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S&P500(エスアンドピー500)の今後(2025年12月)の見通しと11月の振り返り
S&P500(エスアンドピー500)の2025年11月の振り返りと、2025年12月の見通し、注目イベント、投資戦略についてご紹介します。
本記事のポイントは、次の3つです。
ポイント
- S&P500は11月に0.1%高
- 12月は底堅い推移見通しもFOMC注視
- 良好な企業業績は下支え
詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
2025年11月のS&P500(エスアンドピー500)を振り返り
11月のS&P500種株価指数は前月比0.1%高となり、年初来では16.7%高となりました。これで同指数は7か月連続の上昇となります。
<S&P500は最高値圏で推移(年初来)>
出典:TradingView![]()
11月は人工知能(AI)への過剰投資や、バリュエーション(投資尺度)の高さへの警戒感が強まり、高PERのハイテク銘柄を中心に売りが目立ちました。
一方で、ヘルスケアやエネルギー、生活必需品など出遅れ銘柄が相対的に堅調に推移しました。また、FRB高官による発言から12月のFOMCでの利下げ期待が高まり、月末にかけて相場を下支えする要因となりました。
S&P500のセクター別騰落率では、「ヘルスケア(8.3%高)」、「通信サービス(4.5%高)」、「エネルギー(2.5%高)」が上昇。一方、「情報技術(6.1%安)」は相場全体の足を引っ張る形となりました。
<S&P500業種別の株価パフォーマンス(過去1か月)>
出典:TradingView![]()
ファクター別では、「S&P500バリュー指数」が月初来で1.5%高となり、ハイテク比率が高い「S&P500グロース指数(1.0%安)」をアウトパフォームしました。ただし、年初来では依然としてグロース優位の展開が続いています。
<S&P500グロース指数(白線)とバリュー指数(青線)の推移(年初来)>
出典:S&Pグローバル![]()
個別銘柄では、アルベマール(ALB:+34.3%)、カージナル・ヘルス(CAH:+30.0%)、イーライ・リリー(LLY:+30.0%)、CHロビンソン・ワールドワイド(CHRW:+24.9%)など、好決算を発表した銘柄が大きく買われました。
一方、スーパーマイクロ・コンピューター(SMCI:-37.1%)、オラクル(ORCL:-28.3%)、アクソン・エンタープライズ(AXON:-28.0%)など、AI関連や決算不振の銘柄は大きく売られました。
また、政府機関の閉鎖が過去最長の43日間に達し、経済データの収集や分析に支障をきたしましたが、12日に閉鎖が解除され、一部指標の発表が再開されました。
20日に発表された9月の雇用統計では、非農業部門の就業者数が前月から11万9,000人増と、市場予想(5万人)を上回る結果となりました。
ただし、過去の月(7月・8月)は下方修正され、失業率は約4年ぶりの高水準に上昇するなど、内容はまちまちで、利下げ判断の決定打にはなりませんでした。
25日に発表された小売売上高は前月比+0.2%と4か月連続のプラスながら、市場予想をやや下回りました。
小売全体は堅調ながらも、スポーツ・趣味用品(-2.5%)や衣料品(-0.7%)など、インフレやトランプ関税の影響を受けた品目の低迷も確認されました。
米労働省は政府閉鎖により10月の消費者物価指数(CPI)を調査できなかったと発表。しかし、オープンブランドやプライススタッツといった民間データでは、10月のインフレ鈍化が示されています。
FRBが発表した10月のFOMC議事要旨では、利下げ判断をめぐって参加者間の意見が割れており、経済データの欠如がその背景にあることが浮き彫りとなりました。
当初はFRB高官が慎重な姿勢を示していましたが、FOMCで投票権を持つニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が12月の利下げを示唆したことにより、利下げ期待が一気に高まる展開となりました。
2025年12月のS&P500(エスアンドピー500)の見通し
12月の米株市場は、堅調な企業業績を背景に底堅い展開になると予想されます。特に、12月9〜10日のFOMCで市場の想定通りに追加利下げが実施されれば、米株式市場にとって追い風となるでしょう。一方で、利下げが見送られた場合は一時的に不安定な値動きになる可能性があります。
米主要企業の2025年第3四半期決算は総じて良好で、11月21日時点でS&P500構成企業の95%が決算を発表。そのうち83%が1株あたり利益(EPS)でポジティブサプライズを示しました(出典:ファクトセット)。これは過去10年間の平均である75%を上回っています。
