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【水素関連株・銘柄】水素は次世代エネルギーになる?今後の見通しを解説

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2023年10月6日

水素関連株は、水素の製造、貯蔵や運搬、利用にかかわる会社の株です。水素は燃焼する際にCO2を排出しないので、環境にやさしい次世代のエネルギーとして注目されています。車をはじめ、船舶、発電所、工場、家電などを動かすエネルギーとして広く利用されることが期待されています。

資源に乏しい我が国は早くから水素の開発を進めており、日本の水素関連技術は今や世界トップクラスです。たとえば水素で走るFCV(Fuel Cell Vehicle:燃料電池自動車)はトヨタ自動車(7203)が世界に先駆けて実用化しました。

また、欧米など世界の国々においても、ウクライナ侵攻で不足した石油・ガスの代替エネルギー(次世代エネルギー)として水素やアンモニアなどに注目が集まっており、研究開発が大きく加速しています。

次世代エネルギーへのシフトは世界のモノづくりや供給の仕組みに大きな変化をもたらします。この変化を日本の会社がリードすることをぜひ期待したいですね。

水素関連株・銘柄一覧

水素の原料を調達し、水素を作り、貯蔵、運搬し、利用者に供給するまでの一連のサプライチェーン(供給網)にそって各社をご紹介します。

水素サプライチェーン

出典:環境省

水素のサプライチェーンの実現に取り組む会社

岩谷産業(8088)ENEOSホールディングス(5020)三菱重工業(7011)は水素のサプライチェーンを作りあげるための実証実験を進めています。

水素を作る装置を製造する会社

日立造船(7004)フルヤ金属(7826)は水電解装置※1や水素製造装置を提供しています。

※1 水電解装置とは、水を電気分解して水素を取り出す装置のことです。

水素の貯蔵・運搬や水素ステーションの建設にかかわる会社

水素の貯蔵タンクを開発するトーヨーカネツ(6369)、水素の運搬船を建造する川崎重工業(7012)、水素を作る小型装置を使って水素ステーション※2を建設する三菱化工機(6331)をピックアップしました。

※2 水素ステーションとは、FCV(燃料電池自動車)に水素を補給する場所のことです。

水素を利用した製品を作る会社

水素で走るFCVを販売するトヨタ自動車(7203)と、水素で動くボイラーを開発する三浦工業(6005)を取りあげました。

銘柄名
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事業内容
ENEOSホールディングス(5020) 国内最大手の石油会社。都市部に40か所以上を展開する水素ステーションは約3割のシェアを持つ。発電所や製鉄所および商用バス・トラック、船舶、鉄道向けに水素の供給をおこなう計画。
三浦工業(6005) 大手ボイラーメーカー。水素を燃料とする蒸気ボイラーの商品化に成功。都市ガスを燃料とする小型水素製造装置を東京ガス(9531)と共同で開発するほか、四国電力(9507)などと水素のサプライチェーンの構築に取り組む。
三菱化工機(6331) 環境プラントなどの設備工事事業者。高性能の小型オンサイト水素製造装置「HyGeia-A」を用いた水素ステーション建設に注力。都市ガス及びLPG(プロパンガス)を原料として水素を製造する仕組み。
トーヨーカネツ(6369) 世界2位のタンクメーカー。LNGタンク製造で培った低温貯蔵技術を生かして、5万立方メートル級の超大型平底円筒形の液化水素タンクの実用化に岩谷産業(8088)と共同で取り組む。
日立造船(7004) 環境事業を主力としている。造船事業は2002年に売却済。ごみ焼却発電施設を中心に水処理施設などのインフラ設備を提供している。大型水電解装置や水素製造装置を開発。
三菱重工業(7011) 国内首位の重工業メーカー。水素の原料調達、製造、輸送・貯蔵、利用までのサプライチェーンの構築に取り組む。ガスタービンを使った水素発電技術の商用化を開始する。欧米で水素事業の共同開発に参画。
川崎重工業(7012) 大手重工業メーカー。原子力事業から撤退し水素事業の開発に注力。産業用で初となる独自技術による水素液化システムの開発に成功。水素の国際輸送を担う大型の液化水素運搬船を開発中。
トヨタ自動車(7203) 世界首位を争う大手自動車メーカー。水素を燃料とする量産型のFCV(水素燃料電池車)である「MIRAI」を製造販売している。世界最大級の水素製造拠点を福島県に開設。
フルヤ金属(7826) 金属メーカー。主力は希少金属のイリジウムとルテニウムを用いた製品。水電解技術による水素製造に注力している。太陽光発電などの再生可能エネルギーを利用し、イリジウムを使った電極で水素に変える仕組み。
岩谷産業(8088) 水素のリーディングカンパニー。LNGから水素を作り産業用や宇宙ロケット用に提供している。全国53か所で運営する水素ステーションは、2023年度中に新たに30か所を建設する予定。

