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米国株(アメリカ株)の今後(2025年1月)の見通しと12月の振り返り
最終更新日:2025年1月9日
米国株市場の2024年12月の振り返りと、2024年1月の見通し、注目イベント、投資戦略についてご紹介します。
本記事のポイントは、次の3つです。
ポイント
- 12月の主要3指数は高安まちまち
- 1月は底堅い米景気や企業業績を背景に堅調推移へ
- 20日にトランプ氏が大統領に正式就任、政策動向を注視
詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
2024年12月の振り返り
12月の米国株式市場は「ダウ工業株30種平均」と「S&P500」、「ナスダック総合株価指数」の主要3指数が高安まちまちの展開になりました。月間ベースでは、ダウ平均が前月比5.2%安、S&P500は同2.4%安、ナスダック総合は0.7%高です。
3指数ともに月上旬にかけて断続的に史上最高値を更新しましたが、18日まで開いた「米連邦公開市場委員会(FOMC)※1」で2025年の利下げ回数が減るとの想定が明らかになったことが市場で嫌気されました。
※1 FOMC(エフオーエムシー)とは、米国の金融政策を決定する会合のことです。日本日銀金融政策決定会合にあたります。
トランプ次期政権の政策を巡る不透明感や金利高、利益確定売りも重なり年末にかけて売りに押されました。
S&P500セクター別の月間騰落率を見ると、「コミュニケーションサービス(3.8%高)」や「一般消費財・サービス(3.2%高)」などが底堅く推移しました。一方、「素材(10.4%安)」や「不動産(9.6%安)」の値下がりが目立ちました。
年間ベースでは、ダウ平均が前月比12.9%高、S&P500は同23.3%高、ナスダック総合は28.6%高です。利下げへの金融政策の転換やソフトランディング(軟着陸)期待、人工知能(AI)ブームを追い風に「マグニフィセント・セブン(M7)※2」などハイテク株が相場をけん引しました。
※2 マグニフィセント・セブンとは、GAFAM(アップル、マイクロソフト、アルファベット、アマゾン・ドットコム、メタ・プラットフォームズ)と呼ばれる主要5銘柄に、エヌビディアとテスラを加えた7銘柄を指します。
<S&P500は1998年以来となる2年連続20%超高(年初来)>
出典:TradingView
12月最大の注目材料であったFOMCでは、市場予想通り0.25%の利下げを決定しました。
<3会合連続で利下げされたFFレート(%)>
出典:セントルイス連銀
あわせて、FOMC参加者のFFレート予想である「ドットチャート」や経済見通しも公表されています。2025年末の政策金利は参加者の中央値で3.9%、同年の利下げ回数は2回(通常の利上げ幅である0.25%で2回分)に半減しました。
<FOMC参加者のドットチャート、経済見通し(2025年、中央値)>
政策金利見通しおよびインフレ率を上方修正し、2025年に利下げをより慎重に進める姿勢を鮮明にしています。今回のFOMCは「タカ派的な利下げ」を行ったとして市場で失望され、18日の米株式市場ではダウ平均が1日の下げ幅としては今年最大となる前日比1,123ドル安と急落しました。
しかしながら、20日に発表された11月の個人消費支出(PCE)物価指数の伸びが市場予想を下回ったことを受け、インフレ再燃への過度な警戒が後退しています。これによりM7など中長期での成長が期待できる銘柄を中心に買いが入りました。
2025年1月の見通し
2025年1月の米国株式市場は、景気のソフトランディングや底堅い企業業績を背景に堅調に推移すると予想されます。
FOMC参加者が示した経済見通しでは、2025年の国内総生産(GDP)が2.1%増と、9月時点の予想より上方修正されており、引き続き米景気は底堅く推移する見通しです。
企業業績も良好と言えるでしょう。
1月中旬から、主要企業による2024年第4四半期決算がスタートします。同期におけるS&P500採用企業の利益成長率は11.9%と、2021年第4四半期以来の高い伸びを示す見込みです(出所:ファクトセット)。
