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立会外分売とは?メリット・デメリットの紹介や、本当に儲かるのかを検証

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2026年3月10日

立会外分売(たちあいがいぶんばい)とは、株のバーゲンセールのようなもので、前日終値から数%の割引価格で株を買えて、翌日から売ることができる売買方法です。この記事では、立会外分売のメリット・デメリットの紹介や、本当に儲かるのかを検証しているので、ぜひ参考にしてください。

立会外分売(たちあいがいぶんばい)とは?

立会外分売とは、企業などの大株主が所有する株式を、証券取引所の取引時間外(立会外)に売り出される取引です。一番の特徴は、普通に株取引をするよりも、割引価格でお得に買えることです。分売実施前日の終値を基準として、2~5%ほど安い価格で買えます。さらに、株式の購入手数料も無料です。

立会外分売をおこなう予定の銘柄や分売日は、数週間前~前日の間に発表されるため、こまめに証券会社のサイトをチェックする必要があります。バーゲンで掘り出し物を探す感覚ですね!

ただ、立会外分売は実施時期や条件が銘柄ごとに異なるため、毎回ご自身で情報を追いかけるのは大変かもしれません。当サイトでは、これから申し込みできる立会外分売を定期的に調査し、一覧でまとめています。

立会外分売の最新情報はこちらをチェック!

立会外分売の一例

分売実施日 銘柄 前日終値 分売価格
(割引率)
2025年
12月23日
東計電算
(4746)
4,005円 3,865円
3.50%引き
2025年
12月19日
エコム
(6225)
1,820円 1,766円
2.97%引き
2025年
12月12日
AeroEdge
(7409)
5,940円 5,762円
3.00%引き

気になるのは、立会外分売が“好材料”なのか“悪材料”なのかということです。たとえ割安で買えたとしても、これが“悪材料”となり、株価が下落してしまっては意味がありません。その判断をするために、企業が立会外分売をする目的を知ることが重要です。

なぜ、立会外分売をするのか?

企業が立会外分売を実施する目的は大きく3つあります。

  1. 株主の数を増やして指定替えをする
  2. 株式の流動性を高める
  3. 資金を調達する

1つ目は、「東証スタンダード」や「グロース市場」の上場企業がおこなうパターンです。株主の数や流動性を高め、「東証プライム市場」へのステップアップを狙います。プライム市場は一定の規模や信頼性が求められる市場であり、企業イメージの向上につながります。

ただし、「東証プライム市場」へ市場変更するためには、一定数以上の株主を確保することが求められます。この条件を満たすために、立会外分売をおこない、株主の数を増やす企業もあります。プライム市場への市場変更が実現すると、投資ファンドなどからの資金が流入しやすくなるため、株価は上がりやすくなります。

2つ目は、投資家が株を売買しやすくするためにおこないます。流動性の高い銘柄は、投資家が狙った金額で売買しやすくなります。たとえば、100円の銘柄があり、投資家がその価格で買いたいと考えた場合でも、流動性が高ければ100円前後で取引が成立しやすくなります。

一方、流動性が低いと売り手が少ないため、105円や110円といった価格でしか売り注文が出ておらず、欲しい金額で取引できないケースがあります。流動性を高めることで売買が活発になり、株主が売買したいと考える金額で取引しやすくなります

3つ目は、親会社が資金を調達する目的でおこなうパターンです。大株主である親会社が、子会社の持株を市場で売却し、資金を得ます。親会社にとっては資金を確保できるメリットがありますが、立会外分売を実施する子会社自身にはメリットがない場合もあります。

通常、投資家にとって①と②は好材料と受け取られやすく、③は悪材料となるケースが多いです。立会外分売は、企業がどのような目的で実施しているのかを理解したうえで、中長期の視点で判断することが大切です。

投資家から見た立会外分売のメリット・デメリットなど

立会外分売は、企業にとっては資金調達や流動性を向上させる有効な手段であることがわかりました。では、投資家にとってはどうでしょうか?投資家から見た、立会外分売のメリット・デメリットを解説します。

