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米国株(アメリカ株)の今後(2024年12月)の見通しと11月の振り返り
最終更新日:2024年12月6日
米国株市場の2024年11月の振り返りと、2024年12月の見通し、注目イベント、投資戦略についてご紹介します。
本記事のポイントは、次の3つです。
ポイント
- 11月は主要3指数揃って史上最高値を更新
- 12月もソフトランディング・トランプ2.0への期待を背景に堅調推移へ
- トランプ2.0の政策により銘柄選別の動きも
詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
2024年11月の振り返り
2024年11月の米国株式市場はダウ工業株30種平均とS&P500、「ナスダック総合株価指数」の主要3指数が揃って値上がりしました。月間ベースでは、ダウ平均が前月比6.3%高、S&P500は同3.4%高、ナスダック総合は2.6%高です。
5日に実施された米大統領選でトランプ氏が大勝しました。2025年1月20日の就任初日から大統領令を発令して景気刺激策を打ち出す期待を背景に、主要3指数揃って史上最高値を更新する場面が見られました。
<ダウ平均は大統領選後に連日で高値更新する展開に(年初来)>
出典:TradingView
S&P500は前月比3.4%高だったのに対し、S&P500均衡加重指数は6.2%高、ラッセル2000は9.1%高と、物色の広がりも見られています。
S&P500セクター別の騰落率を見ると、「一般消費財・サービス(10.7%高)」や「金融(9.0%高)」、「エネルギー(6.8%高)」などの値上がりが目立ちました。値下がりしたセクターはありませんでしたが、「IT(情報技術、0.1%高)」や「素材(0.2%高)」は小幅の値上がりとなります。
米連邦準備理事会(FRB)は7日まで開いた「米連邦公開市場委員会(FOMC)※1」で、政策金利を0.25%引き下げると決めました。
※1 FOMC(エフオーエムシー)とは、米国の金融政策を決定する会合のことです。日本日銀金融政策決定会合にあたります。
<2会合連続で利下げされたFFレート(%)>
出典:セントルイス連銀
2会合連続で利下げを決定したことに加え、10月小売売上高が市場予想を上回るなど、米経済の底堅さを示す経済指標の発表を受け、ソフトランディング(軟着陸)期待が高まっている状況です。
一方、10月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比+2.6%と、FRBが目指す+2%を上回り、インフレ圧力の根強さを示すものとなりました。
<CPIの推移(%)>
出典:米労働省
FRBが重視する10月の個人消費支出(PCE)コア指数の伸びも前年同月比2.8%と、前月の2.7%から加速しています。
根強いインフレ圧力を受け、26日に公開されたFOMC議事録では、参加者が時間をかけて緩やかに政策金利を引き下げることが適切と指摘し、利下げを急がない方針が改めて示されました。
米金利先物の値動きから金融政策を予想する「CME FedWatchツール」によると、11月29日時点におけるFOMCで0.25%の利下げを見込む確率は66%となります。1か月前の74%超からは低下していますが、市場では利下げを予想する見方が優勢となっている状況です。
<FedWatch(2024年12月)>
出典:CME Group
10年債利回りは4%台で推移しています。トランプ次期大統領が財務長官に財政規律を重視すると見られるスコット・ベッセント氏を起用すると発表したことを受け、金利高に歯止めをつけられるとの期待が膨らんでいる状況です。
<米10年国債利回り>
出典:セントルイス連銀
今後、トランプ2.0で関税や移民政策などが積極化された場合、金利が上がる可能性があることには注意しましょう。
2024年12月の見通し
2024年12月の米国株式市場は、景気のソフトランディングやトランプ2.0の政策期待を下支えに、株価は堅調に推移すると予想します。
11月28日に公表された7〜9月期の国内総生産(GDP)の改定値は前期比年率で2.8%増と、市場予想および速報値と一致しました。2%程度とされる潜在成長率と比べると、米景気は底堅さを反映しています。
米アトランタ連銀が11月27日に更新した経済指標からGDPを予測する「GDPナウ」では、2024第4四半期の成長率が2.7%と、米経済は良好さを保つ見通しです。
企業業績も概ね底堅いと言えるでしょう。
11月22日時点において、S&P500採用企業の1株あたり利益(EPS※2)は、第3四半期に5.8%の伸びと、5四半期連続で増益となる見込みです。
※2 EPSとは、「Earnings Per Share」の略で、企業の「収益力」と「成長力」を評価する際に使われる指標の1つで、1株あたりの利益がどれだけあるのかを示すものです。基本的に数値が高いほど企業の収益力は高いと見ることができます。
さらに、S&P500採用企業のEPSは第4四半期に12%の伸びを示し、2021年第4四半期以来の高水準となる見通しです。金融やコミュニケーション・サービス、情報技術、公益などが成長をけん引すると予想されています。
<S&P 500採用企業のEPS 推移(ボトムアップ方式、カレンダーイヤー、ドル)>
出典:ファクトセット
ただし、バリュエーション面を見ると、S&P500の株価収益率(PER※3、12か月フォワード)は22倍と、10年平均の18.1倍、5年平均の19.6倍と比べて割高な水準です。
※3 PER(ピーイーアール)とは、「Price Earnings Ratio」の略で、株価がEPSの何倍の価値になっているかを示すものです。一般的にPERの数字が大きいほどその株は割高、小さいほど割安と判断されます。
バリュエーションは割高な水準であることから、株価は1本調子で上がるというよりも、調整をこなしながら値上がりしていくと予想されます。
注目イベント、投資戦略
大統領選4年サイクル(周期)における4年目のS&P500の月次リターンは、11月の選挙後に値上がりする傾向にあります。特に、12月の月次平均パフォーマンスは1.51%、勝率は8割を超えます(出所:バンク・オブ・アメリカ)。
12月は「クリスマスラリー(サンタクロースラリー)」と呼ばれるアノマリー※4に対する期待もあるでしょう。年末の節税売りが一巡するクリスマス前後から新年の1月にかけて、株価が値上がりしやすい経験則として広く知られています。
※4 アノマリーとは、理論的な根拠はないものの、経験的に観測できるマーケットの規則性のことです。
さらに、共和党がトリプルレッドを達成した状態において、S&P500のリターンは最も高い傾向にあり、2025年にかけて良好な株価推移が予想されます。
<米大統領・議会の政党組み合わせと株価リターン(1933年~2023年の年次データ)>
出典:日興アセットマネジメント
トランプ2.0では減税と規制緩和を重視しており、足元の高官人事を踏まえると、注目分野としてはエネルギー、暗号資産(仮想通貨)、金融、製造業のリショアリング(国内回帰)、消費の一角などが挙げられるでしょう。
経済指標としては、2日のISM製造業景況感指数、4日のISM非製造業景況感指数、6日の雇用統計、11日のCPI、17日の小売売上高、18日のFOMC、20日のPCEなどの発表が予定されています。
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まとめ
11月の米国株式市場は、トランプ氏の大統領選勝利を背景に主要3指数が揃って上昇し、S&P500セクター別では「一般消費財・サービス」や「金融」が大きく値上がりしました。一方で、「IT」や「素材」は小幅な上昇にとどまっています。
FRBによる2会合連続の利下げ決定や経済指標の底堅さを受け、ソフトランディング期待が高まる一方、インフレ圧力の根強さが指摘されています。
12月の米国株式市場は、景気の堅調さとトランプ2.0の政策期待を背景に、引き続き堅調な展開が予想されます。注目イベントとして「クリスマスラリー」や12月の重要な経済指標の発表に注目しつつ、金利動向や政策進展にも注意が必要です。