2025年通年(カレンダーイヤー)では、S&P500採用企業の利益成長率は14.8%と、過去10年間の平均である8.0%を上回ると予想されています。
高い収益力やキャッシュ創出力などを背景に、2025年もM7を中心とする大型ハイテク株は底堅く推移する見込みです。さらに、M7の利益成長率が21.3%になる一方、他の493社は13%と、2024年の4%超から大幅に改善することが見込まれており、M7以外の銘柄も値上がりを期待できそうです。
<M7とS&P493の利益成長率(2024年、2025年、カレンダーイヤー)>
出典:ファクトセット
S&P500セクター別では、情報技術(IT、23.2%増)やヘルスケア(20.6%増)、資本財(18.8%増)、素材(17.4%増)などが、S&P500(14.8%増)を上回る利益成長を遂げると予想されています。
S&P500の予想株価収益率(PER)は22倍台と、過去5年の平均である17倍台を大きく上回っている状況です。バリュエーションの高さは相場の重荷となる可能性が高くなりますが、S&P500採用企業の利益成長率が14.8%と高い伸びを示す見込みであることを背景に、FRBが再利上げに転じない限り、株価は底堅く推移するでしょう。
注目イベント、投資戦略
FRBがさらなる利下げをより慎重に進める姿勢を鮮明とするなか、今後の利下げタイミングを探るうえで、インフレ率低下の進展具合を注視する必要があります。物価指標としては14日に卸売物価指数(PPI)、15日に消費者物価指数(CPI)、31日にPCEなどの発表を控えています。
29日にはFOMC終了後に政策金利が発表される予定です。米金利先物の値動きから金融政策を予想する「CME FedWatchツール」によると、1月1日時点におけるFOMCで政策金利の据え置きを見込む確率が90%超となります。
<FedWatch(2025年1月)>
出典:CME Group
20日にはトランプ氏が大統領に正式就任します。米国では大統領就任から100日間は「ハネムーン(蜜月)期間」として株価は良好に推移する傾向です。
トランプ次期大統領は就任初日にエネルギー政策や暗号資産(仮想通貨)、移民政策など少なくとも25の大統領令を出すと予想されています。それら大統領令による政策変化を見極め、各種政策にマッチした銘柄選びも求められるでしょう。
その他の経済指標としては、7日のISM非製造業景況感指数、8日のFOMC議事要旨およびADP雇用統計、10日の雇用統計、16日の小売売上高などの発表が予定されています。
2025年のS&P500は、ウォール街のアナリスト平均で6,678.18に達すると予想されており、2024年12月31日終値比で13.5%値上がりする余地があります。
割高なバリュエーションやトランプ次期政権の政策を巡る不透明感などから、株価は1本調子で上がるというよりも、調整をこなしながら値上がりしていくと予想されます。好決算株を中心に値下がりしたところは買いの好機になりそうです。
1月の米国株式市場は、経験的に観測できるマーケットの規則性を指す「アノマリー」的に良好な展開になることが知られています。同月は「1月効果」が期待できるでしょう。1月効果とは、1月の収益率が他の月よりも高くなりやすい現象のことを指し、年末に税金対策としての売りが出る一方で、年明けには新規の投資資金が流入しやすいことなどが要因と言われています。
<S&P500月次パフォーマンス>
出典:ヤルデニリサーチ
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まとめ
1月の米国株式市場は、景気の底堅さや企業業績の良好さを背景に堅調な推移が期待されます。一方で、割高なバリュエーションやトランプ次期政権の政策を巡る不透明感が調整局面を招く可能性もあるため、注視が必要です。
高成長が期待される銘柄を中心に、調整時の買いを狙う戦略が有効と考えられます。また、FRBの政策や主要な経済指標の動向を見極め、柔軟に対応する姿勢が求められるでしょう。