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【国策関連株・関連銘柄】国策に売りなし!国策銘柄の分野や2025年の見通しを解説
国策関連株は、国が目標を掲げて政策で後押しする分野の株です。建設、防衛、DX※1、GX※2、インバウンド(訪日外国人客)、半導体、リスキリング(学び直し)などが代表的な国策関連の分野です。
※1 DXとは、Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)の略で、デジタル技術の活用により経済・社会の仕組みの効率化を図ることです。
※2 GXとは、Green Transformation(グリーントランスフォーメーション)の略で、持続可能な社会を実現するために環境に負担が少ないエネルギーにシフトすることです。
「国策に売りなし」という相場の格言があるように、国の政策の恩恵を受ける国策関連株は、値上がりしやすく人気があります。しかし、政権や首相の交代、世界情勢や景気動向、災害などの有事の発生などによって国の施策は変更・縮小、拡大・転換されうる点に注意が必要です。
そこで、国策銘柄のかんたんな見通しを解説します。国策銘柄にどんな業種があるのかや、代表的な銘柄も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
関連株・銘柄一覧
ここでは国策銘柄として、7分野10銘柄を取り上げました。
| 分野 | 銘柄名 (クリックタップで最新株価) |
事業内容 |
|---|---|---|
| 国土強靭化(建設)※3 | ショーボンドホールディングス(1414) | 土木建設会社。橋・トンネル・道路などのインフラ構築物の補修・補強に事業を特化している。エポキシ樹脂を中心とした補修材料の開発に強み。高い収益力と強固な財務体質で知られる。 |
| 鹿島建設(1812) | ゼネコン最大手。道路や橋、基地、民間商業ビルなどの土木・建設工事を設計から施工まで手がける。傘下に数百のグループ会社を持つ。超高層ビル建築のパイオニアであり国土開発にも強い。近年は国内外の不動産開発事業の収益力が高まっている。 | |
| 防衛 | 三菱重工業(7011) | 重工メーカー首位。三菱グループの中核をなす会社であり、防衛、宇宙・航空、エネルギー、インフラの各分野で業界をリードする国策銘柄の代表的存在。コングロマリットディスカウント(多角化経営をおこなう会社の株は評価が低くなる)で株価は割安な水準に置かれていることが多い。 |
| DX (デジタルトランスフォーメーション) |
野村総合研究所(4307) | 情報サービス事業会社。各種システムやネットワークの構築、データセンターの運営管理やセキュリティサービスをおこなう。 証券・保険・銀行など金融業向けの売上が約5割を占める。国内最大のマイナンバー管理サービス「e-BANGO」を提供。 |
| 富士通(6702) | IT業界首位。システムベンダー(情報システムの販売事業者)の世界的大手。製造業、建設、流通、製薬をはじめとする産業全体および国・自治体のDX推進を担う代表的な会社。 | |
| うるる(3979) | 月額課金の入札情報速報サービス『NJSS』が柱。データ入力等のBPO事業や電話代行事業なども展開している。BPOサービスでは、DXやSaaS普及の裏側で人力を活用し、ソリューションを提供。電子帳簿保存法改正が追い風。 | |
| GX (グリーントランスフォーメーション) |
ウエストホールディングス(1407) | 広島発祥の建設会社。太陽光発電が主力事業。一般家庭用や工場用の太陽光発電設備、商業用の高圧太陽光発電所まで幅広く手がける。中国電力(9504)とグリーン電力供給で提携。 |
| 岩谷産業(8088) | ガス会社。LPガス事業が主力。水素エネルギー開発の長い歴史を持つ。年間数万トンの大規模な水素の液化・輸送技術を世界に先駆けて確立。EV(電気自動車)普及に向けて水素ステーションの整備を進行中。 | |
| インバウンド | J.フロント リテイリング(3086) | 百貨店グループ大手。傘下に大丸、松坂屋、パルコを擁する。東京、京都、大阪、札幌、博多などの主要観光都市に店舗を展開。大丸心斎橋店など訪日中国人客に人気の店舗を持つ。 |
| 半導体 | ルネサスエレクトロニクス(6723) | 半導体メーカー国内2位。マイコン※4に強み。官民ファンドの産業革新機構から発足したINCJが筆頭株主。NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)と共同で、従来比1000倍の性能を持つAI(人工知能)チップの開発に成功。 |
| リスキリング (学び直し) |
インソース(6200) | 人材サービス業。講師派遣型研修、公開講座、ITサービス、eラーニングや動画などの映像制作、DX推進事業を展開。発行済株式の約3割を創業者一族の資産管理会社「ルプラス」が所有。 |
※3 国土強靭化とは、「国土強靭化基本法」に基づき、防災や減災、復興施策を計画的に実施し、災害に強い国作りを進める取り組みのことです。
※4 マイコンとは、CPUやメモリを1つのチップに集積した回路のことです。
国策関連株・銘柄の見通し
国策関連株の見通しを「良い・普通・悪い」で表すと、「良い」と言えます。防衛、国土強靭化、GXなど、政府が主導する主要テーマにおいて過去最大規模の予算や長期的な投資計画が策定されており、関連企業の安定した収益基盤となるためです。
米国の保護主義政策や金融市場の変動といった外部リスクが懸念される経済環境下で、これらの国内政策に支えられた銘柄は景気変動の影響を受けにくく、相対的な魅力が高まると考えられます。
