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【カフェ関連株・銘柄まとめ】コーヒー好き必見!おすすめ上場企業を紹介
カフェ関連株とは、喫茶(カフェ)を中心とする外食チェーン店(コーヒーチェーン)を営む会社の株です。カフェのなかでも大手の『ドトールコーヒー』や『タリーズコーヒー』、『サンマルクカフェ』などはみなさんも街で目にすることが多いのではないでしょうか。
人々が一杯のコーヒーを買い求める店は、昔よりも選択肢が増えています。昭和時代に15万店※1を数えた喫茶店が半数以下に数を減らしていくなか、着々と店舗数を増やしてきたのが『ドトールコーヒー』や『スターバックス』をはじめとする大手コーヒーチェーンでした。
※1 参考:喫茶店の事業所数及び従業員数(全日本コーヒー協会)
そして令和の今、コーヒーチェーンの最大のライバルは、一杯100円台の手頃な価格を提供するコンビニとファストフードです。一杯の値段はコンビニやファストフードより高いものの、コーヒーの香りに満ちた店内でひとときを楽しめるのがカフェの良さと言えますね。
この記事では、カフェ関連株の今後の見通しや関連銘柄10社をピックアップしてご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
カフェ関連株・銘柄一覧
カフェ関連株をコーヒーチェーンの国内ランキングを使ってご紹介します。
コーヒーチェーンの国内ランキング
- スターバックス 1,917店(2024年3月末時点)
- ドトールコーヒー 1,273店(2024年6月末時点)
- コメダ珈琲 1,004店(2024年2月末時点)
- タリーズコーヒー 791店(2024年4月末時点)
- サンマルクカフェ 294店(2024年3月末時点)
- 星乃珈琲店 277店(2024年2月末時点)
1位の『スターバックス』を営むスターバックス コーヒージャパンは非上場です。2位の『ドトールコーヒー』と6位の『星乃珈琲店』は経営統合でドトール・日レスHD(3087)の傘下に入りました。
3位の『コメダ珈琲』を運営する名古屋発祥のコメダHD(3543)は全国に店舗を広げています。4位の『タリーズコーヒー』は伊藤園(2593)グループのコーヒーチェーンです。
5位の『サンマルクカフェ』を営むサンマルクHD(3395)は岡山のベーカリーレストランが前身で、カフェでも焼きたてのパンが楽しめます。
このほか、カフェ関連株として6銘柄をピックアップしましたので参考にしてください。
銘柄名 (クリックタップで最新株価) |
事業内容 |
---|---|
モロゾフ(2217) | 神戸が本拠のチョコ・洋菓子の老舗メーカー。百貨店販売が中心で、高級感あるお菓子が女子のハートをつかんでいる。喫茶・レストラン『カフェモロゾフ』を運営。配当性向は40%程度が目安。株主優待は自社商品または優待券。 |
伊藤園(2593) | 「お~いお茶」で有名な、茶葉製品・緑茶飲料メーカーの国内最大手。米国シアトル発祥のカフェ『タリーズコーヒー』を全国に展開。株主優待は自社商品の詰め合わせと割引券。 |
キーコーヒー(2594) | レギュラーコーヒーの製造販売大手。業務用がメインで多くの喫茶店・カフェにコーヒー豆を卸している。レストランチェーン『イタリアントマト』の売却を発表。株主優待は自社製品のコーヒー豆の詰め合わせ。 |
サンエー(2659) | 小売、飲食の各種チェーン店を沖縄で経営。コーヒーチェーンの『珈琲待夢』や『ハンズカフェ』、『タリーズコーヒー』の各店舗を沖縄県内で運営している。株主優待は商品券。 |
ドトール・日レスHD(3087) | カフェを中心とした外食チェーン店を経営する会社。『ドトールコーヒー』、『星乃珈琲店』、『エクセルシオールカフェ』、『カフェ・コロラド』などを展開している。都市部に強み。株主優待はカフェを利用できる優待カード。 |
東和フードサービス(3329) | 外食チェーン。高級レトロ喫茶『椿屋珈琲店』を中心に『ダッキーダック』や『イタリアンダイニングドナ』などのレストランも経営。主力の喫茶店の収益力アップに力を入れる方針。株主優待は割引券または自社製品の詰め合わせ。 |
