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米国株を1株だけ購入するデメリットは?何株買うのが良いのかや手数料についてもわかりやすく解説

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2024年9月25日

米国株は1株から買えます。100株単位での取引が基本の日本株とは違い、たった数万円で世界的な有名企業の株主になれる点が魅力です。例えば投資の神様バフェットが投資している世界的な有名企業のAppleは3万円程度、コカ・コーラは1万円程度で買えてしまいます。

こういった理由から米国株への投資に興味を持ち、調べている方が増えています。その中で「1株だけ購入すると手数料が割高になるデメリットがあるのでは?」など気になることも多いのではないでしょうか。

このコラムでは、米国株を1株だけ購入することのデメリットは何か、何株買うのが良いのか、米国株の手数料はどうなっているかについてわかりやすく解説します。

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米国株を1株だけ購入するデメリット

米国株を1株だけ購入するデメリットとして、以下の2点が挙げられます。

それぞれ詳しく説明しますね。

① 対面式証券の場合は手数料が割高になる

デメリット1つ目は、対面式証券で取引する場合は手数料が割高になる点です。主なネット証券と対面式証券の米国株取引に関する手数料をまとめると、下の表のようになります。

対面式証券の代表格である野村證券(表の一番上)は手数料がそもそも高く、約定金額20万円以下の場合は2,389円となっています。約定代金に対する手数料率ではなく金額で設定されているため、1株だけ米国株を購入する場合は手数料が割高になりやすいのです。

米国株・米国ETFの取引コスト比較
証券会社 取引コスト ネット証券
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売買手数料
(税込)
為替手数料
(1ドルあたり)
野村證券 2,389円~※1 25銭または50銭※2

詳細

moomoo証券
(ベーシックコース)
0.088% 無料

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ウィブル証券 0.22% 15銭

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松井証券 0.495%
(最低0米ドル※3
無料

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SBI証券 0.495%
(最低0米ドル※3
無料

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楽天証券 0.495%
(最低0米ドル※3
無料

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マネックス証券 0.495%
(最低0米ドル※3
無料

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auカブコム証券 0.495%
(最低0米ドル※3
20銭

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SMBC日興証券 0.495%
(最低0米ドル※3
25銭または50銭※4

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PayPay証券 0.5%~0.7%※5 35銭

詳細

2024年10月現在)

※1 オンラインサービスで、約定金額20万円以下の取引をした場合の手数料です。約定金額に応じて手数料額が加算され、最大約25万円の手数料が発生します。
※2 約定金額10万米ドル以上は25銭、10万米ドル未満は50銭です。
※3 約定代金が2.22米ドル以下の取引なら、売買手数料は0米ドル(無料)になります。
※4 10万米ドル未満は50銭、10万米ドル以上80万米ドル未満は25銭になります。
※5 日本時間の23時半~6時(夏時間は22時半~5時)は0.5%、それ以外の時間帯は0.7%のスプレッドがかかります。

NVIDIAを野村證券で取引した場合

例えば、半導体で有名なNVIDIA[エヌビディア](NVDA)の株式を1株だけ購入する場合を考えてみましょう。NVIDIAの株価は121.44ドルとなっています。1ドル=144円として日本円に換算すると、1株買うのに必要な金額は約17,500円です(2024年10月1日時点)。

約定代金が20万円以下の場合は手数料が2,389円なので、約定代金に対する手数料率を計算すると約13%となります。他のネット証券が1%以下の手数料率を設定していることを考えると、かなり割高です。

① 約定代金 ② 手数料 手数料率
② 手数料÷① 約定代金
約17,500円
(=121.44ドル×144円)
2,389円 約13%

視点を変えると、野村證券でNVIDIA株に投資して利益を得るためには、NVIDIA株が13%以上上昇しなければなりません。もし上昇率が13%を下回ってしまうと、手数料分を回収できず「手数料負け」の状態になってしまいます。

2024年のNVIDIAの株価パフォーマンスを見ると、1月2日の終値は48.16ドル(株式分割調整後)で8月15日の終値は122.86ドルと約2.6倍になっており、2024年の年初から投資している場合は手数料率を上回るリターンを獲得できたことになります。

NVIDIA(NVDA)の株価推移>

NVIDIA(NVDA)の株価推移

しかし、NVIDIA株が13%以上上昇しなかった場合、高い手数料を回収できず損をしてしまうのです。手数料が高い対面式証券で取引する場合、米国株を1株だけ買うと手数料が割高になり、リターンを手に入れるためのハードルが高くなる点に注意が必要しましょう。

米国株取引は手数料率の低いネット証券がおすすめ

NVIDIAの例からもわかるように、手数料が高い証券会社で取引する場合、株価上昇率が手数料率を上回らない限り損失になってしまいます。このような事態を避けるためにも、米国株を1株だけ取引する場合は特に、手数料率の安いネット証券の利用がおすすめです。

米国株の手数料に関しては「米国株(アメリカ株)の手数料は高い?ネット証券会社ごとの売買手数料・為替手数料を比較」で詳しく説明しているので、こちらの記事をご覧ください。

