頭をよぎることがあります。大手三社の野村證券SMBC日興証券大和証券や、ネット証券二強と言われるSBI証券楽天証券など、潰れてしまうイメージはあまり湧きませんよね。

しかし1997年には、当時四大証券のひとつと言われた「山一證券」や、準大手証券の一角であった「三洋証券」など、当時は誰もが潰れると思わなかった証券会社が、ある日突然潰れました。山一證券の社員は「自分の会社が潰れる」という事実を、テレビで流れていた記者会見ではじめて知ったほど、突然の出来事だったのです。

では、証券会社は一体どんな理由で潰れてしまうのでしょうか。

この記事では、潰れそうな証券会社はあるのか、証券会社が潰れる理由、過去に潰れた証券会社などを紹介していきます。
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証券会社が潰れる理由とは?

証券会社が潰れる、もしくは消滅する理由は、主に次の2つが考えられます。

それぞれかんたんに解説します。

① 経営破綻による倒産・自主廃業

あらゆる会社は経営破綻すれば、潰れます。証券会社が経営難に陥る理由はさまざまですが、1997年に倒産した山一證券・三洋証券は、バブル崩壊の影響を受けたことによる経営悪化により倒産しました。

また、山一證券は経営悪化だけでなく、発生した損失を意図的に隠す「不正会計」も発覚。自主廃業をして、その後解散しました。山一證券が倒産するまでの顛末は、「しんがり 山一證券 最後の12人」というノンフィクション小説で詳しく語られています。

しんがり

しんがり 山一證券 最後の12人
(Amazonの販売ページへ移動します)

2015年にはドラマ化もされ、演技派俳優が多数出演しており見ごたえ抜群です。興味がある方はぜひチェックしてみてください。

山一證券・三洋証券の倒産は「バブル崩壊」が引き金となりましたが、こうした歴史的な大暴落は、多くの場合は予想できません。今は安泰と思われている証券会社であっても、突如訪れる未曾有の経済危機によって、潰れてしまう可能性はゼロではないでしょう。

② 吸収合併による消滅

「潰れる」とは少し違いますが、証券会社はM&Aで吸収合併されることで消滅することもあります。

M&Aでほかの証券会社を吸収することで、経営難を乗り越えたり、規模を大きくして営業力を強化したり、自社にないノウハウを吸収したりできるので、経営戦略のひとつとして実施されるのです。

例えば、東海東京フィナンシャルホールディングスが、老舗証券だった高木証券を2017年に子会社化し、2019年には吸収合併した例では、「高木証券が築き上げた関西地方の営業基盤を活かすこと」が主な目的でした。

証券会社が吸収合併により消滅したとしても、預けている資産は担保されますし、利用するサービスは合併により向上する場合が多いので、個人投資家としては大きなデメリットはないでしょう。

過去に潰れた・消滅した証券会社一覧

過去に潰れた証券会社を、いくつか一覧でご紹介するので参考にしてください。廃業した証券会社だけでなく、吸収合併されて消滅した証券会社も含めてご紹介します。

潰れた年 証券会社 潰れた理由
2002年 キングコモディティ証券 萬成プライムキャピタル証券株式会社と被合併し消滅
2009年 ジョインベスト証券 野村證券に吸収合併して消滅
2010年 オリエント証券 自主廃業
2010年 オリックス証券 マネックス証券と合併して消滅
2010年 ソニーバンク証券 マネックス証券に吸収合併されて消滅
2012年 赤木屋証券 証券業から撤退
2012年 十字屋証券 自主廃業
2013年 みずほインベスターズ証券 みずほ証券に吸収合併されて消滅
2014年 かざか証券 内藤証券に吸収合併されて消滅
2017年 アイティーエム証券 2012年、社長の年金資産消失事件の発覚をきっかけに金融庁から証券会社としての登録取り消し処分を受け、2013年に破産手続き開始の決定を受ける。2017年に法人格が消滅
2017年 ウツミ屋証券 広島銀行にすべての株式を売却して消滅
2018年 SMBCフレンド証券 SMBC日興証券に吸収合併されて消滅
2018年 日本アジア証券 藍澤證券に吸収合併されて消滅
2019年 高木証券 東海東京証券に吸収合併されて消滅
2022年 エース証券 東海東京証券に吸収合併されて消滅

上記の証券会社がすべてではありませんが、これまで多くの証券会社が倒産したり、吸収されたりして消滅していることがわかります。

潰れそうな証券会社はある?もし潰れたらどうなる?

ここまで証券会社が潰れた理由や、過去に潰れた証券会社を紹介してきました。では、これから潰れそうな危ない証券会社はあるのでしょうか?

