GAFA(ガーファ)とは?わかりやすく解説します

担当・にしけい
最終更新日:2022年5月2日
GAFA(ガーファ)とは、2010年代以降にIT業界で名をとどろかせている、アメリカの大手企業4社の頭文字を合体させた言葉です。GAFAに含まれる企業は、次の4社となります。
企業名 | 事業内容 | 分析ページ |
---|---|---|
Google (グーグル)※1 | 世界最大のインターネット検索サイト「Google」を運営 | ![]() |
Apple (アップル) | iPhoneをはじめとするデジタル家電メーカー | ![]() |
Facebook (フェイスブック)※2 | 世界最大のSNSサービス「Facebook」を運営 | ![]() |
Amazon (アマゾン) | 世界最大規模の通販サイト「Amazon」を運営 | ![]() |
※1 上場企業名はAlphabet(アルファベット)です。
※2 2021年10月28日付で社名を「Meta(メタ)」に変更しました。
このコラムでは、GAFAの共通点や注目したほうが良い理由、GAFAに投資する方法について、株初心者向けにわかりやすく解説しています。なお、Facebookは「Meta(メタ)」に社名変更されたため、以下では「Meta(メタ)」と表記します。
このページの目次
- 1.GAFAの共通点
- 2.GAFAに注目したほうが良い理由
- 3.GAFAに投資する方法
- 3-1.GAFAの個別株に投資する
- 3-2.GAFAが含まれる投資信託を買う
- 4.まとめ
1.GAFAの共通点
GAFAに共通するのは、多くの人が魅力を感じている点です。Googleは圧倒的な情報量が、Appleはデザイン性の高さが、Facebook(現、Meta)は人とのつながりがもたらす温かみが、Amazonは欲しいものがすぐに手に入る便利さがあります。日常生活を便利にしてくれたり、人間の心を満たしてくれたりするサービスである点が、世界中の人を惹きつけました。
その結果、「良いサービス」という認識が広がり、どんどんユーザーを増やしていったのです。使う人が増えれば、その分だけ価値が高まるのがプラットフォームです。GAFAが世界を代表する企業になった理由は、世界中の人が魅力を感じたからなのですね。
多くの人が使っているサービスなだけに、「市場を独占しようとしている」とニュースになるときもあります。裏を返せば、それだけ世間から多くの注目を集めていると言えますね。当然、株式市場でも注目が集まっており、株式市場に与える影響も大きくなっています。
2.GAFAに注目したほうが良い理由
アメリカはもちろん、日本の株式市場に大きな影響を与えるからです。なぜ大きな影響を与えるのかというと、GAFAが提供するサービスは、先進国を中心に多くの国で使われているからです。
多くの国で、たくさんの人が使うようになると、GAFAの売上高や利益がどんどん増えていきます。業績が良くなれば、株価が上昇するため、投資家からの注目が集まります。なぜなら、株価は「EPS(1株あたりの利益)×PER」で計算できるので、利益が増えれば株価も上がるからです。
投資家たちがGAFAの株を買えば、株式市場での存在感が大きくなります。GAFAの時価総額を見ると一目瞭然です。アメリカの時価総額ランキングを見ると、GAFAが上位を占めているのがわかります。
<アメリカの時価総額ランキング TOP10>
順位 | 銘柄名 | 時価総額 |
---|---|---|
![]() |
アップル(APPL) | 280.4兆円 |
![]() |
マイクロソフト(MSFT) | 224.5兆円 |
![]() |
アマゾン・ドット・コム(AMZN) | 161.5兆円 |
4位 | テスラ(TSLA) | 108.1兆円 |
5位 | アルファベット(GOOG)※3 | 86.6兆円 |
6位 | アルファベット(GOOGL)※3 | 82.1兆円 |
7位 | エヌビディア(NVDA) | 61.3兆円 |
8位 | 台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング(TSM) | 52.5兆円 |
9位 | メタ(FB) | 51.6兆円 |
10位 | ユナイテッドヘルス・グループ(UNH) | 50.0兆円 |
(2022年4月時点)
※3 アルファベットにはGOOGとGOOGLの2種類の株式があります。GOOGは議決権が付いていない株式、GOOGLは議決権が付いている株式です。詳しい説明は、【米国株】Alphabet[アルファベット](GOOGL)をご覧ください。
GAFAの存在感の大きさがよくわかりますね。GAFAの時価総額を合計すると662兆円であり、東証プライムの時価総額約700兆円に匹敵する規模です。
ここで、日本の時価総額ランキング上位5位を見てみましょう。
<日本の時価総額ランキング TOP5>
順位 | 銘柄名 | 時価総額 |
---|---|---|
![]() |
トヨタ自動車(7203) | 35.7兆円 |
![]() |
ソニーグループ(6758) | 15.7兆円 |
![]() |
キーエンス(6861) | 14.2兆円 |
