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【トンネル関連株・銘柄まとめ】今後の見通しも解説
トンネル関連株は、トンネルの建設や、トンネル工事に必要な機材・資材、関連サービスを提供する会社の株式のことです。代表的な銘柄には「トンネルの熊さん」の通称で知られるゼネコンの熊谷組(1861)があげられます。
ここでは、大手ゼネコンを中心にトンネル関連株を集めました。今後の見通しについても株初心者向けにわかりやすく解説しています。ぜひ参考にしてください。
トンネル関連株が注目を集めている理由
はじめに、トンネル関連株が注目を集める理由について解説します。理由は大きく分けて下の3つです。
トンネル関連株が注目を集める理由
① 老朽化したトンネル・地下インフラの更新需要
国土交通省によると、建設後50年以上が経過する道路トンネルの割合は、2023年3月時点の約25%から2040年3月には約52%へ高まる見込みです。更新や補修の需要が中長期で続く可能性があります。
出典:国土交通省「社会資本の老朽化の現状と将来」
② 国土強靱化・防災減災政策
政府は2025年6月に第1次国土強靱化実施中期計画を決定し、2026年度から5年間でおおむね20兆円強程度の事業規模を目途に施策を進める方針です。
出典:内閣官房
③ 施工の省人化・自動化
国土交通省は「i-Construction 2.0」を進めており、2025年度から直轄工事で山岳トンネルの省人化施工の試行を開始しています。
出典:国土交通省「i-Construction 2.0」
トンネル関連株・銘柄一覧
トンネル関連株は、関税などの海外リスクの影響を受けにくい内需型のテーマ株として注目されています。高配当の銘柄が多い点も魅力です。
建設
国内のインフラ整備を支える建設セクターには、道路や鉄道、トンネル工事など多彩な分野があります。ここでは、それぞれの分野で強みを持つ企業を紹介します。
ゼネコン
鉄道・道路の両方を手がけ、長い・深いトンネルなどの難しい工事に強みを持つ大手ゼネコンを紹介します。
ゼネコン準大手の熊谷組(1861)に加え、スーパーゼネコンの鹿島(1812)、大成建設(1801)、清水建設(1803)、大林組(1802)の5社です。
道路用トンネル
高速道路や山岳トンネル、都市の地下空間を手がける会社です。
道路・舗装工事会社を傘下に持つインフロニアHD(5076)と、シールドトンネル※や都市部の地下開発が強みの大豊建設(1822)を小型株としてピックアップ。
※シールドトンネルとは、シールド工法で掘られたトンネルのことです。シールド工法とはシールドマシン(円柱状の大型掘削機)を使って、地中を掘り進むと同時にトンネルの壁を組み立てていく工法です。
鉄道用トンネル
鉄道用のトンネルの建設や補修に強みを持つ会社です。
JR東日本などの鉄道工事をおこなう東鉄工業(1835)と、東京急行電鉄を中心とする東急グループの東急建設(1720)を取りあげました。
機材
トンネル掘削械を作る古河機械金属(5715)をご紹介します。
ここではピックアップした10銘柄を、事業内容・株価・指標・配当の4つの切り口で比較できるようにまとめました。タブをタップクリックすると表示内容が切り替わるので、気になるポイントから確認してみてください。
| 銘柄名 (クリックタップで最新チャート) | 事業内容 |
|---|---|
| 熊谷組 (1861) | 「トンネルの熊さん」と呼ばれるゼネコン準大手。『関門国道トンネル』の施工者の一社に名を連ねるなど、トンネル施工に長い歴史を持つ。トンネル掘削時の爆破の機械化・自動化に取り組む。 |
| 鹿島建設 (1812) | ゼネコン国内首位。世界最長クラスの『青函トンネル(青森~北海道)』の建設を手がけた。大深度(地下深いところ)の施工技術に優れる。トンネル掘削の無人化を進行中。海外売上比率は4割弱。 |