2025年第3四半期のS&P500採用企業のEPS成長率は13.4%と、4四半期連続で2桁成長を達成する見込みです(9月末時点の予想は7.9%)。これはアナリスト予想を上回る強い成長と言えるでしょう。
業種別では、11セクター中9セクターが前年同期比で増益となる見通しです。IT、公益、金融、素材、資本財などが成長をけん引。一方、通信サービスなど2セクターは減益が見込まれています。
<S&P500採用企業のEPS成長率見通し>
出典:ファクトセット![]()
企業業績がこのまま堅調に推移すれば、株価上昇をけん引する大きな材料になるでしょう。
S&P500構成銘柄の予想PER(12か月フォワード)は21.5倍と、過去5年平均(20.0倍)や過去10年平均(18.7倍)と比較して割高な水準です。
<S&P500のPERの推移(12か月フォワード)>
出典:ファクトセット![]()
ただし、2025年および2026年の2年連続でEPSの2桁成長が続く見通しを踏まえると、今後は企業業績の拡大によってPERの割高感も徐々に解消される可能性があります。
投資戦略、注目イベント
12月最大の注目イベントは、9〜10日に開催予定の米連邦公開市場委員会(FOMC)です。10月、11月の雇用統計は12月16日に、11月の消費者物価指数(CPI)は一部の品目のみ18日に公表される予定であり、FOMC当日までにすべての経済指標が揃わない見込みです。
重要なデータが欠損する中で、FOMC参加者の間でも利下げの是非をめぐって意見の隔たりがあると見られ、FOMC後のパウエルFRB議長の記者会見での発言が、今後の相場に大きな影響を与える可能性があります。
市場ではすでに利下げを強く織り込んでおり、米金利先物市場の動向から算出される「CME FedWatchツール」によると、12月FOMCでの政策金利引き下げの確率は86.4%となっています(11月28日時点)。
<FedWatch(2025年12月FOMC)>
出典:CME Group
加えて、アノマリー(経験則)においても12月は「サンタクロースラリー」と呼ばれる年末高の傾向があり、株式市場には追い風となる可能性があります。1928年から2025年7月までの長期データでも、10月から12月は3か月連続で平均上昇しており、良好なパフォーマンスが期待されます。
<S&P500の月次パフォーマンス(1928年~2025年)>
出典:ヤルデニリサーチ
実際、ウォール街のストラテジストの間では強気ムードが広がってきています。JPモルガンはこれまでの慎重な見方を撤回し、2026年末までにS&P500が7,500ポイントに達するとの強気な見通しを示しました。UBS、モルガン・スタンレー、ドイツ銀行なども2桁の株価上昇を予想しています。
米国株は2025年末から2026年にかけて値上がりが見込まれており、好業績銘柄を押し目で拾う戦略、あるいはタイミングを分散した積立型の投資が引き続き有効でしょう。
| 日付 | 指標名 | 補足 |
|---|---|---|
| 12月4日 | ISM製造業景況感指数 | 製造業の景況感を示す指標 |
| 12月5日 | ADP雇用統計 | 雇用者数の民間予測データ |
| 12月6日 | ISM非製造業景況感指数、チャレンジャー人員削減数 | サービス業と雇用削減動向 |
| 12月8日 | ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値) | 消費マインドの先行指標 |
| 12月9〜10日 | FOMC(米連邦公開市場委員会) | 年内最後の金融政策決定会合 |
| 12月16日 | 10月・11月の雇用統計(予定) | 政府閉鎖の影響で遅延 |
| 12月18日 | 11月のCPI(一部品目のみ公表) | インフレ動向を把握 |
| 12月26日 | カンファレンス・ボード 消費者信頼感指数 | 消費者心理の現状と将来の見通し |
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まとめ
2025年12月のS&P500は、堅調な企業業績と利下げ期待を背景に、底堅い展開が見込まれています。第3四半期決算ではS&P500構成企業の83%が市場予想を上回る利益を発表し、EPS成長率も13.4%と4四半期連続の2桁成長となる見通しです。
12月9~10日に開催されるFOMCでは、利下げの有無が市場の重要な判断材料となります。利下げが実施されれば株式市場にとって追い風となりますが、停止された場合には一時的な不安定な値動きが想定されるため注意が必要です。
一方で、予想PERは21.5倍と過去平均をやや上回っているものの、2025年・2026年ともに2桁の利益成長が予想されており、業績の裏付けによってバリュエーションの高さは徐々に解消されていく可能性があります。
アノマリー的にも12月は株高になりやすい傾向があるため、好業績銘柄への押し目買いや、分散による時間投資が引き続き有効な戦略となるでしょう。









