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【高市早苗関連株・銘柄まとめ】高市トレードで宇宙株や防衛株などに注目集まる!関連株は上がる?今後の見通しも解説
- お知らせ
- (2025年10月21日追記)高市早苗氏が第104代首相に指名されました。女性の首相就任は初めてのことです。21日夜に高市内閣が発足します。
高市早苗(たかいち・さなえ)関連株とは、政治家・高市早苗氏が力を入れている政策分野に関連する会社の株を指します。高市氏は奈良2区選出の自由民主党の衆議院議員で、これまでに総務大臣や経済安全保障担当大臣などを歴任してきました。
高市早苗関連株には、防衛やサイバーセキュリティといった安全保障分野の銘柄、次世代エネルギーや宇宙といった先端技術分野の銘柄が含まれます。この記事では各ジャンルに分けて、関連株と見通しを解説します。
政治家・高市早苗氏に関する基礎情報
高市早苗(たかいち・さなえ)氏は、奈良2区選出の自由民主党の衆議院議員で、これまでに総務大臣や経済安全保障担当大臣などを歴任してきました。
2024年9月の自民党総裁選では敗れ、首相の座を逃しましたが、2025年7月の参議院選で自民党が大敗し石破首相に対する退陣論が浮上。9月には石破首相が辞任を表明し、自民党総裁選で高市氏が総裁に選出されました。
その後「公明党との連立政権解消」といった不安材料の発表があったものの、日本維新の会との連立政権で話がまとまり、10月21日に第104代首相に指名される流れとなりました。
故安倍首相の流れをくむ積極財政派※1の高市氏は、国力強化を掲げ、安全保障や先端技術の推進を訴えています。主な政策には、防衛力の強化、サイバー攻撃への対策、半導体やレアアースなど特定重要物資※2の国産化・供給安定化が含まれます。
※1 積極財政派とは、公共事業や減税、補助金など政府の支出を増やして景気を押し上げる政策を支持する議員や有識者を指します。
※2 特定重要物資は、経済・食料安全保障上、政府が重要と定める物資です。半導体、蓄電池、先端電子部品、レアアース、肥料、天然ガスなどが該当します。
また、中国などに依存しないサプライチェーン(供給網)の構築と、国産の防衛・通信機器の利用を主張。さらにエネルギー政策では、次世代型新型炉の一つである核融合発電※3に期待を寄せています。
※3 核融合発電は、原子核をぶつけてエネルギーを取り出すクリーンな次世代技術です。
高市早苗関連株・銘柄一覧
高市早苗関連株としては、大きく分けて下の2分野に属する企業が挙げられます。成長分野の銘柄が多く、値上がり益が期待できるテーマ株です。
それぞれ見ていきましょう。
安全保障
安全保障分野からは、防衛とサイバーセキュリティ、重要物資の国有化の観点から関連株を紹介します。
防衛
核保有国に囲まれた日本は、国防力を強化する必要があります。三菱重工業(7011)や日本製鋼所(5631)などの防衛関連株には引き続き要注目です。
サイバーセキュリティ
サイバー攻撃への備えとして、日本製の情報通信機器の導入を呼びかけています。国産監視カメラを販売するキヤノンマーケティングジャパン(8060)、国産ドローンを開発するACSL(6232)、国産セキュリティ製品を提供するFFRIセキュリティ(3692)には追い風です。
重要物資の国産化
蓄電池、レアアースなどの特定重要物資の国産化が急がれています。蓄電池向けの新素材を開発するTDK(6762)や、南鳥島沖のレアアース採掘に期待がかかる東洋エンジニアリング(6330)をピックアップしました。
先端技術
先端技術分野からは、次世代エネルギーと宇宙の観点から関連株を紹介します。
次世代エネルギー
AI向けデータセンターや工場などへ、安定的な電力供給が求められています。電線のフジクラ(5803)と、核融合発電でリードする浜松ホトニクス(6965)と、核融合関連で高市早苗関連株の代表的な存在でもある助川電気工業(7711)をご紹介します。
宇宙
高市氏は、宇宙ビジネスの中でも、特にアストロスケールホールディングス(186A)の「宇宙デブリ(宇宙ゴミ)回収事業」に注目しています。
| 銘柄名 (クリックタップで最新株価) |
事業内容 |
|---|---|
| 三菱重工業 (7011) |
重工メーカー首位。防衛省の調達額のトップ。護衛艦や戦車など多数を提供する。戦闘機やペトリオット(地対空誘導弾システム)などをライセンス生産。防衛省向けの売上比率は14%。日英伊で次期戦闘機を共同開発中。豪州から護衛艦を新規受注したことが話題を呼んでいる。 |
| 日本製鋼所 (5631) |
産業機械・鉄鋼メーカー。防衛関連機器の割合は1割強。りゅう弾砲、装甲車、戦車の主砲などを納入している。レールガン(電力で弾丸を発射する次世代砲)の開発にも取り組む。 |
| キヤノンマーケティング ジャパン(8060) |
キヤノン(7751)の販売子会社。キヤノン製品やスウェーデンのAXIS製の監視カメラなどを販売。ドローンベンチャーのプロドローンやエアロネクストと資本業務提携している。 |
| ACSL (6232) |
