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東証グロース市場250指数先物(旧東証マザーズ指数先物)とは?構成銘柄一覧や買い方、手数料を紹介

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2024年8月28日

東証グロース市場250指数先物とは、日本の新興市場のみを主な対象とする先物です。元々は「東証マザーズ指数先物」という名称でしたが、東京証券取引所の市場再編によってマザーズ市場がグロース市場に変更されたことに合わせて、東証マザーズ指数の構成銘柄を入れ替え、名称を「東証グロース市場250指数先物」に変更した経緯があります。

東証グロース市場指数250先物は、東証グロースに上場している新興企業へ投資するときのリスクヘッジ※1手段として使えます。今回は、その理由を株初心者向けにわかりやすく解説します。

※1 リスクヘッジとは、危険を予測し、それを避けるために講じる対策です。株式投資においては、株価の値下がりリスクや株式の流動性リスクなどがあります。株式投資のリスクについては、リスクとは?をご覧ください。

東証グロース市場250指数先物(旧東証マザーズ指数先物)とは?

東証グロース市場250指数先物は、東証グロース市場に上場する銘柄のうち250銘柄を主な投資対象とする先物です。連動の対象となる「東証グロース市場250指数」は、東証グロース市場に上場する銘柄のうち、基準日時点の時価総額ランキング上位250社をピックアップして算出されている指数となります。

厳密には「時価総額加重平均型」と呼ばれる指数です。名前に「時価総額」と入っているように、指数に組み入れる銘柄の時価総額に基づいて算出されます。時価総額の大きな銘柄の株価変動が指数に与える影響が大きくなる点が特徴です。

株価指数先物の種類

株価指数先物には、東証グロース市場250指数先物のほかに、日経225先物やTOPIX先物などがあります。東証マザーズ指数先物とそのほかの先物との違いを整理すると、下の表のようになります。

代表的な株価指数先物と特徴
東証グロース市場
250指数先物
日経225先物 TOPIX先物
取引対象 東証グロース市場
250指数
日経平均株価 TOPIX
(東証株価指数)
特徴 成長銘柄が多い 日本の代表銘柄が多い 市場全体に投資できる

東証グロース市場250指数とほかの指数との大きな違いは、投資家に人気のある成長性の高い銘柄が多く含まれている点です。そのため、大型株中心の日経225先物やTOPIX先物とは違う動きをします。

ちなみに、東証グロース市場250指数先物を1単位(=1枚といいます)買うのに必要な証拠金※2は、証券会社ごとに変わり、相場の変動リスクに応じても増減します。SBI証券で東証グロース市場250指数先物(期近物)を取引する場合、2024年8月26日時点の証拠金は81,579円です。東証グロース市場250指数先物1枚あたりの取引金額が約67万円なので、レバレッジは約8倍です。

※2 証拠金とは、先物取引をするための担保となるお金です。例えば、東証マザーズ指数先物(100万円相当)を取引するには、85,000円を証拠金として証券会社に預けなければなりません。

レバレッジが8倍もかかっているため、少額で大きな取引ができます。東証グロース市場250指数先物が上がれば、大きな利益が得られるメリットがあります。その一方で東証グロース市場250指数先物が下がってしまった場合、大きな損失を抱えるデメリットもあります。株初心者の方は、東証グロース市場250指数先物への投資は控えた方がよいでしょう。

ポイント

先物取引とは、将来のある期日までに反対売買することを今約束する取引のことです(“今”買ったら“期日まで”に必ず売らなければなりません)。現物株とちがい、株券や代金のやりとりはせず、証拠金を担保に差し出して売買で生じた損益のみをやりとりします。

先物取引のメリットは、少額で大きな取引ができる点と、空売りができる点です。一方のデメリットは、大きな損をする可能性がある点と、期日があるので長期保有できない点です。メリットとデメリットを踏まえて、投資しましょう。

東証グロース市場250指数先物の構成銘柄一覧

東証グロース市場250指数先物の構成銘柄のうち、上位10銘柄をまとめました。

コード 銘柄名 業種 構成比率
2160 ジーエヌアイグループ 医薬品(バイオ) 5.91%
4478 フリー 情報・通信 3.93%
5595 QPS研究所 情報・通信 2.92%
7157 ライフネット生命保険 保険業 2.57%
7342 ウェルスナビ 証券、商品先物取引業 2.39%
5253 カバー 情報・通信業 2.14%
9348 ispace サービス業 1.83%
4485 JTOWER 情報・通信業 1.51%
5842 インテグラル 証券、商品先物取引業 1.43%
9166 GENDA サービス業 1.39%

(2024年3月現在)

構成銘柄上位には、会計ソフトで有名なフリー(4478)やインターネット専業の生命保険会社であるライフネット生命保険(7157)、VTuber事務所『ホロライブプロダクション』を運営するカバー(5253)といった、成長中の有名な会社が含まれています。また、期待が先行しやすいバイオ系の会社も多くランクインしていますね。

