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バークシャー・ハザウェイ(バフェット)の保有銘柄(日本株)は?次の投資先も予想【2023年5月時点】

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2023年6月23日

お知らせ
(2023年6月23日追記)本日、バークシャー・ハザウェイが投資する5大商社株のうち、三菱商事(8058)住友商事(8053)伊藤忠商事(8001)丸紅(8002)の4社の株主総会が開催されます。バフェット氏の保有や協業に関する言及があるかに注目です!

2023年4月11日、「投資の神様」として世界中の投資家から注目を集めているウォーレン・バフェット氏が、日本株への追加投資を検討しているとの報道がありました。この報道後、日経平均株価は上昇しています。

このコラムでは、バフェット氏の保有銘柄を紹介したあと、日本株に投資する理由や株式市場への影響、次の投資先候補について、株初心者向けにわかりやすく解説します。バフェット氏の動向は、株式市場や個別銘柄に影響を及ぼすので、株初心者の方も要注目です。

バークシャー・ハザウェイ(バフェット)のポートフォリオ・保有銘柄

はじめに、バフェット氏がどのような銘柄に投資しているのかを見ていきましょう。

保有トップ10銘柄(2022年12月末時点)

バフェット氏の保有トップ10銘柄
順位 銘柄名 保有割合
1 Apple Inc. 38.90%
2 Bank of America Corp. 11.19%
3 Chevron Corp. 9.78%
4 Coca Cola Co. 8.51%
5 American Express 7.49%
6 Kraft Heinz Co. 4.43%
7 Occidental Petroleum 4.09%
8 Moody's Corp. 2.30%
9 Activision Blizzard Inc. 1.35%
10 HP Inc. 0.94%

バフェット氏の保有銘柄は、「Form 13F※1」と呼ばれる保有銘柄の開示資料(UNITED STATES SECURITIES AND EXCHANGE COMMISSION)から確認できます。

※1 「Form 13F」とは、アメリカで1億ドル(日本円だと100億円程度)以上の資産を運用する投資家に対して義務付けられている、保有銘柄を開示する書類です。

最も保有割合が高い銘柄は、「Apple(アップル)」です。私たちの日常生活ともなじみがある、iPhoneやiPadなどを製造している会社ですね。この他にも、銀行の「Bank of America(バンク・オブ・アメリカ)」や石油会社の「Occidental Petroleum(オキシデンタル・ペトロリアム)」など幅広い業種が含まれています。

このように、幅広い業種に投資している理由には、「リスクを分散させる」目的があると考えられます。この記事を書いている2023年4月現在、世界中でインフレが進み、金利が高まっています。この局面では、グロース株よりもバリュー株のほうがパフォーマンスが良い傾向があり、オキシデンタル・ペトロリアムやバンク・オブ・アメリカなどには追い風と考えられます。

一方で、インフレが落ち着いて金利が引き下げられれば、グロース株に優位の状態となるでしょう。その局面では、主力のアップルなどに追い風です。このように、経済の状況がどのようになっても、安定して収益を上げられるように、複数の業種を組み合わせて投資していると考えられます。

なお、Form 13Fで開示される銘柄は、アメリカ企業に限定されています。日本企業は開示されないので注意が必要です。バフェット氏といえば、2019年ごろから日本の“商社株”に投資をしていると話題になっていました。具体的にどのような銘柄に投資しているのか、紹介しますね。

日本株は商社5銘柄のみ!なぜ5大商社株に投資しているのか?

バフェット氏が投資している日本の商社株は、下の5銘柄です。

銘柄名 PER PBR
三菱商事(8058) 7.67倍 0.94倍
三井物産(8031) 7.09倍 1.02倍
伊藤忠商事(8001) 8.60倍 1.39倍
丸紅(8002) 7.62倍 1.20倍
住友商事(8053) 6.51倍 0.84倍

