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長期保有したい高配当優良株の条件とは?おすすめスクリーニングツールも紹介

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2023年11月30日

高配当株に投資をして、配当金を受け取る生活に憧れる方は多いのではないでしょうか?しかし、高配当株に投資する場合、ただ「配当利回りが高い銘柄」に投資するのは危険です。

そこで、安心して長期保有できる高配当優良株の7つの条件をわかりやすく解説します。実際にスクリーニング機能を使って銘柄を絞り込み、高配当優良株と言える10銘柄をピックアップしたので、参考にしてください。

さらに、無料でスクリーニング機能を使えるおすすめ証券会社や、新NISAの成長投資枠を使って高配当株投資をするべきかどうかも紹介しています。高配当株を正しく理解し、うまく活用できると良いですね。

高配当株優良株と言える7つの条件

高配当株優良株と言える条件は、次の7つです。

高配当株投資でこわいのは、「減配や無配になること」です。上の条件に当てはまる銘柄であれば、このようなリスクはかなり小さいので、安心して投資できます。それでは、各条件について、簡単に理由を紹介しますね。

①配当利回り3~6%程度である

配当利回りは、利回りが安定しているガス会社を基準に考えると良いとお伝えしました。ガス会社の配当利回りは2~3%が多いです。この水準を超えていれば、高配当銘柄と考えます。

また、上限については6%と考えておきましょう。この理由は①配当利回りが異常に高いで紹介したように、業績が悪化して株価が低迷しているのが原因で、配当利回りが高くなっている可能性があるからです。

株価が低迷して配当利回りが高くなっている銘柄は、経験則的に配当利回り7%を超えていることが多いです。業績が悪化している銘柄に投資しないように、配当利回り「3~6%」を目安に高配当銘柄を探してみましょう。

②売上高や利益が安定している

売上高や利益が安定しておらず、業績の推移がでこぼこしている銘柄は、将来的に減配になったり無配になったりするリスクがあります。このようなリスクの高い銘柄を避けるためにも、売上高や利益が安定しているかを確認しましょう。下の積水ハウス(1928)のように右肩上がりで成長している銘柄だとベストです。

積水ハウス(1928)の業績推移>

積水ハウスの業績はおおむね右肩上がり

(出典:マネックス証券の銘柄スカウター)

③配当性向50%以下である

③配当性向100%以上で説明したように、配当性向が100%を超えている銘柄は、配当を無理に出している可能性があります。無理は長く続かず、将来的な減配や無配のリスクがあるでしょう。

減配や無配のリスクを抑えるためには、配当性向50%以下の銘柄を選ぶのがおすすめです。この理由は、万が一業績が悪化して配当金の原資となる純利益が半分になったとしても、配当性向50%以下であれば過去と同じ額の配当金が出せます。減配になりにくいため、この基準で銘柄を選ぶほうが良いのです。

④減配していない

過去5~10年程度の配当実績を見て、減配していない銘柄を選ぶのもおすすめです。このような銘柄は、過去に減配の実績がある銘柄と比べて、将来的にも減配や無配になるリスクが低いと考えられます。

また、②売上高や利益が安定しているで業績がでこぼこしていないかを確認しましたが、仮に過去の業績が不安定でも減配や無配になっていなければ、高配当銘柄の投資候補になります。

理由は、業績が悪化しても株主に配当金を支払えるくらい、利益を蓄えられているからです。この条件に当てはまる銘柄であれば、もし将来に業績が悪化しても減配になりにくいと考えられるので、安心して投資できます。

下の画像は、東京製鐵(5423)の年間配当履歴です。減配はなく、毎年ではないものの増配を続けています。2023年3月期の予想配当は40円と大幅増配が見込まれており、配当利回りは3.15%と高配当銘柄の仲間入りを果たしました。

東京製鐵(5423)の年間配当履歴>

東京製鐵は毎年ではないものの増配を続けている

(出典:マネックス証券の銘柄スカウター)

⑤時価総額1,000億円以上である

高配当銘柄の中でも、時価総額1,000億円以上の銘柄に投資するのがおすすめです。この理由は、時価総額1,000億円以上の規模になっている会社であれば、財務リスクを抱えている可能性が低いためです。したがって、将来的に減配や無配になるリスクが低いと言えます。

「財務リスク」というのは、例えば「自己資本比率の低さ」が挙げられます。業績が悪化して赤字になっている企業は、利益を蓄えられないどころか過去の利益の蓄積が減ってしまうため※2、自己資本比率が低くなっていくのです。

※2 過去の利益は、貸借対照表純資産の部に「利益剰余金」として蓄積されています。赤字になると、その金額だけ利益剰余金が減少します。

具体的には「自己資本比率30%」を下回る企業は要注意です。このため、下の⑥自己資本比率30%以上であるで解説しているように「自己資本比率30%以上あるか」も合わせてチェックすると良いでしょう。

⑥自己資本比率30%以上である

⑤時価総額1,000億円以上であるで説明したとおり、自己資本比率30%以上を満たす銘柄は、財務リスクが低く投資に適しています。これまで利益を積み上げてきた結果、自己資本比率が30%以上になっているため、将来的に減配や無配となる可能性が低いと言えるのです。

⑦ROE10%以上である

最後に、ROE10%以上に注目すると、優良な高配当銘柄を発掘できます。ROEに注目する理由は、株主が出資したお金に対するリターンを表す指標だからです。この数値が高いほど、株主のお金を効率的に使って多くの利益を生み出せているので、安定的に配当を出し続けられると考えられます。

ROEの一般的な目安は8%と言われていますが、当サイトでは“より優良な銘柄を見つけるため”に10%をおすすめしています。配当や財務リスクを確認する指標だけでなく、ROEも組み合わせて優良な高配当銘柄を探していきましょう。