これについては、正直言ってわかりませんし、あまり考える意味もないかと思っています。なぜなら、証券会社が潰れたとしても、証券会社に預けている資産は全額返還されるからです。

金融商品取引法の第四十三条の二(分別管理)により、「顧客から預かっている資産と、証券会社自身が持っている資産は区別して管理しなければいけない」と定められており、預けている資産の安全は法律で保証されています。

実際に大手ネット証券であるSBI証券の公式サイトにも、次のように記載されているので、確認してみましょう。

お客さまにお預けいただいておりますご資産(有価証券やお金)は、当社が保有する資産(有価証券やお金)と、金融商品取引法に基づき、明確に分けて管理しております(分別管理)。したがって、万が一、当社が破綻したとしましても、お客さまからお預りしているご資産は確実に返還されます。

出典:SBI証券が破綻したら総合口座の資産はどうなりますか?(分別管理・投資者保護基金)

分別管理は、SBI証券などの大手証券会社だけでなく、すべての証券会社が遵守しなければならない法律です。そのため、潰れそうな証券会社についてあれこれ考える必要はありません。自分にとって、必要なサービス・機能が豊富に揃っている証券会社を選びましょう。
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証券会社が業務停止命令を受けたらどうなる?

「潰れる」とまではいかなくても、業務停止命令を受けたらどうなるのか気になる方もいるのではないでしょうか。

証券会社が業務停止命令を受けると、さまざまな影響が生じます。業務停止命令は、金融庁が金融商品取引業者等に対しておこなう行政処分で、最長で6か月間、業務の全部若しくは一部の停止を命じるものです。

過去の例としてSMBC日興証券が挙げられます。SMBC日興証券は過去に株価操縦事件で、一部業務について3か月の業務停止命令を受けました。業務停止命令により、2023年1月16日~2023年1月20日の間、SMBC日興証券での一部取引が制限されました※2

※2 参考:東京証券取引所の処分によるお取引への影響について(SMBC日興証券)

業務停止命令は証券会社の全体的な運営に影響を与え、顧客サービスや取引の処理速度に遅れが生じる可能性もあります。ただし、投資家の資産自体に直接的な損失が生じることは一般的にはありません。

証券会社は通常、顧客の資産を別管理しており、会社自体の財務状況や運営状況が直接顧客の資産に影響を与えることは少ないからです。

証券会社の資産が1,000万円以上になったら口座を分けるべき?

証券会社に預けている資産は、「分別管理されているので上限なく全額補償される」と紹介しましたが、上限1,000万円までしか補償されないケースもあります。

それは、分別管理をしていない証券会社が潰れた場合です。

分別管理は、すべての証券会社が当然に果たさなければならない義務であり、分別管理をしていない証券会社には「分別管理義務違反」として罰則が規定されています。

分別管理義務違反の罰則

  • 法人:6か月以内の業務停止等の行政処分、3億円以下の罰金
  • 代表者、従業員等:2年以下の懲役又は300万円以下の罰金または併科

実際に「日本クラウド証券」という証券会社が、2015年に分別管理義務違反の発覚により、3か月の業務停止命令を受けています。もし、このような分別管理をしていない証券会社が潰れてしまい、投資家に返す資産が残っていない場合は、自分の資産が戻ってこないかもしれません。

万が一、潰れた証券会社に預けていた資産が戻ってこなかった場合、「日本投資者保護基金制度」により、投資家ひとりあたり上限1,000万円までが補償されます。

私たち、日本投資者保護基金(以下「当基金」といいます。)は、万が一、何らかの事情で証券会社が破綻し、分別管理の義務に違反したことによって、お客さまの資産の返還が円滑に行われない場合には、返還できないお客さまの資産について、当基金がお客さま一人当たり上限1,000万円まで補償を行います。

出典:日本投資者保護基金

<基金の補償上限>

格付けの定義

(出典:日本投資者保護基金

したがって、証券会社に預けている資産が1,000万円以上になったら証券口座を分けるのは、リスクヘッジとして有効と言えます。証券会社を一本化するのではなく、複数の証券口座を持っておくと安心です。

ただし、資産によっては「日本投資者保護基金制度」で保護されない場合もあるので、注意してください。

<◯保護される資産 ×保護されない資産>

格付けの定義

(出典:日本投資者保護基金

証券会社の格付け一覧を一部紹介

JCR(日本格付研究所)」という会社が、上場企業の「信用格付」をおこなっています。JCRは、1985年に設立された歴史ある格付け会社です。上場企業の信用状態を把握できるサービスを展開しています。