※2023年5月11日時点の数値です。

いわゆる“5大商社株”ですね。それでは、なぜバフェット氏は日本の商社株に投資したのでしょうか。その理由は次の4つが考えられます。

バフェット氏が日本の商社株に投資した理由

  • バフェット氏にとって理解しやすい業種である
  • 日本の商社は「IT」や「新エネルギー」、「バイオ」など、将来性のある複数の事業に関わっている
  • 日本の商社は「石油」や「天然ガス」といった燃料にも関わっており、インフレが加速した場合に有利になる
  • 日本の商社株は割安に放置されている

バフェット氏が日本株に投資した理由として、「バフェット氏にとって理解しやすい業種である」点が最も大きいようです。下の表は、バフェット氏が経営するバークシャー・ハザウェイと商社の事業内容を比較したものになります。

バークシャー・ハザウェイと商社の事業内容比較
事業内容
バークシャー・ハザウェイ 保険、再保険、公益、エネルギー、貨物鉄道輸送、製造、小売等
商社 原料や加工品のトレーディング、エネルギー、金融、小売等

このように、バークシャー・ハザウェイと商社の事業内容は似ている部分があるため、バフェット氏にとっては“理解しやすいビジネスモデル”だったと言えます。

また、ITや新エネルギー、バイオといった将来性のある複数の事業のほか、石油や天然ガスといった燃料にも関わっており、将来の事業成長インフレへの耐性も評価しているようです。

通常、このように複数の事業を展開している企業は、投資家が「あるべき株価(理論株価)」を計算するのがむずかしいため、割安に放置されるケースが多いです。一方で、バフェット氏は商社のビジネスを理解できているので、「お買い得だ」と感じて積極投資できているのでしょう。

バークシャー・ハザウェイ(バフェット)の最近の動き【2024年4月最新】

続いて、バークシャー・ハザウェイの最新の動きをご紹介します。

バフェット氏が日本株への追加投資を検討していると報道【2023年4月】

2023年4月11日、バフェット氏が日本株へ追加投資を検討していると報道がありました。下の内容は、バフェット氏の追加投資に関する記事の一部です。

米著名投資家のウォーレン・バフェット氏が「追加投資を検討したい」と日本株に強気な見方を強調したと日本経済新聞が11日、都内での単独インタビューを基に報じた。伊藤忠商事など5大商社株の保有比率がそろって7.4%に高まったことも明かしたという。

出典:ブルームバーグ「バフェット氏が日本株の追加投資検討と報道ー商社株が急伸」

今後の日本株への追加投資を示唆する内容に加えて、伊藤忠商事などすでにバフェット氏が保有している商社株の保有比率が高まったことも明かされました。4月5日に「円建て社債※2」を発行すると報道があったので、日本株への投資を増やすのではないかとの思惑もありましたが、その思惑どおりの展開となりそうです。

※2 円建て社債(えんだてしゃさい)とは、外国の企業が日本市場で円建てで発行する社債です。円建て社債を発行した外国企業には、日本の投資家から「日本円」でお金が払い込まれるため、日本円を使って投資する際に便利です。

また、バフェット氏は次のように発言しています。

バフェット氏は日本株について「今は5大商社の株しか持っていないが、次の投資先は常に頭の中にある。価格次第だ」と述べ、割安感が高まったら追加投資に踏み切る考えを明らかにした。

出典:ブルームバーグ「バフェット氏が日本株の追加投資検討と報道ー商社株が急伸」

バフェット氏は、商社株以外の銘柄への投資も検討しているようです。具体的な銘柄は挙げられていませんが、日本株にはバフェット氏が好みそうな割安株が多く、どの銘柄に投資するのか注目が集まっています。

年次株主総会で日本株への積極的な投資姿勢が明らかに【2023年5月】

2023年5月6日、バークシャー・ハザウェイの年次株主総会が、米ネブラスカ州オマハで開催されました。今回の年次株主総会は約6時間に及び、アメリカの銀行破綻や人工知能の未来、日本企業への投資など、参加者から寄せられた質問に答え続けました。

この中で目立ったのが、日本株への前向きな投資姿勢です。

日本株に対するバフェット氏の見方

  • 投資先である日本の総合商社との協業を前向きに考えている
  • 日本での投資は完了しておらず、これからも日本企業の投資先を探していく
  • TSMCを売却したのは地政学的リスクが高まっているため。経営は世界で最高級だが、今後10~20年を考えると台湾企業より日本企業を選ぶ