| 大成建設 (1801) | ゼネコン大手。ボスポラス海峡のトンネルや『首都圏外郭放水路※』の地下トンネルなどに多数の実績。道路トンネル工事において、無線機能を持つ電子雷管を用いた試験発破に国内で初めて成功。※首都圏外郭放水路は、洪水を防ぐために埼玉県に建設された世界最大級の地下放水路です。 |
| 清水建設 (1803) | ゼネコン大手の一角。東京湾アクアラインのシールドトンネルや北陸新幹線のトンネルなどに実績。次世代型の掘削・発破システムを使った山岳トンネル掘削の自動化を進めている。 |
| 大林組 (1802) | 関西地盤の大手ゼネコン。『首都圏外郭放水路』の地下トンネルや、北陸新幹線の『飯山トンネル』などに実績。上信越自動車道の『北野牧トンネル』上部の約9万5千m³の岩を取り除く予防保全工事(災害に備える工事)が話題を集めている。海外売上比率は3割。 |
| 銘柄名 (クリックタップで最新チャート) | 事業内容 |
| インフロニア・ホールディングス (5076) | 土木・舗装・インフラ設備大手。東京外環自動車道の大深度地下トンネルなどに実績。2025年9月に買収した三井住友建設(上場廃止)も、山岳トンネルを手がけている。 |
| 大豊建設 (1822) | 麻生グループの建設会社。首都高速道路や九州新幹線、『長峰トンネル(和歌山県)』などのトンネルに実績。シールドトンネル技術に優れ、都市部の地下工事も数多く手がけている。 |
| 東鉄工業 (1835) | 鉄道工事会社。JR東日本などの線路の保守・改良や線路切替工事、駅舎の建築を主な事業としている。トンネルの耐震補強、線路の立体交差化工事や鉄道高架橋工事などをおこなう。 |
| 東急建設 (1720) | 東急グループの建設会社。渋谷駅周辺の再開発で多くの施工実績を持ち、渋谷ストリームと渋谷スクランブルスクエアを結ぶ地下通路の工事などを手がけた。横浜市営地下鉄日吉駅の地下トンネル工事にも携わっている。 |
| 古河機械金属 (5715) | 機械・素材メーカー。『トンネルドリルジャンボ(トンネル掘削用大型ドリルの一種)』で国内シェアトップ。リニア新幹線や北海道新幹線などのトンネル工事に採用されている。 |
| 銘柄名 (クリックタップで最新チャート) | 市場 | 株価 (4/13終値4月13日終値) | 前日比(円) | 前日比(%) |
|---|---|---|---|---|
| 熊谷組 (1861) | 東証P東証プライム | 1,527円 | -26円 | -1.67% |
| 鹿島建設 (1812) | 東証P東証プライム | 6,177円 | -25円 | -0.40% |
| 大成建設 (1801) | 東証P東証プライム | 16,405円 | 0円 | 0.00% |
| 清水建設 (1803) | 東証P東証プライム | 2,847円 | -47円 | -1.61% |
| 大林組 (1802) | 東証P東証プライム | 3,745円 | -48円 | -1.27% |
| 銘柄名 (クリックタップで最新チャート) | 市場 | 株価 (4/13終値4月13日終値) | 前日比(円) | 前日比(%) |
| インフロニア・ホールディングス (5076) | 東証P東証プライム | 2,098円 | -44円 | -2.03% |
| 大豊建設 (1822) | 東証S東証スタンダード | 758円 | -5円 | -0.66% |
| 東鉄工業 (1835) | 東証P東証プライム | 5,600円 | -140円 | -2.44% |
| 東急建設 (1720) | 東証P東証プライム | 1,442円 | -24円 | -1.64% |
| 古河機械金属 (5715) | 東証P東証プライム | 4,765円 | +55円 | +1.17% |
(2026年4月13日時点)
| 銘柄名 (クリックタップで最新チャート) | 時価 総額 | PER (予想) | PBR (実績) | ROE | 自己 資本 比率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 熊谷組 (1861) | 2,643.9 億円 | 14.18倍 | 1.41倍 | 5.17% | 39.3% |