格付けの評価はAAA~Dに分かれており、AAAに近いほど信用度が高く、Dに近いほど信用度が低いです。「借金を返せる経営体制にあるか?」という観点で、さまざまな角度から信用状態がチェックされ、格付けがされています。

<格付けの種類と記号の定義>

格付けの定義

(出典:日本格付研究所

定義内で登場する「債務不履行」とは、債権者に破産、会社更生、民事再生、特別清算といった法的手続きが取られたり、「借金の返済が不可能」と判断されたりすることを指します。

ではここで、証券会社がどのような格付けがされているのか確認してみましょう。格付けの評価が高い順にまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

証券会社の格付け一覧(JCR)
格付けの評価 証券会社
AA 三菱UFJ eスマート証券(旧 auカブコム証券)
マネックス証券
SMBC日興証券
みずほ証券
三菱UFJモルガン・スタンレー証券
AA- -
A+ バークレイズ証券
大和証券
A SBI証券
楽天証券
GMOクリック証券
BBB+
岡三証券

2026年1月現在)

このように、歴史ある対面型の証券会社のほうが高い評価で格付けされている傾向にあります。ここで注意したいのは、必ずしも格付け評価が高い証券会社を選ぶべきではないことです。

なぜなら、証券会社のサービス・機能などのスペックは、JCRの格付けにおいて直接関係ないからです。そのため、評価が高いからといって、サービス・機能も優れているわけではありません。

一例として、AA評価のみずほ証券とA評価のSBI証券で、証券会社選びにおいて重要な「売買手数料」を比較してみます。

証券会社 約定金額100万円の売買手数料(税込)
みずほ証券 3,465円
SBI証券 無料

2026年1月現在)

このように、格付け評価が低いマネックス証券のほうが、かなり安い手数料に設定されています。

「潰れる可能性の低さ」だけを重視するなら、JCRの格付けを参考にしてもいいでしょう。しかし、分別管理で資産が補償されているので、「潰れる可能性」はあまり考慮する必要はありません。

そのため、ご自身が必要とする機能や、魅力に感じるサービスがそろっている証券会社を選びましょう。

MUFGグループのネット証券「三菱UFJ eスマート証券(旧 auカブコム証券)」がおすすめ

MUFGグループの三菱UFJ eスマート証券(旧 auカブコム証券)は、ネット証券の中で信用格付けが最も高いです。ネット証券の信用格付けを、JCR(日本格付研究所)だけでなく、R&I(格付投資情報センター)もあわせて比較します。

ネット証券の信用格付けを比較(長期系の格付)
格付JCR(日本格付研究所)R&I(格付投資情報センター)
AA三菱UFJ eスマート証券
(旧 auカブコム証券)
三菱UFJ eスマート証券
(旧 auカブコム証券)
マネックス証券
AA--
A+--
ASBI証券SBI証券
A--楽天証券
松井証券
BBB+
楽天証券
-

このように、三菱UFJ eスマート証券は2つの格付け会社にて、最上位を維持しています(2025年12月16日時点)。

三菱UFJ eスマート証券は、信用格付けが高いだけでなく、多くの魅力があります。

三菱UFJ eスマート証券の魅力

  • 取引手数料が安い(1日の約定金額100万円まで無料)
  • 25歳以下なら国内株の現物取引が手数料無料
  • NISA口座なら、国内株、プチ株®(単元未満株)、投資信託、プレミアム積立、米国株の取引手数料がすべて無料
  • auじぶん銀行との連携サービス「auマネーコネクト」で優遇特典が受けられる
  • 「デイトレード信用取引」を使えば、売買にかかる手数料、金利・貸株料は無料(1注文あたりの約定代金100万円以上の場合)
  • 三菱UFJモルガン・スタンレー証券のアナリストレポートが読める
  • 米国株取引は、逆指値やトレーリングストップ、Uターン注文など各種自動売買に対応
  • au PAYカードを利用して投資信託の積立ができる
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まとめ

このコラムでは、証券会社が潰れる理由や、過去に潰れた証券会社、潰れてしまった場合にどうなるのかについてご紹介しました。証券会社に預けている資産は「分別管理」がされているので、万が一潰れてしまった場合でも全額補償されます。

そのため、潰れそうな証券会社がないか考える必要はありません。ご自身が必要とするサービス・機能を備えた証券会社を選びましょう。

ただし、分別管理をしていない「分別管理義務違反」をしている証券会社が潰れてしまった場合、上限1,000万円までしか補償されない可能性もあります。複数の証券会社で口座をつくり、資産を分けておくのもリスクヘッジのひとつです。

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

FP2級や証券外務員二種、日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)を持つ複数のメンバーが「株初心者の方に株式投資をわかりやすく理解していただく」をモットーに、記事を執筆しています。

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