② 株価上昇時に増える資産額が小さい

デメリット2つ目は、株価が上昇しても資産額が増えづらい点です。

例えばNVIDIA株を18,000円で購入し、その翌日に10%上昇したとしましょう。1日で10%のリターンを手に入れたのでかなりの高パフォーマンスと言えますが、実際に増えた金額は1,800円です。仮に10株購入していたら18,000円のプラスとなるため、少し期待外れに感じてしまうかもしれません。

米国株を1株だけ購入する場合は、手軽に購入できる一方で投資額が少ないため、資産を大きく増やすことはできないのです。

米国株を1株だけ購入するメリット

ここまで米国株を1株だけ購入することのデメリットを紹介してきましたが、メリットがあることも忘れてはなりません。米国株を1株だけ購入するメリットとして以下の2つが挙げられます。

米国株を1株だけ購入するメリット

それぞれ説明しますね。

① 少額から投資できる

メリット1つ目は、少額から投資できる点です。繰り返しになりますが、米国株は1株から投資できるので、Apple(AAPL)3万円程度、コカ・コーラ(KO)1万円程度の元手資金があれば株主になれます。

一方、日本株の場合は100株単位なので、トヨタ自動車(7203)は27万円程度、メルカリ(4385)は21万円程度とまとまった金額が必要です。証券会社によっては単元未満株(1~99株)で日本株が買えるサービスを提供していますが、通常の100株単位で購入する場合よりも手数料が割高で、取引銘柄に制限があるというデメリットもあります。

数万円から投資をはじめたい方にとっては、手数料を抑えながら世界的な有名企業の株主になれる点で、米国株はとても魅力的な投資対象になるでしょう。

② 複数の株に分散投資できる

メリット2つ目は、複数の株に分散投資できる点です。米国株は1株単位で数万円程度から投資できるので、仮に10万円の元手資金があれば、Appleを1株、コカ・コーラを1株、NVIDIAを1株というように複数の株を組み合わせて投資できます。

このように、少額でも分散投資できる点も米国株の魅力と言えますね。

米国株は何株買うのが良いのか

最後に「米国株は何株買うのが良いのか」という疑問にお答えしましょう。結論として、投資戦略や資産規模によって変わって何株買うと良いかが変わってきます。一概に「こうすべき」とは言えないので、元手資金の規模で分けてかんたんに説明しますね。

① 元手資金が数万円の場合

元手資金が数万円の場合、買える米国株は1~2株程度だと考えられます。おそらく、数万円からの投資スタートを考えているのは初心者の方が多いと思われるので、まずは株式投資に慣れることを最優先に、ご自身が使っているモノやサービスを販売している企業や、投資の神様と呼ばれるバフェットの投資銘柄などを参考に1~2株買ってみると良いでしょう。

2024年8月20日現在、バフェットが経営するバークシャー・ハザウェイの保有銘柄上位5社は以下の画像のようになっています。Appleやコカ・コーラなど世界的に有名な企業が含まれているので、この中から気になる銘柄を探すのもおすすめです。

<moomooアプリ:バークシャー・ハザウェイの保有銘柄>

moomooアプリ:バークシャー・ハザウェイの保有銘柄

バフェットの投資銘柄に関する最新情報は、moomoo証券(ムームー証券)が提供している「moomooアプリ」でチェックできます。ほかにも米国株投資に便利な機能がたくさん詰まっているので、まだ口座開設していない方は今のうちに口座開設しておきましょう。

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アプリインストール・新規登録に費用は一切かかりません。

② 元手資金が10万円以上の場合

元手資金が10万円以上の場合は、買える米国株の数が数万円のときよりも増えます。投資に回す資金もある程度まとまった規模になるため、1株ずつ2~3銘柄へ分散投資するのが良いでしょう。分散投資をおすすめする理由は、集中投資だと投資した企業の株価が下がったときのインパクトが大きくなるからです。

例えば、10万円を元手に5万円のA社株を2株買ったとします。翌日A社株が50%下落した場合、5万円のマイナスとなり資産額は半分の5万円に減ってしまいます。

ここで、5万円のA社株と同じく5万円のB社株に分散投資していたとしましょう。A社株が50%下落してもB社株が下がらなければ、2.5万円のマイナスで済みます。資産額は7.5万円となり、A社株に集中投資していたときよりも資産の減少を抑えられていますね。

  翌日の株価変動 翌日の資産変動額 翌日の資産額
A社株に10万円投資 A社株:▲50% ▲5万円 5万円
A社株とB社株に5万円ずつ投資 A社株:▲50%
B社株:±0%
▲2.5万円 7.5万円

このように、分散投資することで投資した銘柄の株価が下がったとしても、その衝撃を和らげることができるのです。

一方、A社株が20%上昇した場合には、集中投資していたほうが儲けは多くなります。資産を増やすためには集中投資も必要ですが、初心者にとっては株価下落時の心理的な負担が大きくなるので、2~3銘柄の分散投資からはじめると良いでしょう。

まとめ

米国株を1株だけ購入するデメリットとメリット、何株買うのが良いのかについて解説してきました。米国株は1株から買えるので少額から投資をスタートするのにぴったりです。手数料の安いネット証券を使って、米国株投資に挑戦してみましょう。

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

FP2級や証券外務員二種、日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)を持つ複数のメンバーが「株初心者の方に株式投資をわかりやすく理解していただく」をモットーに、記事を執筆しています。

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