株価チャートを学習する②
「株価チャートを学習する①」の続きです。
前ページでは、ローソク足の基本的な性質をお話しました。さきほどの説明で陽線、陰線のイメージはある程度はつかめたかな?と思います。しかしローソク足は、前ページのようなオーソドックスな形のものばかりではありません。ここでは、株価の数字(始値・終値・高値・安値)を具体的に当てはめてみて、それにより変化するローソク足の状態を見ていきます(わかりやすく表現するために、ローソク足は少々極端に書かれています)。
小陽線(しょうようせん)
小陽線は、始値、終値、安値、高値がすべて違う状態ですから、上の図のように上ひげも下ひげもあります。下がって上がって、再び下がっているので、方向性が定まらない状態です。別の言い方で「コマ」といわれることがあります。
上影陽線(うえかげようせん)
この場合は、「始値=安値」ですから、上の図のように下ひげがなくなります。陽線ではありますが、高値(130円)を抑えられて終わっている(110円)ため、売り圧力がかかっていると思われます。別の言い方で「トンカチ」といわれることがあります。
陽の丸坊主(ようのまるぼうず)
この場合は、「始値=安値」、「終値=高値」ですから、上の図のように上ひげも下ひげもなくなります。一本調子で上がっているため、買い圧力が強いと思われます。
陽の大引け坊主(ようのおおびけぼうず)
この場合は、「終値=高値」ですから、上の図のように上ひげがなくなります。いったん下がって、再び上げているので買い圧力が強いと思われます。
塔婆(とうば)
この場合は、「始値=終値=安値」、ですから、上の図のように下ひげがなくなります。一時、高値をつけたのですが、最終的に終値は始値に戻った状態です。株価の転換期となる可能性があります。
トンボ
この場合は、「始値=終値=高値」ですから、上の図のように上ひげがなくなります。「⑤のローソク足」とはまったくの逆で、一時、安値をつけたのですが、最終的に終値は始値に戻った状態です。株価の転換期となる可能性があります。
このように、ローソク足にはいろいろなパターンがあります。今回は陽線を中心に考えましたが、陰線でも同じように考えることができます。はじめのうち慣れるまでは、どうしてもとっつきにくいローソク足ですが、上の図のように実際に当てはめてみれば簡単にわかります。始値・終値・高値・安値の4種類の数字だけで構成されていますから、面倒くさがらずにチャレンジしてみてください!
☆ローソク足の動きで株価の流れをつかみましょう。