国家戦略として明確に位置づけられた分野への継続的な資金流入は、関連セクターの中長期的な成長を力強く後押しするでしょう。
国策事業の各分野についての現状をかんたんにまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
① 国土強靭化
2025年度で終了する「5か年加速化対策」の後継として、2026年度から事業規模20兆円強となる新たな「第1次国土強靱化実施中期計画」がスタートするため、建設・インフラ関連市場に追い風です。
新計画では、激甚化する自然災害やインフラ老朽化への対応が重点項目となっており、特に橋梁や上下水道の耐震化、次世代ライフラインへの転換などが進められます。これにより、ゼネコンや建設コンサルタント、専門工事会社など幅広い企業に安定した事業機会がもたらされるでしょう。
内閣府 | 第1次国土強靱化実施中期計画[PDF]
② 防衛
2025年度の防衛予算は過去最高の8.7兆円に達し、「防衛力整備計画」に基づく投資が本格化しています。
予算の重点は、「スタンド・オフ防衛能力※5」や「無人アセット防衛能力※6」といった次世代装備の取得・開発に置かれています。
※5 スタンド・オフ防衛能力とは、相手の攻撃が届く範囲(脅威圏)の外から、ミサイルなどで防衛する能力のことです。自衛隊員の安全を守ることができるほか、「遠くから反撃される」ことが攻撃の抑止力になります。
※6 無人アセット防衛能力とは、ドローンなど人が乗らない機械を使って防衛する能力のことです。危険な任務を任せられるほか、24時間365日休みなく監視できる点がメリットです。
出典:防衛省 | 防衛力整備計画について[PDF]
この方針は、従来の防衛装備品を手掛ける大手企業だけでなく、最先端のセンサー、通信、AI技術を持つハイテク企業にも新たなビジネスチャンスをもたらし、裾野の広い成長が見込まれます。
③ DX(デジタルトランスフォーメーション)
デジタル庁は2025年度予算として4,752億円を確保し、「デジタル社会の実現に向けた重点計画」を着実に進めています。
出典:デジタル庁 | デジタル社会の実現に向けた重点計画[PDF]
特に、行政機関におけるAIの利活用を促進する「ガバメントAI」の構築や、法人・不動産といった公的データベースを整備・連携させる「ベース・レジストリ」の運用が本格化します。
これらの基盤整備は、ITシステムの企画や運用などをおこなうシステムインテグレーター、クラウドサービス、サイバーセキュリティ関連企業にとって、安定的かつ巨大な需要創出につながるでしょう。
④ GX(グリーントランスフォーメーション)
最大の注目点は、2026年度から「排出量取引制度(GX-ETS)」が本格稼働し、対象事業者への参加が義務化されることです。これにより、企業の脱炭素化への取り組みが努力から義務へと変わり、再生可能エネルギー設備、省エネソリューション、水素関連技術への投資が加速します。
すでに日本のCO2排出量の5割超を占める企業が参画する「GXリーグ」がルール形成を主導しており、GX関連技術を持つ企業にとって事業環境は追い風が強まるでしょう。
⑤ インバウンド
2025年に入り訪日外客数はコロナ禍以前を上回るペースで回復し、特に2025年1~3月期の消費額は過去最高の2.3兆円を記録するなど、力強い需要が確認されています。
政府は新たな「観光立国推進基本計画」のもと、単なる人数回復から「消費額単価の向上」へと戦略の軸足を移しており、2025年度までに単価20万円(2019年実績15.9万円)を目指す目標を掲げています。
出典:観光庁 | 観光立国推進基本計画
この「高付加価値観光」へのシフトは、高級ホテル、百貨店、体験型サービスなどを提供する企業に特に大きな恩恵をもたらすでしょう。
⑥ 半導体
「半導体・デジタル産業戦略」に基づき、国内の半導体関連産業の売上高を2030年までに15兆円超へ拡大させるという国家目標が強力な追い風となっています。
出典:経済産業省 | 半導体・デジタル産業戦略[PDF]
政府は先端半導体の国内生産拠点を整備するため、海外企業の誘致や国内企業の研究開発に数兆円規模の巨額支援を継続しています。
2025年は、これらの大型工場建設が本格化することで、半導体製造装置や素材メーカー、建設業界にいたるまで、サプライチェーン全体で需要が拡大するでしょう。
⑦ リスキリング
政府が掲げる「5年間で1兆円」の投資方針に基づき、2025年度は企業のDX人材育成などを対象とした「人材開発支援助成金」の助成率が引き上げられました。
さらに、2025年10月からは、労働者が自発的に学び直しのための休暇を取得した際に直接給付が受けられる「教育訓練休暇給付金」制度が創設されます。
出典:厚生労働省 | 人材開発支援助成金(人材育成支援コース)のご案内[PDF]
これらの施策は、法人向け・個人向け双方の教育研修市場を直接的に刺激するため、eラーニングや研修サービスを提供する企業の成長を後押しするでしょう。
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まとめ
国策関連株の見通しは明るいです。「国策に売りなし」と言われるように、国が推進している分野の株は基本的に「買い」です。国策は基本的に短くても数年単位、長ければ数十年単位で設定されるので、国策関連の株価には中長期に渡って底堅い値動きが期待できます。
国策を調べる際は、首相官邸のホームページを見るとよいでしょう。しかしこれらの国策は政治や社会情勢によって変更される可能性があることを常に頭に入れておきましょう。











