株価チャートを学習する③
「株価チャートを学習する②」の続きです。
これまでは、ローソク足単体についてみてきました。株価チャートはむずかしいなぁと感じていた方も、一つ一つローソク足に分解して考えるとわかりやすくなったかな?と思います。
今度は、実際にローソク足をいくつか並べてみて、形成するトレンド(動向)についてみていきます。トレンドについてはいろいろありますが、ここでは、①上昇トレンド、②下降トレンド、③ボックス相場、④三角持ち合いの4種類を見ていきます(ローソク足のひげは便宜上省略しています)。
上昇トレンドの場合
上昇トレンドは、陽線が出やすく右肩上がりのトレンドラインになります。好業績であったり、よい材料が出ていたりと、買い意欲が断続的に続いている状態です。下値が支えられているため、はじめて買う株は上昇トレンドのものがよいかもしれません。
下降トレンドの場合
下降トレンドは、陰線が出やすく右肩下がりのトレンドラインになります。悪い業績であったり、悪い材料が出ていたりと、売り意欲が断続的に続いている状態です。下値が更新されているため、売り時がむずかしくなります。あまり手を出さない方がよいかもしれません。
ボックス相場の場合
ボックス相場は、ある一定の値幅で株価が上下し続けることをいいます。買い材料や売り材料が出ないなど株主もどっちつかずの状態です。上か下か、どちらか一方に抜けた時、その後の動いた方向に値が大きく動くことがあります。
三角持ち合いの場合
三角持ち合いは、ボックス相場の先細り状態のことをいいます。先細り後の動いた方向に値が大きく動くことがあります。
このように、トレンドにはいろいろなパターンがあります。世間では、このような株価チャートを使った分析をテクニカル分析といいます(テクニカル分析補足)。
ここまで株価チャートについての紹介をいろいろとしてきましたが、これは相場の経験則にもとづいたものであって、今後必ずそのとおりに動くというものではありません。なぜなら相場が終わった後のことを言っているわけですから、どんなことでも言えるのです。みなさんが考えなくてはならないことは、過去のことではなく、未来を予想することなのです。
テクニカル分析を用いて稼いでいる方もたくさんいますので、あながち間違っているとはいえません。しかし私個人の意見としては、テクニカル分析は心理戦的な面が強いため、株に慣れていない方には不向きだと思います。チャートによる分析は参考程度にとどめておくべきだと考えています。
一方、後に紹介するファンダメンタルズ分析は、会社の内面(業績・材料・情報など)に重きを置いた投資方法です。私はそちらの方を重視したいと思っています。
☆チャートによる分析は目安程度にしておきましょう。