水素関連株・銘柄の見通し

水素関連株の見通しを「良い・普通・悪い」で表すと、「良い」と言えます。燃焼時にCO2を出さない水素やアンモニアが次世代の主力燃料として注目されているからです。富士経済によれば世界の水素市場は2040年度には90.7兆円と現在の約3.5倍に拡大する予想です。

では、注目すべきポイントを見ていきましょう。

① 水素のサプライチェーン

水素を作り、貯蔵、運搬、供給するまでの流れです。

水素の製造

現在、水素の原料にはガスや石炭が主に使われています。安価ですが水素を作る時にCO2が排出されるのでエコとは言い切れません。再生可能エネルギーを使って水素を作り出す技術の普及が待たれます

水素の貯蔵や運搬

気体である水素を効率的に貯蔵・運搬するには、圧縮したり-253℃まで冷やして液化させるなどして体積を小さくする必要があります。水素の利用本格化を見据えて大型の液化水素の低温貯蔵タンクや運搬船の開発が進行中です。

水素ステーション

2023年9月時点で国内164か所に設置されています。水素の充填時間は3分程度でフル充電で走れる距離や燃費もガソリン車とほぼ変わりませんが、割高な設置コストが水素ステーション普及の妨げとなっています。

② 水素の利用

実際に水素の利用方法を見ていきましょう。

FCV(燃料電池自動車)

世界ではEV(電気自動車)の普及が先行しており、FCVの世界の販売台数は2022年で約14,450台にとどまっています。その7割超を占める現代自動車製の大半は韓国国内向けです。一方でトヨタ自動車(7203)が販売した約4000台の8割は輸出向けです。

2030年までにFCV80万台普及という日本政府の目標を実現するには、現行の補助金に加えて、一台700万円を超えるFCVの販売価格と水素ステーションの設置費用のコストダウンが必要となるでしょう。

工場

工場の排ガスを利用して水素を作る試みがはじまっています。

発電設備

富士経済によれば水素を使った発電が2030年代から本格化するとしています。三菱重工業(7011)などの発電設備の開発に期待がかかります。

海運にも2050年カーボンニュートラル※3を前提とした排出削減が求められています。水素やアンモニアで動く船への更新や運搬船の開発が急がれます。造船業界にはチャンスです。

※3 2050年カーボンニュートラルとは、2050年までにCO2の排出を実質ゼロとする国際的な目標です。日本を含め120以上の国と地域がこの目標を掲げています。

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まとめ

水素関連株の見通しは明るいです。地球温暖化が進むなか、環境にやさしい次世代エネルギーを使おうとする気運が世界中で高まっているからです。我が国においても、国産エネルギーとして水素の開発に大きな期待が寄せられています。

水素関連株の今後は、課題である高いコストをどうやって引き下げていくか、各社の開発努力と国の支援にかかっていると言えるでしょう。

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

FP2級や証券外務員二種、日本証券アナリスト協会検定会員補を持つ複数のメンバーが「株初心者の方に株式投資をわかりやすく理解していただく」をモットーに、記事を執筆しています。

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