立会外分売のメリット

  • 前営業日の終値から、数%割引(目安は2~3%程度)で買えてお得
  • 株の購入手数料は無料

※ 売却時には手数料がかかる場合があります

立会外分売のデメリット

  • 前日終値の数%引きで買えたとしても、取引時間開始後、株価が下がるリスクがある
  • 購入できる時間帯は「夕方から翌朝8時頃」まで
  • 分売予定日は変更になることもあるので、申し込んだ証券会社で確認が必要
  • 申込者が多い場合は、希望どおりに配分されないことがある

投資家にとっては、普通に株取引をするよりも、割引価格でお得に買えることが最大のメリットです。割引価格で購入後に株価が下がるリスクはありますが、そもそも通常より安く購入しているので、ローリスクと捉えて問題ないでしょう。

ここで、立会外分売と似ている、PO(公募・売出)と比較して見ていきます。

立会外分売とPO(公募・売出)の違いは?

株をディスカウント価格で手に入れる方法として、POがあります。POは新規で株式を発行したり、発行済みの株を売却したりすることをいいます。立会外分売とPOの違いは、大きく2つあります。

  • 規模
  • 期間

1つ目の規模の違いから説明します。POと立会外分売では、市場に放出する株数が圧倒的に異なります。例えば、2026年1月にメディカル一光グループ(3353)がおこなった立会外分売の株数は100,000株でした。一方、2026年1月にニチレイ(2871)がおこなったPOの株数は19,235,300株です。資金調達を目的とするPOは、大量の株式を市場に放出します。

2つ目として、申し込み期間がまったく異なることが挙げられます。立会外分売の申し込みは、先ほど説明したとおり、前日の「夕方から翌日の8時台まで」です。申し込み期間は15時間ほどに限定されています。一方でPOは、申し込みから受け渡し日まで1週間ほどかかります。申し込みを経て株を手に入れ、翌日にすぐ売れる点は、立会外分売の大きなメリットの一つです。

※正確な時間は、証券会社によって異なります

結局のところ、立会外分売は儲かるのか

結論から言うと、立会外分売は「一撃で大きく儲かる取引」ではありませんが、条件が合えばコツコツ利益を積み上げやすい投資手法です。

そこで、過去の実績を年ごとに数字で確認してみましょう。下記の表は、すべての立会外分売で100株ずつ当選したと仮定した場合に、どのくらいの利益になったのかをまとめたものです。

分売数 勝敗 合計利益 平均利益
2025年 65件 53勝7敗5分 +208,200円 約3,200円
2024年 54件 43勝7敗4分 +117,200円 約2,170円
2023年 62件 50勝8敗4分 +164,300円 約2,650円
2022年 72件 52勝11敗9分 +197,900円 約2,748円
2021年 93件 67勝20敗6分 +162,900円 約1,751円
2020年 87件 61勝17敗9分 +164,700円 約1,800円
2019年 106件 90勝14敗2分 +267,000円 約2,519円

このように、1回あたりの利益は数千円程度になることが多いものの、勝率は比較的安定しやすいのが立会外分売の特徴です。IPO株投資のように大きな利益は狙えませんが、申し込む投資家(ライバル)が少なく、IPOよりも当選しやすいです。また、分売価格を大きく下回るケースは少ないので、投資初心者の方でも挑戦しやすい投資手法と言えます。

2019年~2025年に実施された立会外分売の結果は、下記のページで年別にまとめています。

過去の立会外分売結果

管理人も挑戦!立会外分売の当選記録

管理人も、2025年11月から立会外分売への申し込みに挑戦しています。当選した立会外分売の結果を一覧でまとめました。表内の銘柄名からは、分売条件や実施背景、評価コメントなどを掲載した詳細ページをご覧いただけます。

2025年~2026年の総合成績は、+54,000円になりました♪ (2026年3月現在)

2026年(年間合計利益 +30,100円)