| 鹿島建設 (1812) | 3.27 兆円 | 16.98倍 | 2.16倍 | 10.19% | 36.4% |
| 大成建設 (1801) | 2.68 兆円 | 16.37倍 | 3.1倍 | 13.79% | 35.7% |
| 清水建設 (1803) | 2.04 兆円 | 17.56倍 | 2.14倍 | 7.55% | 34.1% |
| 大林組 (1802) | 2.59 兆円 | 15.41倍 | 2.16倍 | 12.65% | 38.1% |
| 銘柄名 (クリックタップで最新チャート) | 時価 総額 | PER (予想) | PBR (実績) | ROE | 自己 資本 比率 |
| インフロニア・ホールディングス (5076) | 5,766.3 億円 | 8.74倍 | - | 7.05% | 35.8% |
| 大豊建設 (1822) | 685.4 億円 | 15.92倍 | 0.92倍 | 5.31% | 47.7% |
| 東鉄工業 (1835) | 2,021.6 億円 | 14.39倍 | 1.53倍 | 10.05% | 66% |
| 東急建設 (1720) | 1,539.5 億円 | 14.85倍 | 1.46倍 | 6.58% | 37.1% |
| 古河機械金属 (5715) | 1,550.8 億円 | 14.5倍 | 1.15倍 | 14.28% | 50.9% |
(2026年4月13日時点)
| 銘柄名 (クリックタップで最新チャート) | 配当 利回り (予想) | 1株配当 (予想) 1株配当(予想)とは、1株あたりに年間でもらえそうな配当金です。 予想配当金を発行済株式数で割って算出されます。 | 配当 性向 配当性向は、会社が稼いだ利益から、どれくらいの金額が配当に回ったかを示す指標です。 例えば、配当10円で1株あたりの利益が100円なら配当性向は10%となります。 高ければ高いほどよいというわけではなく、経営とのバランスが重要です。 | DOE DOE(株主資本配当率)とは、株主資本に対して、どれくらい配当の支払いがあるかを示す割合です。高配当株として評価されるのは、4~5%以上が目安となります。 | 連続増配 連続増配とは、毎年、配当金を増やし続けている状態のことです。 連続増配年数が長いほど、安定して利益を出し、株主還元に積極的な企業と見られます。 |
|---|---|---|---|---|---|
| 熊谷組 (1861) | 2.95% | 45円 | 59.71% | 4.29% | - |
| 鹿島建設 (1812) | 2.14% | 132円 | 39.03% | 5.55% | 5期 |
| 大成建設 (1801) | 1.89% | 310円 | 30.76% | 5.84% | - |
| 清水建設 (1803) | 2.28% | 65円 | 40.08% | 5.42% | - |
| 大林組 (1802) | 2.32% | 87円 | 39.73% | 5.20% | 3期 |
| 銘柄名 (クリックタップで最新チャート) | 配当 利回り (予想) | 1株配当 (予想) 1株配当(予想)とは、1株あたりに年間でもらえそうな配当金です。 予想配当金を発行済株式数で割って算出されます。 | 配当 性向 配当性向は、会社が稼いだ利益から、どれくらいの金額が配当に回ったかを示す指標です。 例えば、配当10円で1株あたりの利益が100円なら配当性向は10%となります。 高ければ高いほどよいというわけではなく、経営とのバランスが重要です。 | DOE DOE(株主資本配当率)とは、株主資本に対して、どれくらい配当の支払いがあるかを示す割合です。高配当株として評価されるのは、4~5%以上が目安となります。 | 連続増配 連続増配とは、毎年、配当金を増やし続けている状態のことです。 連続増配年数が長いほど、安定して利益を出し、株主還元に積極的な企業と見られます。 |