4位 | 日本電信電話(9432) | 13.1兆円 |
5位 | 三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306) | 10.0兆円 |
(2022年4月時点)
日本の時価総額ランキング1位といえば、トヨタ自動車ですよね。時価総額は35.7兆円です。肌感覚として“かなりの大企業”のイメージがありますが、GAFAの中で最も時価総額が小さいMetaでさえ51.6兆円と、トヨタ自動車の1.5倍もあります。GAFAの大きさがよくわかりますね。
このように、GAFAは株式市場での存在感が大きな企業です。成長性の高さから投資家からの注目を集めているため、株式市場全体に影響を与えるときもあります。だからこそ、GAFAに注目する必要があるのです。
3.GAFAに投資する方法
GAFAに投資する方法には、大きく分けて次の2つがあります。
- GAFAの個別株に投資する
- GAFAが含まれる投資信託を買う
それぞれ解説します。
3-1.GAFAの個別株に投資する
GAFAの個別株に投資するには、証券会社への口座開設のほか、外国株取引口座の開設が必要です。GAFAの個別株が買える代表的な証券会社は、マネックス証券とSBI証券の2社です。それぞれの特長や口座開設の手順は、アメリカ株(米国株)が買える証券会社で詳しく解説しています。
GAFAそれぞれの株価を見てみましょう。米国株は「1株から」買えるので、株価に表示されている金額から株主になれます。
企業名 | 株価 |
---|---|
Google(グーグル) (GOOGL) |
2,282.19ドル (約30万円) ![]() |
Apple(アップル) (AAPL) |
157.65ドル (約21,000円) ![]() |
Meta(メタ) (FB) |
200.47ドル (約26,000円) ![]() |
Amazon(アマゾン) (AMZN) |
2,485.63ドル (約32万円) ![]() |
(2022年5月2日現在)
AppleとMetaは比較的お手頃な株価となっていますが、GoogleやAmazonの株価は30万円以上とかなり高額です。4社すべてに投資しようと思うと、合計約79万円です。株初心者にとっては少し投資のハードルが高いと言えるでしょう。
さらに、GAFAに投資するときには、英語の決算書を毎回チェックする必要があります。英語の決算書が読めて、アメリカをはじめ世界の経済に詳しい方であれば、個別株に投資するほうが良いでしょう。
しかし、英語の決算書を読んだり、日本以外の国を詳しく調べたりするのは、とても大変な作業です。そのため、初心者向きとは言えません。
では、株初心者がGAFAに投資したい場合、どうすればよいのでしょうか?
3-2.GAFAが含まれる投資信託を買う
投資信託を買えば、企業を個別に分析する必要がないため、投資初心者でもはじめやすいのではないでしょうか。GAFAに投資できる代表的な投資信託は、下の2つです。
投資信託名 | 投資金額 | 説明 |
---|---|---|
大和 iFreeNEXT FANG+インデックス |
100円~ | [NYSE FANG+指数」(構成10銘柄)に連動する投資信託です。 FANGとは、「Facebook、Amazon、Netflix、Google」の頭文字を取ったものです。Appleの代わりにNetflixが入っていますが、GAFAに近い投資の成果が得られます。 |
大和 iFreeNEXT NASDAQ100インデックス |
100円~ | 「NASDAQ100指数」に連動する投資信託です。 NASDAQ100指数は、注目度の高い企業ばかりを100銘柄で構成されており、GAFAも含まれているので、この投資信託を買えば自動的にGAFAに投資できます。 |
また、投資信託であれば、外国株口座を開く必要はありません。普通の証券口座を持っていれば、誰でも投資できます。
「株初心者の方」、「英語の決算書を読むのが不安な方」、「わざわざ外国株口座を開設するのがめんどうに感じる方」は、投資信託への投資を考えると良いかもしれませんね。少額から始められるので、投資のハードルが低いのも魅力です。
4.まとめ
GAFAの概要と注目すべき理由、投資方法を紹介しました。世界を代表する企業で、株式市場への影響も大きいため、投資しない方でも動向はチェックすると良いでしょう。
また、株初心者の方がGAFAに投資する場合は、個別株よりも投資信託がおすすめです。少額投資ができるので、仮に株価が大きく下がった場合でも、小さな損失で済みます。初めての米国株投資はドキドキする方も多いと思いますので、少しずつ慣れていくところからはじめましょう。
★GAFA企業について詳しく知りたい方は、各企業の分析ページがあります。下にまとめてあるので、気になった方はぜひ読んでみてください!
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この記事の執筆者

にしけい
決算書を分析するのが大好きな個人投資家です。毎日たくさんの企業の決算書を分析をし、Twitterなどで情報発信をおこなっています。
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