国産産業用ドローンメーカー。物流、インフラ点検、防災・災害、在庫管理に対応したドローンを開発。自衛隊や自治体などと防災訓練を実施。インドや台湾、米国など海外に事業を拡大。 |
| FFRIセキュリティ (3692) |
サイバーセキュリティ会社。日本製、純国産のコンピュータセキュリティサービスを開発・提供。官公庁向けに強み。車載セキュリティやサイバー安全保障関連の需要の取り込みに意欲。 |
| TDK (6762) |
電子部品メーカー大手。スマホ用などの小型蓄電池でシェアNo.1。リチウムイオン電池の安全性の課題に対応し、新素材(セラミック)を使った全固体電池の開発に取り組む。 |
| 東洋エンジニアリング (6330) |
大手プラント建設会社。石油精製や化学・肥料の製造設備の開発・設計に強み。南鳥島沖のレアアースの試掘が開始されるとの報道(2025年7月)を受けて、株価が値上がりする局面があった。 |
| フジクラ (5803) |
電線メーカー大手。細いケーブルに光ファイバーをたくさん詰め込む技術に長けている。AI向けのデータセンター用の光ケーブルやHDD部品の引き合いが強い。核融合開発向けの高温超電導線材の増産投資に意欲。 |
| 浜松ホトニクス (6965) |
電気機器メーカー。光技術を使った機器やサービスの提供が主力事業。医療や半導体向けに強み。燃料にレーザーを照射して核融合反応を起こす大出力レーザ機器の開発が進展している。 |
| 助川電気工業 (7711) |
温度制御や計測機器の研究開発型メーカー。原子力発電所や半導体工場で使われる特殊な機器を製造している。核融合発電の実験装置開発に参画していることから、科学技術を重視する高市氏の関連銘柄として注目されている。 |
| アストロスケールHD (186A) |
宇宙ベンチャー。宇宙ゴミ(スペースデブリ)除去技術の開発・実証に取り組んでいる。故障機や物体の観測・点検もおこなう。YouTubeの『高市早苗チャンネル』で、同社のデブリ回収事業が紹介された。 |
高市早苗関連株・銘柄の見通し
高市早苗関連株の見通しを「良い・普通・悪い」で表すと、「良い」と言えそうです。高市氏の政策は、積極財政、減税、外国人規制など、新興政党の主張と重なる部分が大きく、政局や世論のトレンドに連動しやすいからです。
2025年7月の参議院議員選挙では、国民民主党と参政党が議席を大幅に伸ばしました。日本経済新聞社の調べによれば、高市氏個人も両野党の支持層から高い人気を集めています。
それでは、高市氏が力を入れる各政策分野について、一覧で紹介しきれなかった銘柄を含めて、少しくわしく見ていきましょう。
① 安全保障
先ほどと同じように、防衛、サイバーセキュリティ、重要物資の国産化のそれぞれについて、今後の見通しと銘柄を解説します。
防衛
防衛機器の調達先・開発先を分散してリスクを抑える動きは、世界的な流れとなりつつあります。2025年8月には、三菱重工業(7011)が豪州政府から護衛艦を初受注し、日本の防衛機器輸出に弾みがつくとの期待が高まっています。
世界各国の軍事予算の引き上げと円安を追い風に、今回の護衛艦のエンジンをライセンス生産する川崎重工業(7012)や、日本のジェットエンジンの6~7割を占めるIHI(7013)などにも引き続き要注目です。
サイバーセキュリティ
高市氏は、通信機器、クラウド・データセンターからの情報流出を防ぐため、国産製品・サービスの利用を勧めています。
特に中国製品のシェア拡大や同国の国家情報法※4を警戒し、政治的に独立性が高い日本製のメリットを内外にアピール。NTT(9432)や富士通(6702)、日立製作所(6501)などの国内勢には期待が高まります。
※4 国家情報法は、中国の個人や企業に対し、政府の情報活動への協力を義務づける中国の法律です。
重要物資の国産化
中国による産業用レアアースの輸出規制が強まる中、特定の国に重要物資を頼るリスクが改めて浮上しています。
2026年1月からの南鳥島沖のレアアース採掘開始の発表を受けて、海洋掘削が強みの三井海洋開発(6269)や東洋エンジニアリング(6330)に値上がりが見られました。
② 先端技術
先端技術分野からは、次世代エネルギー関連株の見通しと銘柄を紹介します。
高市氏が力を入れる核融合発電の関連銘柄には、日立製作所(6501)をはじめ、セラミックスを提供する神島化学工業(4026)、炉壁材を作る東洋炭素(5310)などが挙げられます。
銘柄スカウターを使ってテーマ株・関連株を深掘りする方法
まとめ
高市早苗氏が再び自民党総裁候補として注目される中、その政策に連動する関連株にも関心が集まっています。積極財政、国防強化、先端技術の振興、エネルギー政策など、成長性の高い分野を重視している点が特徴です。
一方で、高市氏は政治的に右派として知られており、極端な右寄りの政権を避けたい議員らの支持が広がらない可能性があります。高市氏には首相就任後も靖国神社への参拝を続けると表明した過去があり、中国や韓国など周辺国の反発を受けました。
しかしながら、靖国を参拝する国会議員は与野党含め70人を超えており、外国人規制に国民の関心が集まるなど、高市氏の姿勢は一定の支持を受けていると言えるでしょう。
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