サンマルクHD(3395) | 『サンマルクカフェ』を運営する会社として知られている。サクサクのクロワッサン生地でチョコレートを包んだ「チョコクロ」が人気。パスタ専門店『鎌倉パスタ』なども展開している。株主優待は割引券。 |
トリドールHD(3397) | うどん店『丸亀製麺』で知られる大手外食チェーン。ハワイの食卓をコンセプトとする『Kona’s Coffee』は東日本の出店を加速し2025年3月期末までに50店舗達成を計画。ラーメン『ずんどう屋』も好調。株主優待はプリペイドカード。 |
コメダHD(3543) | 中京地区を中心とするコーヒーチェーン。コーヒーに朝食が付く「モーニング」と落ち着きのある店内が特徴の『珈琲所 コメダ珈琲店』を運営。デニッシュパンにソフトクリームを乗せた「シロノワール」が人気。都内に出店攻勢。全国でフランチャイズ展開しており、カフェ銘柄ではダントツの高利益率。株主優待はプリペイドカード。 |
銀座ルノアール(9853) | フルサービスが特徴の『喫茶室ルノアール』を展開するコーヒーチェーン。大正ロマンをイメージした高級感ある店内が特徴。個人スペースの「マイ・ブース』、貸会議室の「マイ・スペース』も展開している。株主優待は食事券など。 |
カフェ関連株・銘柄の見通し
カフェ関連株の見通しを「良い・普通・悪い」で表すと、「普通」と言えます。『タリーズコーヒー』などの一部を除き大手コーヒーチェーンの店舗数が伸びていないからです。
心配な材料
カフェ関連株の懸念材料について説明します。
1.コーヒーの国内消費が減っている
足元でコロナ禍の反動増があったものの、2016年をピークに年々コーヒーの消費量は減っていく方向にあります。
出典:全日本コーヒー協会
2.ライバルの存在
コンビニやマクドナルドなどは、コーヒーチェーンの強力なライバルです。
3.少子高齢化や在宅ワークの影響
少子高齢化は、外食チェーンに従業員不足と客数の減少をもたらします。この点、人が集まる東京や、サンエー(2659)が地盤とする沖縄への影響は比較的小さいと言えるでしょう。
しかし、リモートワークが増えて都市部の人出が減り、実質所得の低迷もあってカフェの客数はコロナ前に戻っていません。都心の駅前などの出店が多いドトール・日レスHD(3087)には打撃です。
4.コーヒー豆の値上がり
世界のコーヒー豆は、ブラジルなどの不作で生産量が不安定となっており、特にここ数年は急な値上がりを見せています。カフェ経営には痛手です。
明るい材料
カフェ関連株の明るい材料について説明します。
1.客単価(客1人あたりの売上)の引上げで利益を確保する動き
インフレやインバウンド(訪日外国人)増を背景に外食チェーンは売上と客単価を伸ばしています※2。『ドトールコーヒー』は値上げとフードメニューの充実で客単価を引き上げました。
※2 参考:外食産業市場動向調査 (日本フードサービス協会)
長居する客のオーダー数が多いと言われる『コメダ珈琲』では、地域別価格(地域によって価格に差をつける)を大胆に運用して都心でも利益を確保しています。高級化路線を歩む『椿屋珈琲店』を運営する東和フードサービス(3329)の業績も好調です。
2.コンビニや量販店向けの商品が好調
『タリーズコーヒー』や『ドトールコーヒー』などのカフェブランドを冠した商品が売れています。
3.海外進出
『丸亀製麺』を海外展開するトリドールHD(3397)の業績は伸びしろが大きいと言えるでしょう。モロゾフ(2217)の焼き菓子は中華圏などでも好評です。伊藤園(2593)も主力のお茶事業の海外開拓に取り組んでいます。
4.株主優待が魅力的
カフェ関連株を持つ楽しみの一つです。コーヒーの詰め合わせやカフェの利用券など、コーヒー好きにはうれしい内容ですね。
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まとめ
コーヒーの消費が減っていくなか、一杯のコーヒーをめぐる戦いはますますきびしいものとなっていきそうです。
コロナ前の客数が戻っていないうえ、ここ数年のコーヒー豆の値上がりや人手不足にコーヒーチェーンは苦戦を強いられています。『コメダ珈琲』や『椿屋珈琲店』、『タリーズコーヒー』などの一部を除いてカフェ事業の利益率は高いとは言えません。今後の注目点は、価格の引き上げやオーダー数の増加です。
街なかのコーヒーの香りが消えないように、これからもカフェ関連株を応援したいものですね。