長期保有したい高配当優良株をスクリーニング!マネックス証券がおすすめ

「高配当株優良株と言える7つの条件」に当てはまる銘柄で、長期保有したい高配当の優良株を紹介します。スクリーニング条件は次の5つがおすすめです。

おすすめの高配当株スクリーニング条件

  1. 配当利回り:3~6%
  2. 配当性向:50%以下
  3. 時価総額:1,000億円以上
  4. 自己資本比率:30%以上
  5. ROE:10%以上

上記の条件でスクリーニングできるのは、主要ネット証券の中ではマネックス証券のみです。マネックス証券のスクリーニングツールは、口座を持っていれば誰でも無料で使えます。まだマネックス証券に口座開設していない方は、口座開設しておきましょう。

マネックス証券に口座開設

口座開設料・年会費などは一切かかりません。

マネックス証券を使って試しにスクリーニングしたところ、86銘柄が対象となりました(2023年4月6日時点)。

マネックス証券のツールによるスクリーニング結果>

おると

ここでスクリーニングされた銘柄の中から、投資したい銘柄を探していきましょう。リスクを少しでも抑えたい場合は、景気動向によって業績が上がったり下がったりする「景気敏感株(シクリカル株)」はなるべく避け、景気動向で業績が左右されにくい「ディフェンシブ銘柄」を選ぶのがおすすめです。

用語  主な業種 
景気敏感株(シクリカル株) 景気変動で業績が左右されやすい自動車メーカーや自動車部品メーカー、鉄鋼、非鉄金属、電機、化学、建設業など
ディフェンシブ銘柄 生活必需品である食品や医薬品、社会インフラである電力・ガス、鉄道、通信など

マネックス証券の「10年スクリーニング」という高機能のスクリーニングツールなら、業種でスクリーニングすることもできるので、ディフェンシブ銘柄のみを対象にスクリーニングをかけてもいいですね。

また、買ってはいけない危険な高配当株については、下記記事で詳しく解説しているので、合わせて読んでいただくと高配当株への理解が深まります。

高配当株の投資で新NISAの成長投資枠を使うべき?

2024年からはじまる新NISAでは「成長投資枠」が設けられており、上場企業の株や投資信託へ投資できます。この枠の上手な活用法として、「高配当株投資」がおすすめです。新NISAで高配当株に投資する場合、「配当金を非課税で受け取れる」というメリットがあります。

配当金を非課税で受け取れる

新NISAの成長投資枠で高配当株を買った場合、配当金を“非課税で”受け取れます。例えば、新NISAで100万円の配当金を受け取った場合、非課税なので100万円をそのまま受け取れる仕組みです。

もし新NISAを使わなければ、配当金から「20.315%(所得税15.315%、住民税5%)」が源泉徴収されてしまいます。100万円の配当を受け取った場合、税金の支払いで約20万円が消える計算です。手元には約80万円しか残らないと考えると、新NISAで高配当株投資をしたほうがお得と言えます。

キャピタルゲインを狙いたい場合は配当株よりも、成長株のほうがおすすめ?

キャピタルゲインを狙って資産を膨らませたい」方は、高配当株よりも成長株を選ぶと良いでしょう。この理由は、成長株のほうが業績の成長スピードが速く、それに合わせて株価の上昇が期待できるからです。一方の高配当株は、業績が安定しているので、株価の上昇もゆるやかになります。

ただし、成長株に投資する場合は、株価が上にも下にも大きく動きやすい点に注意が必要です。成長株は、その高い成長率から投資家の期待が高く、決算内容次第では大きく売られてしまいます。そのようなリスクまで考えると、業績が安定しており、株価の値動きが安定している高配当株の方が、株初心者には合っているかもしれませんね。

配当金を再投資する場合は枠を使ってしまう点に注意

高配当株に投資し、受け取った配当金を再び高配当株に投資する(再投資する)場合は、その配当金の分でNISA枠を使ってしまう点に注意が必要です。例えば、年間の成長投資枠240万円に対して、配当金10万円を再投資する場合を考えてみましょう。この場合、自由に使える成長投資枠は230万円(=240万円-10万円)となってしまいます。

その点、再投資型のインデックスファンドなら、配当金の再投資でNISA枠を使いません。配当金の再投資をファンド側で自動的におこなってくれるためです。NISA枠を使って再投資しなくてもよいため、資産を効率的に増やせるメリットもあります。「最大限NISA枠を使って、効率よく資産形成したい」方は、インデックスファンドの活用を考えても良いかもしれませんね。

以上、新NISAの成長投資枠で高配当株投資をおこなうメリットとデメリットをご紹介しました。効率よい資産形成の点では再投資型のインデックスファンドに軍配が上がりますが、何と言っても「配当金を非課税で受け取れる」メリットは大きいですよね。新NISAの魅力を活かして資産形成できるので、新NISAの成長投資枠の使い方を迷っている方は、高配当株投資を考えてみてください。

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まとめ

この記事では、高配当優良株と言える7つの条件や、おすすめの高配当株スクリーニング条件を紹介しました。

紹介した条件でスクリーニングできるのは、主要ネット証券の中でマネックス証券です。同じ条件で銘柄をスクリーニングしてみたい方は、ぜひ口座開設してみてはいかがでしょうか。高配当株を正しく理解し、うまく活用できると良いですね。

注意

記載されている内容は、当サイト編集部の見解なので、結果を保証するものではありません。いかなる不利益が生じた際にも当サイトは一切の責任を負いませんので、すべてにおける最終判断はご自身でおこなってください。

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

FP2級や証券外務員二種、日本証券アナリスト協会検定会員補を持つ複数のメンバーが「株初心者の方に株式投資をわかりやすく理解していただく」をモットーに、記事を執筆しています。

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