この内容から、バフェット氏が日本株にポジティブな印象を抱いていることがわかりますね。具体的にどのような業種・企業に投資するかは明らかになっていませんが、バフェット氏の発言は世界中の投資家から注目されているだけに、日本株への投資資金流入が期待できそうです。

日本株への影響は?今後の見通しを解説

バフェット氏の「日本株への追加投資を検討している」という報道を受けて、日経平均株価TOPIX上昇しています。

<日経平均株価の推移(1日)>

報道後に日経平均株価が上昇

(出典:SBI証券

また、商社株の保有比率が上昇したとの報道を受けて、伊藤忠商事(8001)三菱商事(8058)など商社株の株価も上昇しています。

伊藤忠商事(8001)の株価推移(1日)>

報道後に日経平均株価が上昇

(出典:SBI証券

今後、バフェット氏は商社株の買い増しや、商社以外の日本株への新規投資をすると考えられます。日本株への投資が新たに判明した場合、ニュースで報道された直後に、バフェット氏が投資した銘柄の株価はもちろん、日経平均株価やTOPIXの上昇も期待できるでしょう。

具体的にどの銘柄に投資するのかはわかりませんが、バフェット氏の投資手法を解説した本を読んで、自分なりに予想してみるのもおもしろいかもしれません。バフェット氏の投資手法が学べる本は、「バフェット流投資が学べるおすすめ本5冊を紹介します」で詳しく紹介しています。

また、今回の報道で、バフェット氏が日本株に注目していることが明らかになりました。「投資の神様が注目するのだから、日本株には良い材料があるに違いない」と考えられて、世界中の投資家の資金が日本に集まる可能性もあります。もしこのシナリオが実現すれば、日本株は全体的に上昇していくかもしれませんね。

バフェット氏が次に投資する日本株は?候補を独自予想

最後に、バフェット氏が次の投資先としてどのような銘柄(日本株)を選びそうか、独自予想してみました。

バフェット氏の次の投資先候補(独自予想)
銘柄名
(クリックで最新株価)
PER PBR 事業内容
INPEX(1605) 7.14倍 0.51倍 原油・ガス開発精算で国内最大手の企業で、政府が黄金株を保有していることで有名。豪州でLNG案件(イクシス)を操業している。
日本製鉄(5401) 3.94倍 0.67倍 日本最大手の鉄鋼メーカー。世界3位を誇る。高級鋼生産の技術力やユーザーの世界展開への対応を基盤として、鉄鋼業界をリードしている。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306) 9.86倍 0.63倍 国内最大の金融グループ。銀行業務と信託銀行業務、証券業務を中心に、クレジットカードや資産運用などを展開している。

※2023年5月11日時点の数値です。

いずれもPBRが1倍を下回っており、東証のPBR改革が追い風となっている銘柄です。また、INPEXや日本製鉄は実物資産を扱っており、インフレが続いた場合に有利となります。三菱UFJフィナンシャル・グループについては、日銀の金融引き締めによる利ざや改善や、製造業の国内回帰が追い風となるでしょう。

上に挙げた銘柄は、あくまでやさ株編集部の独自予想です。必ずしもバフェット氏が買うとは限りません。投資される場合は、自己責任でお願いします。

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まとめ

バフェット氏が経営する、バークシャー・ハザウェイの保有銘柄を紹介しました。「投資の神様」とあがめられているバフェット氏の動向は、世界中の投資家が注目しています。新しく投資した銘柄や買い増しした銘柄がわかると、ニュース記事になるほどです。

バフェット氏の保有銘柄の動きからは、「今後経済がどうなって行きそうか」や、「投資家としてどのような銘柄に投資をすれば良いのか」といった学びが得られます。ニュースが出たら、「どうしてバフェット氏がその銘柄を買ったのか」を考えるのがおすすめです。

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

FP2級や証券外務員二種、日本証券アナリスト協会検定会員補を持つ複数のメンバーが「株初心者の方に株式投資をわかりやすく理解していただく」をモットーに、記事を執筆しています。

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