| インフロニア・ホールディングス (5076) | 4.39% | 92円 | 48.33% | 4.87% | - |
| 大豊建設 (1822) | 4.49% | 34円 | 70.15% | 4.30% | - |
| 東鉄工業 (1835) | 2.68% | 150円 | 40.19% | 4.53% | 3期 |
| 東急建設 (1720) | 2.7% | 39円 | 60.59% | 4.10% | 4期 |
| 古河機械金属 (5715) | 1.68% | 80円 | 13.71% | 1.99% | 2期 |
(2026年4月13日時点)
トンネル関連株・銘柄の見通し
トンネル関連株の見通しを「良い・普通・悪い」で表すと、「良い」と考えられます。老朽化したインフラの更新需要が中長期で続く可能性があり、政策の後押しや施工の省人化も追い風になるためです。
それでは、銘柄一覧に紹介していない会社も含めて、少しくわしく見ていきましょう。
① 老朽化したトンネル・地下インフラの更新需要
国土交通省によると、建設後50年以上が経過する道路トンネルの割合は、2023年時点の約25%から2040年には約52%に増える見込みです。今後は新設よりも補修・更新需要の比重が高まる可能性があります。
出典:国土交通省「社会資本の老朽化の現状と将来」
2025年1月には埼玉県八潮市で道路陥没事故が発生し、国土交通省が下水道管路の緊急点検を要請しました。地下インフラの維持管理への関心は今後も高まりやすいと考えられます。
出典:国土交通省
関連銘柄としては、補修工事に強みを持つショーボンドHD(1414)や、トンネル用コンクリート製品を手がける日本ヒューム(5262)などが挙げられます。
② 国土強靱化・防災減災政策
政府は2025年6月に第1次国土強靱化実施中期計画を決定し、2026年度から5年間でおおむね20兆円強の事業規模を見込んでいます。トンネルや橋梁などのインフラ更新は、この計画の重要分野のひとつです。
出典:内閣官房
また、補正予算でもインフラ整備関連の支出が継続しており、ゼネコン各社にとっては受注環境が底堅い状態が続く可能性があります。
③ 施工の省人化・自動化
建設業では人手不足が深刻化しており、トンネル施工でも自動化・遠隔化のニーズが高まっています。国土交通省は2025年度から山岳トンネルの省人化施工の試行工事を開始しており、技術競争が進む分野です。
出典:国土交通省「i-Construction 2.0」
鹿島(1812)や大成建設(1801)、清水建設(1803)、熊谷組(1861)などは、トンネル施工の自動化技術を開発しており、今後の競争力につながる可能性があります。
④ 注意点(リスク)
一方で、建設業界では資材価格や人件費の上昇が続いており、工事の採算が悪化するリスクがあります。また、大型案件では工期遅延やコスト超過が発生する可能性もあるため、個別銘柄ごとの受注内容や利益率には注意が必要です。
出典:国土交通省「建設業の現状」
※トンネル関連株は中長期では需要が見込まれるテーマですが、短期的には市況やコスト動向の影響も受けるため、分散して見るのが基本と考えられます。
テーマ株に投資するなら持っておきたい証券口座3選
まとめ
トンネル関連株は、主に国内向けの事業を展開しているため、海外リスクが比較的小さいテーマ株です。米国の関税政策などの海外の事情に左右されにくい内需株として注目されています。さらに、インフラの強化政策や都市部再開発の加速、掘削技術の進化により、トンネル関連企業の活躍の場が広がっている点も、投資家にとって安心材料と言えるでしょう。
加えて、全国のトンネルは半数以上が築50年を超える見込みであり、補修・更新需要は長期的に続くと見られます。関連ニュースや政策の動きをチェックしながら、配当や中長期の値上がり益を狙いたいですね。
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