このように、成長している会社期待が先行しやすい会社が多く入っているので、株価の動き方がダイナミックになります。

東証グロース市場250指数先物をリスクヘッジ手段として使う方法

このコラムの冒頭で、東証グロース市場250指数先物は、新興企業へ投資するときのリスクヘッジとして使えるとお伝えしました。その方法として、東証グロース市場250指数先物を空売り※3する方法があります。

※3 空売りとは、証券会社から株を借りて、借りた株を市場で売ることです。株価が下がったときに買い戻し、株を証券会社に返す仕組みで、高く売って安く買い直すことで、その差額が自分の利益となります。詳しくは信用取引とは?をご覧ください。

東証グロース市場に上場している新興企業の株価は、成長期待から割高になっていることが多く、決算発表で投資家の期待を超える情報が出なかったり、市場全体が下落していたりする局面では、株価の下げ幅が大きくなります。したがって、新興企業の株価が下がったときでも利益を出せる投資法を持っていれば、新興企業に安心して投資ができますよね。

リスクヘッジのために東証グロース市場250指数先物を空売りする場面として、以下のようなときがあります。

パターン①

新興銘柄を保有しているとき
新興銘柄の値上がりを狙いつつ、東証グロース市場250指数の下落に備えて、東証グロース市場250指数先物を空売りする

パターン②

新興銘柄を複数保有&夜間に欧米の株式市場が急落
東証グロース市場250指数先物を空売りし、損失の拡大を防止する

東証グロース市場250指数先物は、「東証グロース市場250指数先物(旧東証マザーズ指数先物)とは?」でお伝えしたように、大きな損失を抱える可能性があります。そのため、東証グロース市場250指数先物へ重点的に投資するのではなく、リスクヘッジとして使うのがおすすめです。

東証グロース市場250指数先物の買い方・手数料

東証グロース市場250指数先物の買い方は、先物取引ができる証券会社に口座開設し、買い注文を出すだけです。

なお、先物取引には売買手数料が発生します。先物取引ができる主なネット証券について、東証グロース市場250指数先物を1枚取引するのに必要な売買手数料を表に整理しました。

証券会社名
(公式サイトへ)
1枚あたり売買手数料 ネット証券
詳細情報へ
SBI証券 41.8円 詳細
松井証券 41.8円 詳細
三菱UFJ eスマート証券
(旧 auカブコム証券)
41.8円 詳細

(2024年8月現在)

どの証券会社も1枚あたりの売買手数料は41.8円となっています。先物取引の手数料だけに注目すると横並びですが、国内株の手数料にも注目するとSBI証券がおすすめです。

SBI証券なら取引金額にかかわらず手数料が無料

SBI証券では、国内株の売買にかかる手数料が取引金額に関係なく無料となっています。

1注文ごとの取引に対する手数料の比較表〔手数料は税込〕(2025年6月現在)
証券会社
(公式サイトへ)
株式売買手数料 株式売買手数料
~10万円 ~20万円 ~50万円 ~100万円
SBI証券 無料 無料 無料 無料
松井証券※4 ※5 無料 無料 無料 1,100円
三菱UFJ eスマート証券
(旧 auカブコム証券)
99円 115円 275円 535円
1日の合計取引額に対する手数料の比較表〔手数料は税込〕(2025年6月現在)
証券会社
(公式サイトへ)
株式売買手数料 株式売買手数料
~50万円 ~100万円 ~300万円
SBI証券 無料 無料 無料
松井証券※4 無料 1,100円 3,300円
三菱UFJ eスマート証券
(旧 auカブコム証券)
無料 無料 3,300円

※4 25歳以下の方は、手数料が無料です。
※5 松井証券は、「1注文ごと」の手数料体系が存在しないので、目安として「1日の合計取引額」に対する手数料を掲載しています。

また、SBI証券では東証グロース市場250指数や東証グロース市場Core指数に連動するETFや投資信託も手数料無料で取引できます。先物取引はレバレッジが利かせられる点でハイリスク・ハイリターンです。ETFや投資信託のほうがリスクが抑えられていて初心者向きなので、まずは東証グロース指数に関連したETFや投資信託の取引からはじめると良いでしょう。

具体例を紹介すると、東証グロース指数に関連したETFには東証グロース・コアETF(1563)が、投資信託にはDIAM新興市場日本株ファンドなどがあります。詳しくは下記の関連記事をご覧ください。

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まとめ

東証マザーズ指数先物は、東証グロースに上場している新興企業に投資しているときのリスクヘッジ手段として使えます。ただし、東証マザーズ指数先物は、それ自体の値動きも激しいため、単独で取引するのではなく、リスクヘッジとして新興企業と組み合わせて投資するとよいでしょう。

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

FP2級や証券外務員二種、日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)を持つ複数のメンバーが「株初心者の方に株式投資をわかりやすく理解していただく」をモットーに、記事を執筆しています。

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