銘柄名
(詳細ページへ)
分売価格
(割引率)
実施日
始値
始値
売り
利益
当選した
証券会社
大英産業※6 898円
(-3.02%)
926円 8,400円 SBI証券
松井証券
マネックス証券
ゴルフ・ドゥ※5 324円
(-3.28%)
323円 -300円 SBI証券
楽天証券
松井証券
アイビス※4 596円
(-2.93%)
618円 4,400円 SBI証券
松井証券
名港海運※3 2,093円
(-2.97%)
2,095円 1,000円 SBI証券
楽天証券
松井証券
マネックス証券
プラザホールディングス※2 1,774円
(-4.00%)
1,779円 1,000円 SBI証券
マネックス証券
パパネッツ※1 1,684円
(-3.00%)
1,736円 15,600円 SBI証券
松井証券
マネックス証券

※1 パパネッツは、SBI証券松井証券マネックス証券から100株ずつ、合計300株当選
※2 プラザホールディングスは、SBI証券マネックス証券から100株ずつ、合計200株当選
※3 名港海運は、SBI証券から200株、楽天証券松井証券マネックス証券から100株ずつ、合計500株当選
※4 アイビスは、SBI証券松井証券から100株ずつ、合計200株当選
※5 ゴルフ・ドゥは、SBI証券楽天証券松井証券から100株ずつ、合計300株当選
※6 大英産業は、SBI証券松井証券マネックス証券から100株ずつ、合計300株当選

2025年(年間合計利益 +23,900円)

銘柄名 分売価格
(割引率)
実施日
始値
始値
売り
利益
証券会社
東計電算 3,865円
(-3.50%)
3,965円 10,000円 SBI証券
エコム 1,766円
(-2.97%)
1,780円 1,400円 楽天証券
アズパートナーズ 2,360円
(-2.96%)
2,398円 3,800円 SBI証券
フルハシEPO 1,145円
(-2.97%)
1,185円 4,000円 SBI証券
日東工器 1,523円
(-2.99%)
1,570円 4,700円 SBI証券

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立会外分売におすすめの証券会社

立会外分売に特化したサービスがある証券会社は、とくにありません。また、どの証券会社で申し込んでも、「割引価格」などの条件は同じです。

ただし、複数の証券会社から申し込むことで、当選確率がアップします!他に利用したい取引と合わせて、ニーズに合う証券会社を複数選んで口座開設しましょう。

取引手数料の比較(2026年3月現在)
証券会社
(公式サイトへ)
買付 売却 ネット証券
詳細情報へ
~10万円 ~50万円 ~100万円 ~200万円
SBI証券※1 無料 無料

詳細

楽天証券※2 無料

詳細

SBIネオトレード証券※3 無料 1,100円

詳細

岡三オンライン※3 無料 1,430円

詳細

松井証券※4 無料 1,100円 2,200円

詳細

マネックス証券※5 99円 275円 535円 1,013円

詳細

※1 各種交付書面を郵送から電子交付に変更するだけで、約定金額にかかわらず売買手数料が無料になります。
※2 手数料コースを「ゼロコース」にするだけで、約定金額にかかわらず売買手数料が無料になります。
※3 1日の約定代金合計額に応じた手数料の「定額プラン」
※4 25歳以下(未成年含む)は、売買手数料が無料になります。
※5 1注文の約定金額に対して手数料を計算する「取引毎手数料コース」

まとめ

立会外分売は、株をディスカウント価格で手にすることができるチャンスです。しかし、ディスカウント率につられて飛びつくと痛い目に遭うこともあります。企業が何のために立会外分売をするのか、理解したうえで投資をしましょう。企業を理解することが、投資家として成長することの近道になります。

立会外分売の買い方では、実際にSBI証券の取引画面を使って、立会外分売の解説をしていきます。こちらをご覧いただければ、どなたでも取引ができますので、合わせてご覧ください。

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

FP2級や証券外務員二種、日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)を持つ複数のメンバーが「株初心者の方に株式投資をわかりやすく理解していただく」をモットーに、記事を執筆しています。

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